本日の一品

トラック野郎御用達のLogicoolトラックボール、待望の後継機登場!

 ついこの間、トラックボール新製品の発売ラッシュが続いていることを当欄にてお伝えしたが、舌の根も乾かぬうちに続報である。Logicoolの定番トラックボール・M570を愛用している方も多いかと思うが、10年ぶりにその定番機が、M575としてリニューアルされたのだ。長らく愛用してきた定番機のリニューアルとあっては購入しないわけにはいかない。さっそく入手して試してみた。

 その前にトラックボールポインティングデバイスの簡単な説明を。コンピューターに接続してマウスカーソルを動かす道具の一種で、本体自身を動かさず、本体に付属する球を動かすことでその代替としていることが特徴だ。机の上でマウスを動かすスペースを確保する必要がなく、指先の動きだけで操作できることがメリットとなる。操作球を親指で動かすか、人差し指~薬指で動かすかの違いがあるが、今回紹介するものは前者。親指タイプになる。

トラック野郎御用達機種、期待の後継機・M575 ワイヤレストラックボール
右に向かって傾斜しており、手首が自然な形で置けるエルゴノミクスデザインになっている
清潔感のあるオフホワイトを選択。グラファイト、ブラックといったkらーもラインナップされている

 「ERGO M575ワイヤレス トラックボール」は、10年前に発売されたM570の後継機種となる。35mmのボールを親指で動かすトラックボールだ。前モデルと同様、エルゴノミクスデザインが採用された形状となっており、やや右側に傾いた本体形状は、手のひらを乗せると自然と全ての指が対応する部分に配置されるようになっている。親指はトラックボールに、人差し指と中指はボタンとホイールに、薬指と小指の置き場所には、本体側面にフィットするようなミゾが刻まれており、自然に指が配置される。そのまま親指を動かせばマウス操作が行え、先代譲りのすぐれたデザインを継承している。

 機能的には、ホイール押下を含めた5ボタンという先代から変わらぬスタンダードなもの。ボタン割り当ては専用ソフトをインストールすることで設定できる。性能面ではの違いとしては、最大2000dpiの分解能に対応したことと、現代らしくBluetooth接続に対応したこと。2.4GHz帯のUSB接続レシーバーとBluetoothの両対応で、USBレシーバーのみの対応だった先代から進化している。

裏面に電源スイッチとペアリングボタン。単3電池の電池ボックスの横にはUSBレシーバーの格納スペースがある

 外見からは、人差し指・中指のボタン(左・右クリックを割り当てらることが多いボタン)が大きくなっていることが見て取れる。人差し指で押下するユーティリティーキーも、凹凸があった前モデルから、今回はフラットなものになっている。全体の形状としては手のひらを置く部分が若干広くなったような印象だが、本体サイズ自体はほとんど変わっておらず、大きな変化感は見られない。

前モデル・M570との比較。サイズ感はほぼ変わらず、ボールがシルバー寄りの青に変わっている
上から見ると、ボールの格納スペースがやや左寄りになり、左右クリックボタンが大きくなっている。ただし、使用感はほぼ変わらない

 使い勝手はというと、これが驚くほど変わらない。目をつぶって使ったら、どちらがどちらか判別がつかないのではないか、というくらい変わらないのが印象である。全く違和感がない。ボタンが大きくなったことで手の小さい人にも使いやすくなったと思われるが、あいにくと人一倍手の大きい筆者には体感できなかった。ただしこの変わらなさは、前モデルの基本設計が優秀だったことの証左であると言えるだろう。優れたデザインゆえに変える必要がない、というLogicoolの確固たる自信が感じられる。

 使用感の自然さは先代から引き続き継承されており、はじめてトラックボールを使うというデビュー機としては変わらずお勧めの製品であると言える。トラックボールを使ってみたいという方には文句なしにお勧めできる一品だ。

 旧モデルが現役で問題なく使えているという方でも、分解能が上がってより細かい作業に対応したこと、Bluetooth接続にしてUSBポートを開放できることを考えると、買い替え検討の余地はあるだろう。なにせ使用感は驚くほど変わらないので、店頭などで試さずに購入して全く問題ないと言える。傑作後継機種の登場で、ますますトラック野郎の増加が見込まれることだろう。

製品名発売元購入価格
ERGO M575ワイヤレストラックボールLogicool6050円