スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

最新GoProアクションカムを手に、初期GoProからの進化に唸るの巻

そうだ最新GoPro買おう!!! そうしよう!!!

 俺の場合、趣味と実益を兼ねたアクティビティとして、e-bikeサイクリングがある。e-bikeはスポーツタイプの電動アシスト自転車で、俺も所有しているが、非常に楽しい乗り物だ。走り出しが軽く激坂もラクで、サイクリングがとても身近になる感じ。なお、e-bike関連のレビューなど記事はコチラで読めるのでゼヒ!!!

 さておき、e-bikeサイクリングをしていて「そろそろ車載動画を撮ろうかな」と思い始めた。e-bikeのレビュー記事などは写真と文章で構成しているが、たまに動画があったりすると読者様的に楽しい&より参考になると考えたのであった。

 そうだ、そうしよう!!! e-bikeで走った道やその周辺環境を動画で撮って公開しよう!!! ……確か2018年とかに買った古めのGoProアクションカムがあったし、それでe-bike走行動画を撮ろうかな。

 と思ったのだが、ソコは俺のコトである。やはり案の定「どうせGoPro使うなら最新のを使いたいニャ」とか考えたのであり、今回のGoPro利用は「仕事のためでもある」という強力な理由があったので最新GoProこと「GoPro HERO10 Black」を秒で購入した。

購入したGoPro HERO10 Black。GoProサブスク(オンラインストレージ利用や周辺機器割引が受けられるサービス)に加入すると、メーカー直販サイトにて5万4000円で購入できる

 買ったはいいが、その後、少々イヤなことを思い出した。正直なところ、GoProアクションカムにあまりいい思い出はないのであった。主には操作性の悪さが思い浮かぶ。バッテリーが保たないことも。あと撮影モードとかいろいろあって設定が面倒という印象も。

 ……そうそう、だからGoProって何度も買ったけど、長く使い続けたということはなかったのだ。あーDJIのアクションカムとか買ったほうがよかったのか? まあでも2022年の最新GoProの評判はいいみたいだし、前述の2018年の古めGoProとかも「サイテー」って印象ではなかったような気がするし、最新GoProに期待してゆきたいッ!!!

 なお、GoPro HERO10 Blackは2021年9月に発売されたアクションカムで、すでに多くのレビューが公開されている。映像作例なんかも多々ネットで見ることができる。なので、GoPro HERO10 Blackのスペックや機能や作例は既存のレビュー記事などをご覧いただきたい。

 この記事では「久しぶりに最新GoProを買ったガジェット好きのオッサンが感じたこと」を中心に書いていこうと思う。

えっ、こんな簡単だっけ?

 数日でGoPro HERO10 Black(以下、GoPro10)が手元に届いた。充電し、さっそくセットアップ(アクティベート)する。

 ……そうそう、なんとなく思い出した。最初のセットアップでハマったりした記憶。スマートフォンとのペアリングに失敗したり、ファームウェアアップデートが途中で止まったりしたような記憶がある。

 だがしかし、このGoPro10は違った。スゲくスムーズにセットアップ完了。えーっ? こんな簡単だっけか? こんなにうまく行くんだったっけか? でもパパパッとセットアップは完了し、あとは撮るだけという状態になった。

まずはGoPro10本体の電源を入れ、言語などを設定。するとGoPro10が「Quikアプリを使ってセットアップを完了してね★」と言ってくるので、それに従って操作
スマートフォンでQuikアプリを起動すると、GoProをソッコーで見つけてくれるのでペアリングを進めて、セットアップ完了
ペアリング後は、アプリからGoProをオンにし、アプリ上でプレビューを見ながら撮影することもできる。アプリからGoProをオフにもできる。もちろんアプリからGoProの機能設定をすることもできる。なお、GoProをオフにして一定時間が経過すると、アプリからのGoProオンはできなくなる(GoPro側で通信開始操作を行う必要がある)

