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“Android O”開発者向けに公開、さらなる省電力化やLDAC対応などが明らかに

 米Googleは、コードネーム「Android O」として、開発者向けに、次期OSの最初のプレビュー版の提供を開始した。

 「Android O」は、次期バージョンのAndroid 8.0と目される、Androidの最新バージョンのコードネーム。開発者向けのプレビュー版の提供とともに、概要が明らかにされており、省電力化や接続性能など、さまざまな改善・強化ポイントが明らかになっている。同社は5月に開催する開発者向けイベント「Google I/O」で、「Android O」の詳細を解説するとしている。

 「Android O」の最初のプレビュー版の公開とともに、優先順位が最も高いと説明されているのが、バッテリー駆動時間の向上とパフォーマンスの改善。これを実現するため、バックグラウンド動作は自動制御がさらに強化され、またこうした自動制御に対応したアプリを簡単に作成できるようになるとしている。Googleは、すべての開発者に対し、バックグラウンドの動作や制御に関心を持つよう案内している。

 通知機能には、通知チャンネル(Notification channels)が導入され、アプリをカテゴリーで定義して通知の制御が可能になる。

 パスワードなどの自動入力に対応するアプリの拡大や、動画を扱うアプリ向けのピクチャー・イン・ピクチャー(PIP、 Picture in Picture)機能の提供、アプリにおけるフォントのXMLでの定義、アプリのアイコン自体がアニメーションで進捗などを表示できる機能が利用できるようになる。

 Adobe RGBなど広色域ディスプレイを搭載する端末向けに、カラープロファイルとしてAdobeRGB、Pro Photo RGB、DCI-P3などがサポートされる。Chrome OSを含むノートPC型などの大きな端末のキーボード向けに、カーソルキーとタブキーの利用に配慮した改善も行われる。

 オーディオ関連では、Bluetoothにおいて、ソニーが開発した「LDAC」のサポートを表明。LDACは最大で96kHz/24bitをサポートしており、LDAC対応の機器と接続することで、Bluetoothでハイレゾ再生が可能になる。また、高性能で低遅延なオーディオ処理を求める、より高度な音楽系アプリのために、新たなネイティブAPIとして「AAudio API」も設けられる。

 このほかWi-Fiを使って近くのユーザーやサービスを発見しやすくし、接続も簡単にできる「Wi-Fi Aware」もサポートされる。

 「Android O」のプレビュー版の対象端末は、公式エミュレーターのほか、Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus Player、Pixel、Pixel XL、Pixel Cとなっている。