法林岳之の「週刊モバイルCATCH UP」

「OPPO Reno10 Pro 5G」、充電スタイルを変える80W“ワンダフルチャージ”

オウガ・ジャパン/ソフトバンク「OPPO Reno10 Pro 5G」、約163mm(高さ)×75mm(幅)×7.9mm(厚さ)、約185g(重さ)、シルバーグレー(写真)、グロッシーパープルをラインアップ

 オープン市場向けのスマートフォンとして、いち早く日本仕様対応モデルを投入するなど、国内市場に注力するOPPOから、80W急速充電に対応したモデルが発売された。筆者も実機を試すことができたので、レポートをお送りしよう。

いつもバッテリー残量を気にしてる?

 日々の生活やビジネスに欠かせないスマートフォン。さまざまな機能が搭載され、便利なサービスが充実してくると、ますますスマートフォンを利用するシーンが増えてくる。それに伴い、次に気になってくるのがバッテリーの残量だ。

 あらためて説明するまでもなく、スマートフォンは本体内蔵のバッテリーに蓄えられた電気によって動作するもので、バッテリー残量が尽きれば、ごく一部の例外を除き、どんな便利な機能も利用できなくなってしまう。

 スマートフォンが登場したばかりの頃は、バッテリー駆動時間が短く、いつバッテリー残量がなくなるかと、ヒヤヒヤしながら使っていたが、この十数年でバッテリー駆動の環境はかなり改善された。バッテリーは4000~5000mAh級の大容量バッテリーがスリムなボディに内蔵され、プラットフォーム(OS)もバックグラウンドでの通信を制御したり、アプリの動作をコントロールすることで、省電力に大きく寄与した。

 ディスプレイもリフレッシュレートを制御し、静止画を表示しているときは画面の書き換え回数を抑える『アイドリングストップ』のような機能を搭載する製品も多い。全体的に見ると、電気を蓄える器を大きくして、電気を使う量を減らしたり、ムダ使いしないように、進化を遂げてきたわけだ。

 とは言うものの、使った電気は何らかの形で補充しなければならない。そこで必要になるのが『充電』という作業だ。

 スマートフォンは基本的に外部接続端子にACアダプター(電源アダプター)を接続し、バッテリーを充電をする。一部の機種はQi規格などに準拠したワイヤレス充電に対応しているが、有線接続の充電に比べれば、電力(ワット数)が低いため、充電時間は長くなってしまう。

 有線による充電もワイヤレス充電に比べれば速いものの、4000~5000mAh級のバッテリーを内蔵したスマートフォンをフル充電するには、2~3時間以上を要する。そのため、外出中はモバイルバッテリーを接続したまま、自宅に帰ってからもACアダプターをつないだままといったモバイル機器らしからぬ使い方を強いられるシーンも多い。

 こうした状況に対し、ここ数年、パソコンなどで普及している「USB PD」規格の急速充電に対応したスマートフォンも増えている。30W/45Wなどの急速充電に対応し、バッテリー残量がない状態からでも30分程度の時間で、50%程度まで、充電することが可能だ。

 一方、さらなる急速充電を実現し、ちょっとした空き時間ですぐにフル充電を可能にする製品も登場している。

 そのひとつが今回、オウガ・ジャパンから発売された「OPPO Reno10 Pro 5G」だ。『28分ワンダフルチャージ』というキャッチコピーからもわかるように、付属の電源アダプターとUSBケーブルを接続することで、わずか28分でフル充電を可能にしている。

右側面には上部側にシーソー式の音量キー、その隣に電源キーを備える。側面は前後面が湾曲した仕上げになっているため、側面部分はかなりスリム
左側面はボタン類などが何も備えられていない

 こうした超高速充電に対応した製品としては、ソフトバンクが昨年12月に発売したシャオミ製端末「Xiaomi 13T Pro」が『神ジューデン』を謳い、インパクトのあるテレビCMも話題になったが、今回の「OPPO Reno10 Pro 5G」もソフトバンクで販売されるモデルは『神ジューデン第2弾』に位置付けられる。

本体下部にはUSB Type-C外部接続端子とSIMカードスロットを備える

 一方、オウガ・ジャパンがオープン市場向けに展開するSIMフリー版は『神ジューデン』ではなく、『28分ワンダフルチャージ』を謳っている。これはソフトバンクが『神ジューデン』の商標を持っているためだ。

 また、OPPOはこれまでも充電にフォーカスした製品や技術を数多く展開してきた実績を持つ。独自の「VOOC」や「SUPERVOOC」と呼ばれる急速充電技術を開発し、同社のスマートフォンに搭載してきたが、2022年3月には「240W SUPERVOOC」の開発を発表し、4500mAhのバッテリーをわずか9分でフル充電できることを明らかにしている。

 ちなみに、今回の「OPPO Reno10 Pro 5G」は、このときに公開された「240W SUPERVOOC」や「150W SUPERVOOC」と同様の技術を採用することで、「28分ワンダフルチャージ」を実現している。同社は急速充電に関連する特許を3600件以上、取得しており、スマートフォンのメーカーとしてはトップクラスの充電技術を持つ。

