ニュース

照度・温度を通知する農作業支援システム、沖縄の小菊とマンゴーで実証実験

 沖縄県糸満市とKDDIウェブコミュニケーションズは、糸満市にて、照度・温度を電話やSMSで通知する農作業支援通知システム「てるちゃん」の実証実験を行う。糸満市の小菊農家、マンゴー農家が対象で、実験期間は約半年間。マンゴー農家は11月から開始する。

センサー
携帯電話で確認が可能

 沖縄県は小菊の出荷量が全国1位で、糸満市では、育成や開花時期を照明でコントロールする電照菊の栽培が盛ん。またマンゴーの生産も盛んに行われている。電照菊は夜間の電照切れが茎の育成不足や商品の損失につながるため、夜間の見回りが農家の大きな負担になっていた。マンゴーは、成長過程でビニールハウス内の温度・湿度に特に気を使うため、都度の確認で時間のロスが多いという。

 農作業支援通知システム「てるちゃん」では、ブレーカー落ちによる電照切れ、ビニールハウス内の気温変化をセンサーにより検知するシンプルなシステムを採用。センサーのデータはBluetoothとLTEに対応したルーターを介してクラウドにアップロードされ、設定値を超えていると農家の携帯電話に電話かSMSで通知される。また、システム側に対して電話をかけることで、リアルタイムに照度や温度の値を知ることもできる。

システムイメージ
Braveridge製センサー「KizukuLux」
Braveridge製ルーター「BLEルーター」

 実証実験は、地方創生プロジェクト「Cloud ON OKINAWA」の取り組みの一環として実施される。実験の後は、小規模農家で購入できるような低価格でのサービス提供と、小菊・マンゴー以外の農作物への対応を目指すとしている。