G-SHOCK腕時計をセレブに「カシオーク」に変身させるカスタムパーツ

GA-2100本体と同じ価格レンジのカスタムパーツで偽装したカシオーク

　最近は自重して余り腕時計の衝動買いはしないように注意している。そんな筆者だが良く行く某大型家電量販店の時計売り場で見かけてしまったブラックアンドホワイトのカラーコンビネーションがクールな2台目のカシオG-SHOCK　GA-2100を買ってしまった。

つい先日、秋葉原の量販店の時計売り場で見て白ベゼル＋白ストラップのGA-2100を手似れた

　季節と腕時計に密接な関係があるかどうか筆者には語れるバックグラウンドも経験も無いがどうも夏が近づいてくると白い腕時計を買うことが多い。スマートウオッチとして愛用しているGoogle Pixel Watchもつい先頃から樹脂製の白いベゼルとベルトのカスタムケースに替えて愛用している。

夏になるとどうも白っぽいモノに惹かれてしまう

　GA-2100の発売当初に買ったモデルは長短針の内側の一部だけに白いアクセントがあるがそれ以外は全身が真っ赤なモデルだった。もう使いだしてしばらく経過しているので噂に聞いているGA-2100のカスタムパーツを手に入れて着せ替えをやってみようと思い立った。

今までは白と赤のGA-2100を日替わりで使っている

　腕時計好きな読者には釈迦に説法になるがGA-2100の特徴でもあるオクタゴン（八角形）ベゼルと薄型ケースがオーデマピゲの人気高級腕時計の「ロイヤルオーク」と共通していることからいつの間にか「カシオーク」と呼ばれるようになったらしい。

　それ故ネットショップにはカシオーク用のいろいろな着せ替え八角形カスタムケースが売られている。どうせ着せ替えるなら現状とは全く異なる素材にしてみようと思い総ステンレス製のCasiroyalブランドのカスタムパーツを購入した。購入価格は11500円。カシオGA-2100の現在の実売価格にかなり近い値段だった。

GA-2100腕時計より豪華なパッケージで届いたカスタムパーツとツールのネジ回し

　配達されてきたCasiroyalのステンレス製カスタムパーツはズッシリと重く本体であるカシオGA-2100より立派なケースに入っていた。付属品はカスタムパーツにGA-2100を着せ替えさせる為に必要なツールであるドライバーと＋－のビットが2本。そしてGA-2100のカーボンコア部分をカスタムパーツに取り付けるための専用ネジが予備1本を含め5本だ。

　GA-2100のカーボン製ミドルケース部分を取り外してカスタムパーツであるケースに組み込むのは極めて簡単な作業だ。まずGA-2100のベゼル（外枠）に4本のプラスネジで固定されているカーボンコアガード構造の一体成型カーボン製ミドルケースを取り外す。続いてカスタムパーツのベゼルに一緒に付いて来た少し長さの長いマイナスネジ4本で取り付けるだけだ。

組み立ては現在のGA-2100のカーボンコアガードで保護されたケースを取り外してカスタムパーツのベゼルに取り付けるだけと超簡単だ

　当初はマイナスネジを使うのが安っぽくてどうもスッキリとはしない感じがした。しかし”なんちゃってロイヤルオーク”の”カシオーク”なら本物と同じベゼル上の8個のマイナスネジとデザインの統一を行うのが当然だ。また元々のプラスネジと明確に区別して作業上の間違いをミニマイズする分かり易い方法だ。

GA-2100のプラスネジを4本とカスタムパーツに付属するマイナスネジ4本。ネジ山の形状意外に長さがカスタムパーツの方が少し長い

　カーボン製ミドルケースの周囲に配置されている４つの時刻合わせや機能ボタンはオリジナルの樹脂系の多少柔らかいベゼルではGA-2100では4つのボタン穴として加工されているがステンレス製のカスタムパーツではアーチ状にカットされている。もちろんデザイン上でも操作上でも問題は無さそうだ。

周囲の4個の操作ボタンはカスタムパーツでは丸穴ではなくアーチ型にえぐられている

　カーボン製ミドルケースの取り付けが終了したら次はステンレス製のブレスレットのサイズ調整だ。未だに金属製ベルトの長さ調整は幾つかのスタイルのレガシーなピンをピン抜き棒を使ってソフトハンマーで叩いて押し出すタイプが多い。

　今回のカスタムパーツのブレスレットは小さなマイナスネジで取り外すピンなので精密ドライバーで簡単安全に抜くことが可能だ。自分の腕周りにお好みの余裕を持たせた感じで不要なコマを取り外して完了だ。

ネジ式なのでハンマーやピン外し棒を使わずに静かに作業が出来る

　カスタムパーツのバックルは”観音開きタイプ”と呼ばれる両開きのバックルが取り付けられている。バックルの三つ折りタイプか観音開きタイプかは個人の趣味にもよる。装着スピードの速い三つ折りタイプがスポーティな感じはあるが筆者はカシオークには左右対称のエレガンスで美しい後者が気に入っている。

観音開きのバックルがセレブ＆エレガントを目指すカシオークには似合う

　実際にGA-2100(改)を左腕に装着して一ヶ月ほどが経過した。最初はステンレスベゼルやブレスレットのエッジの処理や肌触りが心配だったが、実際に使ってみると極めて細やかに仕上げられており腕への装着感も素晴らしい。

　唯一の違いは50g前後の超軽量のGA-2100が総ステンレス製のベゼルとブレスレットで3倍の150g近辺まで重くなってしまうことだ。しかし一般的なステンレス製のGMT腕時計やクロノグラフなら150g前後は確実にあるので飛びぬけてGA-2100＋ステンレスカスタムパーツが重いわけでは無い。

カスタムパーツコスチュームで重さは3倍になってしまうが別の楽しみもある

　実際に何の手も加えない素のままのGA-2100とカスタムパーツで着せ替えさせたGA-2100（改）のどちらが楽しいかは人によりまた装着する環境や腕時計に対する趣味や哲学によって違うだろうから一概には決められない。

取り外したGA-2100のパーツはそっくりそのままカスタムパーツの箱に入れて保存しておこう。いつでも簡単に元に戻せる

　現在、筆者は最近手に入れたウオッチフェイスが真っ黒で長短の針とベゼルとストラップだけが真っ白なGA-2100と赤いウオッチフェイスのステンレスケースに収まったGA-2100(改)の両方を使っているがどっちが良いかを悩んだことは今までに一度も無い。

どっちが良いかは個人の趣味だろう。筆者は両方とも気に入っている

　今企んでいるのは今度は黒いウオッチフェイスのGA-2100をステンレスカスタムパーツで包んでみようとか、もう1台白いウオッチフェイスのGA-2100を買って遊んでみようとか考えている。ワンクラス上のカシオG-SHOCKを買う代わりに比較的チープで他社製品のカスタムケースで遊びのバリエーションを広げられるGA-2100を複数台持つのも別の楽しみ方だ。