DAZNもdTVもAbemaTVも手軽に楽しむなら、価格も手頃な新型「Fire TV Stick」で

パッケージには対応サービスがたくさん並ぶ。Amazonプライム・ビデオだけではないことを強調

　この春、「DAZN」（ダ・ゾーン）が話題だ。Jリーグを観るためにDAZNの視聴環境を整えたいという人が多いというのが理由の1つと思われ、自分のまわりにもDAZNの視聴環境を用意したいという人が複数いた。何か気楽に使える方法がないか調べてみた結果、行き着いたのがAmazonの「Fire TV Stick」だ。

　一般的にネット配信の動画を見るには、スマートフォンのアプリやパソコンのWebブラウザが基本だが、それではリラックスして視聴できない。パソコンをTVに接続して画面を映し出すこともできるが、いちいちパソコンを使うというのも面倒だ。

　そこで、ちょうど新しくなったFire TV Stickを使ってみることにした。付属のリモコンが音声対応になって4980円。それまで筆者は勝手に「Amazon Fire TVはプライム・ビデオのものがメインで、他のサービスが使えるのはオマケ程度」と思い込んでいたのと、Amazonプライムに申し込まないでどこまで使えるのか不安だったこと、以前に初代Chromecastを使った経験から、高解像度の動画の視聴に無線LANでは安定しないのではないかと思い込んでいたため、ノーマークだったのだ。

　多少の不安要素もあったが、そこは自分で試してみるべしと思い、Amazonプライムには未加入のまま、購入ボタンをポチってみた。

Fire TV Stick（New モデル）

入っているもの。インターネットの接続された無線LAN環境と、HDMI端子のあるテレビに接続すればすぐ使える

　届いた新型のAmazon Fire TV Stickは、ACアダプターまで全部入っていながら非常に小さくまとめられている。従来型と比べて音声対応リモコン付きで4980円だったり、IEEE 802.11acの対応など処理能力がアップしたりしている。パッケージの無駄のなさに感心しながらもテレビに接続して映し出し、登録を開始した。

　Amazonのアカウントで登録しないと使えないという制約があるが、Amazonで購入した場合、デフォルトで購入したアカウントに紐付けられているため、登録は難しくない。プライムに申し込んでなくても問題はなかった。

言語を選び

無線LANはWPSで自動接続するか、手動でキーを打ち込んでも接続できる

購入したAmazonのアカウントが自動的に表示される

　プライムに申し込んでないのでプライム・ビデオの動画視聴はあとで検討することにして、まずはアプリで「DAZN」と「AbemaTV」をダウンロード、AbemaTVはWebサイトやアプリで視聴するのと同様に全く登録なしに視聴が可能だった。無線LANが5GHz帯のIEEE 802.11acに対応するため、無線LANアクセスポイントとは少し遠かったが、途切れることなくずっと安定して視聴できた。AbemaTVのコンテンツはオンデマンドでない点が逆に便利。AbemaTVのコメント欄が見られないことが残念だが、テレビだけで気軽に視聴できて人間がダメになりそうだった。これだけでもう4980円の元をとったような感じがした。

　さて、もう少し力を振り絞って入れてDAZNの視聴登録。こちらはアカウントとの紐付けが必要で、Fire TV Stickを接続したテレビに表示された6桁の数字を、DAZNにログインしているPCやスマートフォンなどのWebブラウザから、指定のWebページに入力する。すると、テレビの表示が自動的に変わってDAZNのページにアクセスできるという手順だ。

　DAZNは無料期間があり、無料期間中の手続きでも問題なく視聴でき、オンデマンド、ライブ中継をはじめ、さまざまなDAZNのスポーツコンテンツの再生が可能になった。

今回利用したのがDAZN for docomoなので、dアカウントを選択

表示されたコードをPCやスマホのWebブラウザに入力

DAZNにアクセスできた

　ほかにも、dTVも簡単に登録できるほか、他の動画配信も登録可能。最新のFire TV Stickは音声対応リモコンが付いているが、アプリ呼び出しが音声入力でできる。「でぃーてぃーぶい」「だ ぞーん」と音声ボタンを押してしゃべれば候補が出てきてアプリを起動できる。

　Amazon Fire TV Stickを使ってみたが、週末はテレビを見ているのと全く変わらない感覚で動画配信を楽しめた。DAZNもいいが特にAbemaTVの快適さにやられてしまった。AbemaTVはアニメも小さい子供にも向いた作品が豊富にラインナップされているので、簡単なリモコン操作とあわせ、家族中で使っても便利だ。あとは、年間3900円と月割り計算すると安いAmazonプライムを申し込むのかどうかは、これからコンテンツのラインナップを見て考えようと思う。