本日の一品
スマートウォッチのような血圧計「HeartGuide」を使ってみた
2020年12月24日 06:00
8月に、この「本日の一品」に、スマホと連携するオムロンヘルスケアの血圧計について書かせていただきました。その際、同社の腕時計型の血圧計「HeartGuide」について「興味があるけど高くて買えない」といったことを書いたところ、なんとオムロンヘルスケアの広報さんに読んでいただき、「ぜひ使ってみてください」と、製品をお借りすることができました。
「HeartGuide」は医療機器としての認可を受けた血圧計で、日本では2019年12月に発売されました。価格は7万9800円(税別)。家庭用の血圧計は数千円~3万円くらいで買える機種が多いので、それらと比較するとかなり高めです。
時計部分は直径約48mmで厚さは約14mm。一般的な腕時計よりもひと回り大きく、男性向けの“デカ腕時計”といったサイズ感。バンド幅は約30mmで、その内側に約25mm幅の血圧を測るためのカフが付いています。
測定方法は簡単ですが、正しく測定するための姿勢を覚えなくてはなりません。「HeartGuide」を自分の心臓の前にして、身体から5~6cmほど離したあたりで固定し、側面のボタンを押すと測定できます。バンドの内側にあるカフが膨らみ、手首を圧迫して測定する仕組み。標準的な「オシロメリトック法」を採用しているそうです。
正しく測定されるとブルッと振動してわかります。測定結果は画面に表示され、スマホにインストールした「HeartAdvisor」という専用アプリに転送されて、測定データを管理できます。「HeartAdvisor」の位置が正しくなかったり、測定中に動いてしまったりすると、やはりブルッと振動し、測定のやり直しを指示してくれます。
筆者が普段使っている上腕式の血圧計と結果と比べてみましたが、測定値にほとんど差はなく、信頼できる結果が得られました。そりゃそうですよね。れっきとした医療機器なのですから。
「HeartGuide」のいいところは、1日中着けていられること。筆者は主治医から起床時と就寝前に血圧を測るように言われてますが、いつでもどこにいても測ることができます。オムロンヘルスケアが調査した報告によると、血圧は日中にも変動し、その変動パターンには個人差があるそうです。筆者は朝夜の測定では、高い血圧値が出ることはほとんどないのですが、睡眠や運動量が不足していると、日中に血圧がやや上がる傾向があることがわかりました。
「HeartGuide」には歩数を記録する機能があり、睡眠の時間や質も調べられます。また、スマホの通知を表示してくれる機能もあるので、スマートウォッチと言えなくもありません。ですが、時計だけで通話ができるわけではなく、メールを読んだりもできないので、通知機能はオマケ程度という印象です。
電池はフル充電で2日間の連続使用を見込めますが、もう少し持つといいなぁというのが本音。「HeartGuide」を出張や旅行に持って行きたいと思う人が多いでしょうが、3日くらい持てば、充電器を持っていく必要がなくなるケースが多いでしょうしね。
現在発売されている「HeartGuide」は初号機。おそらく、機能をさらに進化させた第2弾がそう遠くない時期に登場するのではないかと思います。最近、Apple Wacthで心電図が記録できたり、血中酸素濃度を調べたられたり、スマートウォッチのウェルネス機能が注目されています。医療機器である「HeartGuide」に、そうした機能が追加されることも期待したいですよね。
製品名 | 発売元 | 実売価格 |
---|---|---|
オムロン ウェアラブル血圧計「HeartGuide」 | オムロンヘルスケア | 7万9800円 |