 ところで、OPPOとしては、これまで「Reno」シリーズや「A」シリーズ、「Find」シリーズを展開してきたが、国内向けで主軸に位置付けられるのは、日本仕様をサポートした「Reno」シリーズになる。

 今年6月には昨年の「OPPO Reno7 A」をリファインした「OPPO Reno9 A」が発売されており、今回の「OPPO Reno10 Pro 5G」は型番的に後継モデルのように見えてしまうが、おサイフケータイ対応などの日本仕様の一部は受け継いでいるものの、チップセットやディスプレイ、カメラなどの仕様が違い、販売価格も8万円台半ばに設定されているため、「OPPO Reno9 A」よりも上位モデルという位置付けになる。

 販路は前述のように、携帯電話会社としてはソフトバンクが取り扱い、MVNOではIIJmioとmineoが販売を開始している。ヨドバシカメラやビックカメラ、エディオン、ヤマダデンキ、ノジマ、ジョーシンなどの家電量販店に加え、AmazonなどのECサイトでも販売されている。オウガ・ジャパン直営としては、OPPO公式オンラインショップ、OPPO公式楽天市場店、OPPO公式Yahoo!ショッピング店が選べる。

カラーごとに仕上がりが違うボディ

 まず、ボディからチェックしてみよう。

 「OPPO Reno」シリーズとしては、昨年の「OPPO Reno7 A」、今年の「OPPO Reno9 A」と、基本的に同じデザインを踏襲しているが、今回の「OPPO Reno10 Pro 5G」は両側面の前後面を湾曲させ、側面を補足したエッジデザインを採用するなど、全体的にデザインのテイストが異なる。

背面は左右側面が湾曲した形状を採用。シルバーグレーはマット仕上げ。グロッシーパープルは光沢仕上げ

 背面の仕上げはボディカラーによって違い、今回試用したシルバーグレーは従来モデルでも採用されていた「OPPO Glow」と呼ばれる加工を施したサラサラとしたマットな仕上げであるのに対し、グロッシーパープルは光沢感のあるガラスを採用しながら、なめらかな手触りに仕上げている。パッケージにはカバーが同梱されているが、今回試用したシルバーグレーにはグレーのケースが付属していたが、筆者が購入したグロッシーパープルにはクリアタイプのカバーが同梱されていた。

シルバーグレーの背面は独自のOPPO Glow仕上げにより、指紋や手の跡がつきにくい。OPPO Glowの表面をOPPO Find X3の顕微鏡モードで撮影すると、ガラス表面が凸凹の仕上げになっていることがよくわかる

 ディスプレイは6.7インチのフルHD+対応有機ELディスプレイを搭載する。ディスプレイの左右両端が湾曲したエッジディスプレイを採用しており、背面の両側端のエッジデザインとも相まって、スリムな持ち味を実現している。ディスプレイは標準で500nit、日光下で800nit、HDRコンテンツ表示時は最大950nitの明るさを持つ。

 ガラスはAGC製DragonTrail Star2を採用しているが、ディスプレイには出荷時に実使用が可能な保護フィルムが貼られている。エッジディスプレイは映像コンテンツなどで没入感が得られるが、落下時などにエッジ部分の表面にキズを付けるリスクがあるため、保護フィルム貼付はユーザーとしてもうれしい。リフレッシュレートは60/90/120Hzの可変に対応し、タッチサンプリングレートは240Hzとなっている。

 ディスプレイには光学式の指紋センサーが内蔵されており、指紋認証が利用できるほか、顔認証にも対応する。顔認証は目を開けている場合のみ、ロックを解除できる設定も可能で、ロック解除時にすぐにホーム画面を表示することもできる。

FeliCa、防水防塵の日本仕様をサポート

 耐環境性能はIPX4の防水、IP5Xの防塵に対応する。「OPPO Reno9 A」など、国内ではIPX8防水、IP6X防塵に対応する機種が多く、それらに比べると、やや性能が劣り、防水はやや注意が必要になるが、雨に降られる程度であれば、問題なく利用できる。ただし、水没や浴室での使用などは避けるべきで、濡れたときは乾いた布で早めに水分を拭き取ることをおすすめする。

FeliCaを搭載しているため、おサイフケータイの各サービスが利用可能

 FeliCa搭載によるおサイフケータイにも対応しており、JR東日本のモバイルSuica対応機種一覧にも機種名が掲載されている。デジタル庁が提供する「スマホ用電子証明書搭載サービス」にも対応しており、こちらもすでにデジタル庁の対応一覧に機種名が掲載されている。

 チップセットは米Qualcomm(クアルコム)製Snapdragon 778G 5Gを採用し、メモリーとストレージは8GB RAMと256GB ROMを搭載する。RAMはストレージ領域を利用することで、最大12GBまで拡張することができる。外部メモリーカードには対応していない。「OPPO Reno9 A」がSnapdragon 695 5Gを搭載しているため、パフォーマンスはワンクラス上ということになる。

