Android向けソフト更新エンジンの企業導入を図るレッドベンド


加藤氏

 携帯電話やスマートフォンのソフトウェア更新サービスに用いられる、ファームウェアの無線配信(FOTA)ソフトを提供しているレッドベンドは、日本における同社のソフトウェア「vRapid Mobile」の利用者が数百万人に及ぶと発表した。

 レッドベンドは、携帯電話やスマートフォンの不具合の修正などに利用されているソフトウェア更新サービスのソフトウェアを提供している。国内では2010年末の時点ですでに450種類のモバイル端末に搭載されており、国内のAndroid端末においても数多く採用されている状況にある。

 9月13日、レッドベンドの日本法人の代表取締役社長として、新たに加藤浩明氏が迎えられたことが発表された。同氏は通信業界で25年以上のキャリアがあり、直近では、コンタクトセンターやコールセンターを手がける日本アバイアの代表取締役に就いていた。

 レッドベンドのエンジンはファームウェアの更新時だけでなく、Android OSの大きなアップデートなどの際にも活用されている。加藤氏は、「効率よい書き換えエンジンがメーカーに受け入れられている」と話す。

 また、スマートフォンの普及拡大が進む中で、企業でのスマートフォンの導入についても益々拡大が予想されるところだ。ソリューションベンダー各社は、スマートフォンをサポートした端末管理システム「MDM(Mobile Device Management)」を提供しつつあり、各社がアプリ更新やアプリの強制インストールといった上位レイヤーできめ細やかな対応をする中で、レッドベンドでは、下位のレイヤーからコントロールできる点を差別化要因として展開していく考えだ。加藤氏は、「OMA(Open Mobile Alliance)のDM(Device Management)に実装が必要なものなどには注力していきたい」とした。

 このほか加藤氏は、FOTAの活用して自動車のインフォテイメント端末についても展開していきたい考えだ。それを足がかりに、自動車の制御分野でのソフト更新などについてもエンジンを供給していきたいという。

 




(津田 啓夢)

2011/9/13 16:28