 うっそ~ん? こんなの俺が知ってるGoProじゃナーイ!!! スムーズすぎる~!!! とか一瞬思ったが、間もなく最新GoProのイージーさに気分をよくした俺であった。

あら~、こんなに快適に操作できるのか~

 セットアップ後のGoPro10をイジっていて感じたのは、タッチパネルの操作性の良さ。今どき的なスマートフォンの操作感とほぼ同じで、タップやスワイプでスムーズかつ的確に操作していける。

GoPro10のメインモニターは2.27インチのタッチスクリーン。スマートフォンと同様に指で操作していける
メニューを開いた様子。スマートフォンからも設定ができるが、GoPro10のタッチスクリーンは反応がよく、表示もなかなか見やすくまとめられているので、本体から設定などしたほうが手っ取り早いと感じる

 あれぇ~? 最後に触ったGoProって確かタッチスクリーンだったけど、もっとモッサリしてたような……。あと誤タップが多発したような……。「GoPro本体で機能設定しようとすると操作性の悪さにイラつくからスマートフォンから設定しよう」となっていた記憶がある。

 ともあれ、最新GoProことGoPro10は、そういう部分でも使いやすくなっているようだ。いいじゃんGoPro10。まだ撮ってないけど気に入った。

動画撮影設定はプリセットで!!!

 セットアップから機能設定まで非常にスムーズに行えたGoPro10。あとは撮るだけだが、「どんな設定で撮るか」を考えるのが面倒くさいのであった。

 画角(SuperView/広角/リニア/リニア+水平/狭角)をどうするか? 解像度(5.3K/5K/4K/2.7K/1440p/1080p)をどうするか? フレームレートの設定は? こだわると、シャッター速度とかISO感度(最小/最大)とか色の傾向とかシャープネスとかいろいろ設定したくなる。

撮影する動画や静止画の設定を細かく行えるのもGoProアクションカムの魅力だ。しかし高性能なGoProほど設定項目が多くなり、「どう設定すればいいのかわかんない~」となりがち
より細かい設定は「PROTUNE」項目で行える。しっかり設定すれば撮影目的に合致させつつGoProの実力を最大限に発揮させられるだろう

 こういうのをキッチリと設定していくのは、わりと好きなほうだ。しかし、凝れば凝るほどに「この設定が最もいい」と納得できなくなったりも。パソコンのカスタマイズと似たようなモンですな。

 そこで「もうGoPro10とかはデフォルト主義で!」ということにした。GoPro10には「メーカーがよかれと思って作成した撮影設定のセット」すなわちプリセットがいくつか入っている。そこから選んで撮影するぜ、と。プリセット選ぶのみでなるべく設定変えないぜ、と。そうすれば、設定に迷ったり試行錯誤に時間を費やすことがなくなる。まあどうしても「ココはヤだな」と思ったら、設定を変更すればいいしネ、と考えた。

GoPro10(ファームウェアアップデート後)のプリセットは合計5セットあった。写真の見えるプリセットに加え、「基本 1080/60/広角」がある。これらプリセット内の各項目は自由に変更したり元に戻したりできる。また、独自に新たなプリセットを追加することもできる。プリセットの設定項目は多いので、細かな設定はスマートフォンから行ったほうがラクだ

 えーっと、自転車にGoProを装着して走行の様子を撮るので……じゃあ「アクティビティ」ってやつで。4K/50fps/SuperViewの設定だから、かなり広角で4K高精細動画が撮れる。動画をWebサイトに掲載する場合は4K→1080pなどに変換するだろうし、動画からの静止画切り出し&リサイズも行うので、このプリセットでいいや~、みたいな。

モーターサイクルに装着して撮影、直後に再生して感動ッ!!!

