本日の一品

昭和なウォッチバンドカレンダーは令和なスマートウォッチでも便利!?

ここ数年は例年年末に購入しているウォッチバンドカレンダーだが来年はスマートウォッチとコンビで使ってみたい

 師走のこの時期が近づいてくるといろいろなお店が活気づくが、今年はまだまだコロナ禍の影響も大きそうだ。ネット上ではブラックフライデーやサイバーマンデーというトピックを全面に押し出して、年末に一気に売り上げを伸ばしてここ3年ほどのロスを取り返そうとしているようにも思える。

 先日、筆者も都内でカレンダーを売っている2~3のお店を回遊して来年のカレンダーを数点購入した。もちろん昨今はお店よりもネットでの検索、購入の方が安価で手間のかからないことも多い。

今月もいろいろな来年のカレンダーを買い込んでみた

 今年もメカニカルキーボードのチェリーのキースイッチ専用のキーキャップ型のカレンダーや小さなシール形式のカレンダーなど、いくつかのマニアック向けカレンダーも購入した。ここ数年来、筆者が絶対に購入しているカレンダーは腕時計のベルトに折って巻き付けるレガシーなアルミニウム製の“Watch Band Calendar”(ウォッチバンドカレンダー)だ。

以前はレガシーでウケ狙いだけの昭和なウォッチバンドカレンダーだった。この年末からはテクノロジーを活用したスケジュール・ToDo入力のフロントエンドのアナログダッシュボードとして使ってみるつもりだ

 昭和な時代には保険会社や銀行の営業マン、セールスレディの必須アイテムだったヤツだ。年末年始になると、当時は企業名や商品広告の入ったウォッチバンドカレンダーがお客さんや見込み客に無料で配布できる最強の販促商品だった。

 そんなウォッチバンドカレンダーを今年も買ってみた。製造・販売する会社は何度か変わっているようだが、2016~2018年当時は「大成」という会社だった。2020年以降は「アクティバル」という会社に変わったようだったが詳細は不明だ。

 今年、筆者が購入したのはここ数年来購入しているアクティバルの製品だ。昨年までウォッチバンドカレンダーは、多くコレクションしている昭和レトロな国内外の腕時計のバンドに似合うノスタルジックなイメージとして活用していた。

 単なるウケ狙いということもあって、以前は10枚近く購入して年末年始に会う人にお歳暮代わりに差し上げていたこともあった。しかし今年は1枚(12カ月分)の販売価格が何と910円となり、個人がウケ狙いで配れる価格の上限を超えてしまった。今年はあくまで自分用として3枚のウォッチバンドカレンダーを購入した。

 2022年は2023年分のウォッチバンドカレンダーを買えば、オマケで2022年の11月と12月の2カ月分が付属している。筆者は先日手に入れた「Pixel Watch」に常識的には超ミスマッチ感覚のウォッチバンドカレンダーを取り付けて会う人ごとに自慢している。

デザイン上のミスマッチ感より大事な組み合わせて使える可能性

 ところが今年は自慢の質が去年までと違う。前述したように去年までは昭和レトロなチープ・アナログ・ガジェットとしてだったが、今年はスマートウォッチにToDoやスケジュールを音声入力するための前提として、ひと月分のカレンダーを俯瞰するためにマジに実用的に活用している。

 ご存じのようにスマートウォッチは、スマホやクラウドサービスと連携してスケジュール管理やToDo管理に便利なデバイスだ。しかし、なかなかスマートウォッチのアプリで今月の1カ月分のカレンダーだけを声掛けやタップ一発でシンプルに表示してくれるものは少ない。

スマートウォッチは細かなスケジュール表示はきめ細かくできるが全体を俯瞰することや単なる月カレンダーを一瞬のうちに表示することなどは不得手な場合が多い

 Google Playを探してやっと見つけたスマートウォッチのカレンダーアプリは“Pro Wear Calendar”というアプリだった。早速ダウンロードしてインストールしてみた。GoogleカレンダーとのSync処理やスケジュールをタイトに管理するためのさまざまな設定がユーザー目線で簡単に行える素晴らしいアプリだった。

スマートウォッチ用のGoogleにSyncできてきめ細かく設定可能なカレンダーアプリは見つけたが今月のカレンダーを見るだけで複数の画面タップ操作やリューズの操作が必要だった

 しかしこのアプリをオンデマンドでスマートウォッチの画面に表示させるには2~3ステップのタップやリューズ(ジョグダイアル)の回転・選択操作が必要だった。感覚的にはウォッチフェイスのウォールペーパーのように、常時ひと月分のカレンダーが表示されているのが現在の筆者には理想だ。

こういうMonthly At A Glance的なアプリはありそうでなかなか見つからない

 そんなことを考えているうちに、昨年まではウケ狙いのための昭和レトロなノスタルジック・ガジェットだったウォッチバンドカレンダーの出番が回ってきた。現在、筆者は購入したウォッチバンドカレンダーをPixel Watchのソフトなシリコンラバー系バンドに当月分だけを1つ巻き付けて活用している。

 本来、スマートウォッチを手首に装着しているのに、わざわざスマホをポケットから取り出してカレンダーアプリを起動してスケジュールやToDoを指先で入力するのはスマートとはかけ離れている。移動中で歩いている時でも、スマートウォッチ単体でも、忘れないうちにこれらの入力操作を音声入力だけで完結したい。

 今のところ筆者はPixel Watchとウォッチバンドカレンダーの連携でこの操作はスムーズにできている。まずは予定入力するその日を1カ月分のウォッチバンドカレンダーで見定めることが一番最初のアクションだ。

Pixel Watchのシリコンベルトに取り付けた、ウォッチバンドカレンダーの目的の日を目途に音声入力でスケジュールのインプットを完結する

 続いてPixel Watchのそばで“OK Google”とささやき、“はい、どんなご用でしょう?”とレスポンスを待つ。続いて“予定の入力”と発話してGoogle アシスタントから聞かれたらタイトルを発話する。今回は“シンキングパワーオンラインミーティング”と発話した。

OK Googleからスタートしてスケジュール入力を終えるまでは極めて短時間。Pixel Watchのすぐそばで小声でささやいてもOKなので騒音の多い屋外でも歩きながらスケジュール入力を完結できる

 次に、Googleが聞いてくる日時を音声で答えて、保存を指示するだけでスケジュールの入力は完了だ。その場で入力結果の確認もできるが、先ほど導入した“Pro Wear Calendar”をPixel Watch上で呼び出して確認してみると、指定日時の12月16日19時に正しく反映されている。もちろんクラウドサーバーとSyncしているので、同じアカウントなら共有できる。これはToDoの入力作業もほぼ同じだ。

入力直後のスケジュールはその時にスマートウォッチで確認できる。
Pro Wear Calendarアプリを使えば入力済み全スケジュールの俯瞰もできる
もちろん同じアカウントのスマホやパソコンのスケジュールアプリで共有もできる

 実際に使ってみると、昭和なウォッチバンドカレンダーは意外と令和なスマートウォッチによるスケジュールやToDo入力作業と相性が良さそうだ。昭和レトロなウォッチバンドカレンダーだが、工夫次第でまだまだ用途が広がりそうだ。毎年、年末になると売り切れが起こる昭和なウォッチバンドカレンダーを買うなら今だ。2023年は“チラリと見てトーク”で行こうと考えている。

レガシーで昭和レトロなウォッチバンドカレンダーだが背後のスマートウォッチや音声入力と組み合わせることで確実なスケジュール入力のフロントエンドとなってくれる
製品名発売元実売価格
ウォッチバンドカレンダーアクティバル910円