本日の一品

トラック野郎に朗報! ケンジントンの人差し指操作タイプトラックボール

 最近新製品の発売ラッシュが続き、うれしい悲鳴を上げているトラック野郎(トラックボールポインティングデバイス愛好家)の皆様に、またも朗報だ。

 ケンジントンから、人差し指操作型の大型エルゴデザイントラックボールが発売されたのだ。今年3月に本コーナーにて「Pro Fit Ergo Vertical ワイヤレストラックボール」を紹介したばかりだというのに、である。(半年以上経ってるのにラッシュ? と言うなかれ。少数派たる我々トラック野郎にとっては怒涛の勢いといって過言ではないのだ)さっそく入手したので使い勝手をお伝えしたい。

 その前に、そもそもトラックボールポインティングデバイスとは、という前置きを。コンピューターに接続してマウスカーソルを動かす道具の一種であるが、一般的なマウスとの違いは、本体自身を動かさず、本体に付属する球を動かすことでその代替としていることだ。机の上でマウスを動かすスペースを確保する必要がなく、指先の動きだけで操作できるのが特徴だ。操作球を親指で動かすか、人差し指~薬指で動かすかの違いがあるが、今回紹介するものは後者。人差し指タイプになる。

ケンジントンの人差し指操作型トラックボール新製品「Orbit Fusion ワイヤレストラックボール」

 「Orbit Fusion ワイヤレストラックボール」は、40mmのボールを人差し指・中指で動かすことを想定したエルゴ形状トラックボールポインティングデバイスだ。以前紹介した同社の親指操作型の「Pro Fit Ergo Vertical」が34mmなので、それよりも大振りだが、「Pro Fit Ergo Vertical」の操作球が本体に埋め込まれる形状だったのに対し、「Orbit Fusion」は露出面積が大きいため、スペックよりも大きく感じる。

 ただ、人差し指・中指で操作するにあたってはこのくらいの露出がないと使いづらく、当然のデザインといえる。本体に手をのせると自然に人差し指~小指は本体上面に、親指は側面に沿うようにデザインされている。

親指側に4ボタンと、DPI変更ボタン
操作球の周囲にリングがあり、これを回すと画面がスクロールする
背面にUSBレシーバーの収納スペースがある。単三電池1本で動作する

 機能面では親指側に4ボタンとDPI変更スイッチ、上面の薬指~小指の側に1ボタンが配置されている。DPIスイッチ以外は、ユーティリティソフトをインストールすることでカスタマイズが可能だ。細かな操作をしたいとき、すぐに移動量を少なくできるDPIスイッチの存在はありがたい。

 特徴的なのはスクロール機能で、一般的なホイールはなく、操作球周辺のリングがその機能を担っている。回転させることでスクロールさせる同社伝統のもので、普通のマウス操作に慣れていると最初こそ戸惑うものの、使い始めればすぐに自然に操作できるようになる。

 ただ実際に使ってみると、少々不満が出てくる。スクロールリングはクリック感がないもので、スクロール量の感覚をつかむまでには少々慣れを要する。リングは大型なので、側面のミゾ部分を中指の腹で操作しても、リング上面に人差し指を置いて押さえるようにしながらでも操作できるなど、使い方に多様性があるのはよかったが、いずれにしてもクリック感があったほうが直感的であると思う。

 また、接続方式がUSBレシーバーを介した2.4GHz帯接続のみというのも、現代的ではない。親指モデルの「Pro Fit Ergo Vertical」のように、Bluetoothと2.4GHzの選択式としてほしかった、というのが実感だ。

 とはいえ、操作感覚自体は極めて自然だ。これまでに人差し指タイプのトラックボールを使ったことがあるなら全く違和感なく乗り換えられるだろう。ライバル機種は、サイズ感的にはエレコムの「DEFT PRO」 が該当するだろう。サイズ・使用感・価格帯など、いずれも近しい。これから購入を検討される方には嬉しくも難しい選択を迫られることになるだろう。「DEFT PRO」はホイール操作も含め親指に操作が集中しがちなので、それを忌避するのであれば「Orbit Fusion」をお勧めしたい。

 人差し指操作型は操作感に少しクセがあるため、万人にお勧めできる道具ではない。その分、慣れると非常に快適で抜け出せなくなる魅力がある。ようやく外出して店頭でお買い物をするのにも抵抗感が薄れてきた昨今、もし機会があれば店頭実機に実際に手をのせて試してみてはいかがだろうか。

製品名発売元購入価格
Orbit Fusion ワイヤレストラックボールケンジントン7962円