【CEATEC JAPAN 2016】
人体通信や電池レス無線スイッチなど技術展示もユニークなパナソニック
2016年10月4日 07:00
千葉県の幕張メッセにて、家電・ITの総合展示会「CEATEC JAPAN 2016」が開催される。10月3日には報道関係者向けに公開され、設営の終わっている一部のブースを取材することができた。一般公開は10月4日~7日の4日間。
パナソニックのブースでは、ウェアラブルやIoTといったキーワードで、さまざまな技術の展示が行われている。このうち「人体通信応用デバイス」の展示は、現在一般的な非接触通信ではなく、実際に人間が触れることで、人体を介して通信ができる技術を応用し、認証の動作に応用しようというもの。2つのタグが人体通信を介してつながることで、データをやりとりできるというもので、応用例として、改札に手をかざすだけで通過する、握手するだけで名刺データを相手に渡す、きぐるみとハイタッチするとポイントやクーポンがもらえるといった例を紹介。会場では人体通信を分かりやすく見せるため、タグを身に着けて相手の手を握ると、電飾が仕込まれたスカートが光るという演出でデモンストレーションが行われている。
「電池レス無線スイッチ」は、高発電量のエナジーハーベスタ(環境発電)技術により、日常的な動きで発電と通信が可能になるモジュールを開発して搭載したもの。電池も配線も不要なスイッチとなり、椅子やドアなどに設置・内蔵することで、日常生活のさまざまな動作をトリガーにできる。会場では、椅子に座るとパソコンやデスクスタンドの明かりが点灯し、椅子から立つと電源が切れるといったデモで紹介されている。
パナソニックのブースではこのほか、超小型でヒューズのようなピン形のリチウムイオン電池や、何度も曲げられる極薄のフレキシブルリチウムイオン電池を展示している。ピン形はすでに生産しており、長くして容量を大きくしたモデルを現在開発中。フレキシブルリチウムイオン電池は、フィットネスウェアなどへの搭載を見込むもので、曲がっても内部がショートしない仕組み。缶コーヒーの表面程度のRまでは曲げられるとしている。
またこれらの小型のリチウムイオン電池に関連し、無線で充電するためのワイヤレス充電ソリューションも参考出展として紹介されている。現在一般的なQiなどよりも大幅にアンテナを小型化し、小型リチウムイオン電池向けに、送電する電力も小さくしたものになっている。