本日の一品
ほてった体を水で冷やせ! 水冷式ウエア「DIRECT COOL」を使ってみた
2022年6月23日 00:00
今年の梅雨は、例年に比べて気温の低い日が多いが、そのぶん、晴れたり曇ったりした日との気温差が大きい。そうでなくとも暑さに弱く、ちょっとのことで大汗をかいてしまう筆者にとっては、これが苦痛でたまらない。
そんなわけで、筆者はこれまで「どこでも冷却スティック」や「ネッククーラーNeo」といったペルチェ素子を使ったものから、ネックファン「Kirala Air Nino」など、さまざまな冷却グッズを試してきたが、今回、ボディ全体を冷やしてくれるアイテムを借りることができた。山善「水冷式ウエア DIRECT COOL」(以下、DIRECT COOL。正式名称および型番:DIRECT COOL DC-B01)だ。
これまでもウエアに張り巡らせたチューブ内を水が循環することで体温を下げる仕組みの“ウェアラブルクーラー”のようなアイテムが存在していたが、本製品は一味違う。
というのも、水タンクに飲料を凍らせたペットボトルを入れておき、そこに追加した少量の水がチューブとペットボトルの間を循環するため、冷たさが長持ちするのだ。長持ちする時間は、外気温とペットボトルの容量によるところが大きいが、ペットボトル内の飲料が「解凍されてしまったな」と感じたら、新しいペットボトルと交換すればよい。駅構内にあるような小さなところでない限り、ほとんどどのコンビニでも凍らせた飲料を販売している。解凍したドリンクを飲めば、水分補給もできて一石二鳥だ。
水を循環させるポンプは、専用バッテリーで駆動させる。バッテリー容量は3350mAhで、連続で約7時間動作する。電源ボタンの長押しでオンになり、短押しで「連続」「20秒作動 45秒停止」「20秒作動 1分30秒停止」のモードを切り替えられる。
最初に試したのは、気温が一気に上がった室内だったが、つけて電源を入れた瞬間、「おおっ」と声を漏らしてしまった。冷凍ペットボトルの冷たさを背中に感じつつ、脇近くの太い血管が集まっている部分の上を這うチューブの水が冷たくて心地よかったからだ。
実際、摂氏25.8度の室温で、水の循環しているチューブの温度を計ってみたところ、背中から最も離れていてぬるくなっているはずのところで摂氏22.2度、ペットボトルに最も近い部分で摂氏13度ほどであった。
DIRECT COOLは、体から離れてしまっては意味をなさない製品だが、背中はもちろん、前面が体にフィットするようバックルが2本取り付けられている。これなら体から離れる心配はない。
クーラーをつけるほどではないが、少し動くと汗が出てしまうような室内や、気温の高い日のウォーキングや徒歩での買い物などに便利。もちろん、夏のツーリングにも有効だと感じた。
残念なのは、背負う形状なのでバックパックと併用できないこと、また水を直接タンクに入れるため、シーズンオフ前の手入れが面倒なことだ。
とはいえ、装着して電源を入れたときのあの「ヒヤッ」という感じは心地いいし、少しでも体を冷やしたいという需要にマッチした一品である。
製品名 | 販売元 | 販売価格 |
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水冷式ウエア DIRECT COOL | 山善 | 1万4080円 |