噂の「necomimi」を試してみた


necomimi。パッケージ写真には写っていない黒いゴムバンドは、necomimiがずり落ちないようにするためのもの

 昨年春に動画サイトでコンセプト動画が公開されてからワールドワイドで盛り上がりを見せていた、脳波で動く猫耳「necomimi」が、先日の「ニコニコ超会議」の会場でついに発売され、また通販でも購入できるようになり、筆者も試すことができた。

 以前の「Mac mini」のような箱を開けると、まず出てくるのはメーカーからの挨拶と、スタートアップガイド(簡易説明書)が出てくる。スタートアップガイドの下にはトレイが2段重ねになっており、1段目に「necomimi」の本体、2段目にある意味「necomimi」の本体である耳が収納されている。本体を取り出して見ると、意外に大きいのが電池が収納される本体部分だ。単4電池が4本必要になるので、マイナスドライバーなどで蓋を開けてセットしよう。次に猫耳を取り付けるわけだが、一つ注意したいのは耳の左右がわかりにくいことだ。左右間違えていても壊れるわけではないが、耳の動きがわかりにくくなってしまう。耳に「L」、「R」が書かれているのだが、これは装着する人にとっての左右なので間違えないようにしたい。分からなかったら箱の写真を参照した方が確実だろう。

 さて、そんなことよりも読者のみなさんが気になるのは着けたときにどうなるかなのではないだろうか。頭に装着して落ちないようにバンドを付け、額に触れるようにセンサーを調節して、耳たぶにクリップ(これも電極)をつけてから電源を入れると、モーター音がして耳が動き始める。最初はセンサーチェックのために片耳が立って片耳が倒れている状態だが、すぐに耳が揃ってたまにピクピク動くようになるはずだ。自分では集中しているつもり、リラックスしているつもりでも、耳の動きはそうでもなかったり、かと思うと行動とすごくシンクロしているときがあったりと、なかなか気まぐれなのもネコミミっぽいといえるかもしれない。

 使い始めてみると、自分では耳がどうなってるのかモーター音以外ではわからないのがちょっと残念に思うかもしれない。しかしそこがまさにこの「necomimi」が「コミュニケーションツール」を謳うゆえんだろう。耳の動きを話題にするのはもちろん、動きや自分で考えている状態とのギャップなど、話題には事欠かなくなるはずだ。

 9000円近くという値段はずいぶん高く感じるかもしれないが、モノとしてかなりしっかりした作りになっており、安っぽさは感じなかった。またコスプレ用のウィッグ(かつら)が5000~7000円することを考えると、気になる人には高い買い物ではないではないかもしれない。発売当初は白い耳しかなかったが、着せ替え用の耳の販売や、自分で耳を作ってみるワークショップも開かれており、白い耳が気に入らない人でも問題なくなっている。

 これから秋に向けて文化祭やイベントなどで人前に出たり、ちょっと目立ったりしたい時も多くなるだろう。そんなときにおすすめしたい一品だ。


ネコミミのパッケージを正面から。箱を見るとわかるが、アップル社製品を意識したと思われるデザインになっており、シンプルで美しいパッケージを開けたところ。スタートアップガイドとその上にある紙は本体の上に入っており、開けるとまず目に入ってくるようになっている。この紙以外に説明書はないので、ネコミミを使う際にはよく読んだ方がいいだろう
耳の本体部分は箱の下の段にこの写真のように収納されている。右下に空いている穴は上の段のトレイを突き抜けたコントローラーを納めるためのものだ電池収納部。説明紙には単四電池四本とだけ書かれているので、今回はニッケル水素充電池4本を利用したが、動作に全く問題はなかった。動作時間には違いが出るのかもしれない
コントローラーの裏側部分の拡大。ネコミミのロゴが使われており、細かいところまで気を遣っていることがよくわかる
片耳を動かしている状態。ネコミミが脳波をとらえているのを表しているらしい耳が寝ている状態。脳波がリラックスしている状態のときにこうなるそうだ

 

製品名製造元購入価格
necomimineurosky8980円

 

(大木真一)

2012/9/5 06:00