 前述のような設定にしたGoPro10を、モーターサイクルに装着して撮影してみた。撮影結果を1080pサイズにリサイズして書き出したので、ご覧いただきたい。

250ccオフロードバイクのハンドル付近にGoPro10を取り付けた
ハンドル手前から見た様子。GoPro10を支えているアームの前方にはスクリーン(風防)がある
250ccオフロードバイクで舗装路を走行している様子。スピードが出ているように見えるが、それは超広角で風景がダイナミックに流れていくから。もちろん法定速度内ではしている。画面右下にチラッと見えているのはバイクのスクリーン(風防)。路面の凹凸やバイクのエンジンの振動で、このようにけっこう激しく動いている。そのバイクに取り付けたGoPro10の映像はまったくと言っていいほどブレていない。これはGoPro10の手ぶれ補正機能HyperSmooth 4.0の効果だ
同じオフロードバイクで、さらに荒れた舗装路および凸凹がけっこうある未舗装路を走っている様子。ライダー的にはバイクの揺れから「こういう場所だとGoPro10で撮った映像もブレブレなんだろうな」と感じたわけだが、結果、全然ブレていない! 凄い!!!
今度は250ccスクーターにGoPro10を装着。やや荒れた舗装路を走った様子だが、映像は非常に安定的。スクーターの車体が振動しているが、この振動はGoPro10にもダイレクトに伝わっているハズ。しかしHyperSmooth 4.0により振動がキャンセルされている
こちらはタイムラプスモードで撮影したもの。非常にスムーズな映像となった

 250ccオフロードバイクも250ccスクーターも、エンジンが単気筒なので、装着したGoPro10は停車中でもかなり振動している。走り出すと路面の影響が加わってGoPro10はさらに振動し始める。のだが、撮れた動画はまったくと言っていいほどブレておらずスムーズ。HyperSmooth 4.0の手ぶれ補正効果は絶大であった。スゴい。感動。

 なお、GoPro10には水平維持機能もある(画角をリニア+水平で使用可能/撮影後にアプリから適用することも可能)。これはカメラが最大45度まで傾いても、映像の水平を保つという機能だ。Maxレンズモジュラーという追加レンズを使うと、カメラが360度回転しても映像の水平が保たれる。

 あと、バッテリーの保ちだが、真冬の時期のバイク走行で、バッテリー1本で40分程度撮影できるという感じだった(4K/50fps/SuperView設定)。連続撮影を30分程度行ったが本体はほんのり温かくなっていた。

【オマケ】12年前のGoProの動画を見てイロイロ思う

 じつはけっこうGoPro歴の長い俺。最初に買ったGoProのアクションカムは「HD HERO Naked」で、12年前にレビューしている。

 12年前のGoProは、非常にユニークな存在でありつつ実用性もそこそこあったが、正直なところかな~り使いにくいカメラであった。まずボタン類の押下感が超固い。インターフェイスも使いにくい。自転車やバイクの車体に取り付けた状態で撮った場合は映像が揺れまくりなのであった。

12年前に買ったGoPro社製アクションカムのHD HERO Naked。映像をモニターできるディスプレイなどはなく、ボタン類は超固く、慣れないと現在の動作状況もよくわからないという、非常に現場風味溢れるオンボードカメラであった
HD HERO Nakedを自転車に取り付けた様子

 12年前の2010年、上の写真のようにして、走行中の自転車前方などの動画を撮ることにトライした。のだが、期待していたようには撮れないのであった。以下がその動画である。

そこそこ滑らかな道を走っているところ。HD HERO Nakedの最高画質モードで撮影
滑らかな道→やや荒れた道→荒れた道へと進む様子
少し荒れていて、全体的になだらかなデコボコがある道で撮影

 当時は「HD HERO Nakedでも工夫すればどうにか使える映像になりそう」とか思ったものだが、今見返すとブレまくりでガッタガタですな!!! 当時の俺にGoPro10を使わせたら「これは異星人のテクノロジーで作った映像機器だーッ!!!」と錯乱したことであろー。

 でもまあHD HERO Nakedと比べたりすると、GoPro10は画質的にも音質的にも凄い進化を遂げているのがわかる。ブレがなく、水平を保ったりして、振動からくる騒音や風切り音もかな~りシッカリと抑えていると思う。ハードウェアの進化って凄いっスね♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。