【CES 2019】
閉じても使える「Cosmo Communicator」実機公開、キーボード搭載Android端末
2019年1月7日 20:11
米ラスベガスで1月8日(現地時間)に開幕する「CES 2019」に先立ち、6日には、報道陣向けに新製品を先行公開する「CES Unveiled」が開催された。モバイル関連製品では、物理キーボード搭載のAndroid端末「Cosmo Communicator」が出展された。
同製品は、日本でも発売された「Gemini PDA」を手がけるPlanet Computersが開発。Androidを搭載した折りたたみ型のキーボード端末ということで、根強いファンを抱えていたGemini PDAだが、Cosmo Communicatorはその後継モデル的な存在になる。
今回の製品もすでに情報が公開され、クラウドファンディングサイトのIndiegogoで出資を募っているが、CESではその試作機を公開した格好だ。同社CEOのJanko Mrsic-Flogel氏によると、製品は6月ごろの出荷を予定しており、価格はLTE対応版が799ドルを見込む。
折りたたみ式で、開くとQWERTYキーボードが現れる基本構造はそのままに、ディスプレイ側ボディの背面には、新たにサブディスプレイを搭載した。このサブディスプレイは1.91インチで、タッチパネル。本体を閉じたまま操作することができ、あたかもスマートフォンのように片手で持って使える。
スピーカーは外側についているため、電話機のように本体を耳に当てて通話することも可能だ。背面にアウトカメラを搭載したのも、Gemini PDAから進化した点といえる。画素数は24メガピクセルで、高解像度の写真撮影ができるようになった。
現時点では試作段階のため、サブディスプレイを実際に操作することはできなかったが、サブディスプレイでは、発着信履歴やメール、メッセージの確認などが行える。また、ディスプレイの下には指紋センサーを搭載。指を当てるだけで画面のロック解除を行えるようになった。折りたたみ時のサイズは170×80×13.5mmで、衣服のポケットにも収納することができる。
OSにはAndroid 9 Pieを採用。Gemini PDAと同様、Linuxもサポートする。試作機も、本体を開いた状態では利用できた。PCのように横画面が基本となり、App Barと呼ばれる同モデルオリジナルのランチャーも搭載。キーストロークは深く、小型ながらテーブルなどに置けば、しっかり文字入力できる印象だ。Gemini PDAと同じく音声通話にも対応しており、電話アプリも内蔵していた。
Mrsic-Flogel氏によると、国や地域に合わせたキーボードのカスタマイズを検討しており、日本向けには日本語のかなキーボードを搭載する予定だという。実際、発売済みのGemini PDAでは、日本語かなキーボードが採用されており、かな入力にも対応していた。Mrsic-Flogel氏は、Cosmo Communicatorも日本で発売する意向があると語った。
主なスペックは次のとおり。CPUにはMediatekのP70を採用。メモリ(RAM)は6GB、内蔵ストレージ(ROM)は128GBを搭載する。先に挙げた24メガピクセルの外部カメラに加えて、5メガピクセルのインカメラも搭載。側面には3.5mmのイヤホンジャックのほか、左右それぞれに1つずつのUSB Type-Cポートを備える。
また、nano SIMカードを2枚挿せることに加え、eSIMにも対応する予定だという。メインのディスプレイは5.99インチで、アスペクト比は18:9、解像度は2160×1080ドット。バッテリーは4220mAh。