本体下部のSIMカードスロットはピンで取り出すタイプ。SIMカードトレイの表裏にnanoSIMカードを1枚ずつ装着できる

 ネットワークは国内の5G/4Gに対応する。5GはSub6のみの対応で、NTTドコモが5Gで利用するn79には対応していない。

 NTTドコモはn78でも5Gエリアを展開し、4Gネットワークの転用も開始しているため、5Gでも接続できるが、当初はn79を中心にエリアを展開していたため、利用シーンによってはn79に対応した他の端末と差が出てくる可能性はある。SIMカードはnanoSIMのデュアルSIMとeSIMに対応する。

 プラットフォームはAndroid 13ベースのColorOS 13を搭載する。Color OSは基本的にAndroidプラットフォームのユーザーインターフェイスを継承しているが、[設定]アプリを構成するメニューや表示がAndroid標準と少し違うため、はじめてのユーザーは少し戸惑うかもしれない。

ホーム画面は最下段にDock、中段に検索ボックスを配置。Dockに登録できるアイコンは4つまで
ホーム画面モードを「ドロワーモード」に設定しているときは、上方向にスワイプすると、アプリ一覧が表示される。「標準モード」に設定しているときは、ホーム画面の続きにすべてのアプリのアイコンが表示される

 ColorOSならではの機能としては、ホーム画面の操作を選べる「ホーム画面モード」、スマートフォンがはじめてのユーザーにもわかりやすい「シンプルモード」、複数のアプリを同時に表示する「ビュー分割」や「フレキシブルウィンドウ」など、よく使う機能をすぐに起動できる「スマートサイドバー」などが挙げられる。子どもに動画を見せるなど、一時的に使わせるときに安全な「キッズスペース」も便利な機能のひとつだ。

ビュー分割を使えば、大画面を活かし、複数のアプリを同時に表示できる
上部から下方向にスワイプすると、クイック設定パネルが表示される。Wi-FiとBluetooth以外は小さいアイコンで表示される
顔認証は画面ロック解除だけでなく、「アプリロック」や「プライベートフォルダ」の設定にも利用できる
独自の便利な機能が一覧でまとめられた「特殊機能」
指紋センサーを長押しすることで、設定したアプリのショートカットを表示できるのが「クイック起動」
「クイック起動」のメニューを編集。よく使うアプリなどを登録しておく

 また、「OPPO Reno10 Pro 5G」では「OPPO Reno9 A」に引き続き、OPPO独自の「DCE(Dynamic Computing Engine)」と呼ばれる機能を搭載する。DCEは複数のアプリが動作する環境において、CPUやGPU、メモリー、キャッシュなどのリソースの割り当てを最適化することで、プラットフォーム全体の動作を安定させながら、消費電力を抑えることができる。OPPOによれば、48カ月後もシステムが劣化しないことを国際認証機関で評価を受けているという。

さまざまなシーンで楽しめるトリプルカメラを搭載

 カメラは背面に広角/望遠/超広角のトリプルカメラ、ディスプレイ内のパンチホールにインカメラを搭載する。

背面にはトリプルカメラを搭載

 カメラの仕様としては、背面カメラが5000万画素(1/1.31インチ)/F1.56の広角(24mm相当)、3200万画素(1/1.2インチ)/F2.0の望遠(47mm相当)、800万画素(1/4.0インチ)/2.2の超広角で構成され、インカメラは3200万画素(1/2インチ)/F2.4(22mm相当)が搭載される。

メインとなる広角カメラで撮影。雲の間の青空や手前の建物などもきれいに撮影できている
超広角カメラで撮影。等倍で表示してもかなりくっきり撮影できている
望遠カメラで撮影。広角カメラの2倍相当。さらにデジタルズームも可能

 背面のトリプルカメラの内、広角と望遠はPDAF(Phase Detection Auto Focus/位相差検出オートフォーカス)に対応し、広角カメラは光学手ブレ補正にも対応する。

 インカメラはOPPO製端末でおなじみのビューティー機能が利用可能なほか、オートフォーカスにも対応し、0.8倍/1倍/2倍の画角調整もできるため、多彩な画角でセルフィーを楽しむことができる。

ポートレートで撮影。かなりしっかりと背景をぼかすことができる。モデル:るびぃボンボンファミンプロダクション

 撮影モードは「写真」「ポートレート」「動画」「夜景」などに加え、ピクセルビニングを利用しない「超高解像度」、露出やISO、シャッター速度などを細かく設定できる「PPRO」、前後のカメラで同時に撮影する「アウト/イン同時動画撮影」などの機能もサポートする。

夜景モードで撮影。高感度撮影だが、全体的に明るく撮影でき、幻想的な雰囲気に仕上がっている

28分ワンダフルチャージで充電スタイルが変わる?

 さて、「OPPO Reno10 Pro 5G」でもっとも注目される機能と言えば、やはり、充電だろう。本体には4600mAh(公称値)のバッテリーが搭載されており、フル充電の状態で連続待受時間が534時間、連続通話時間が1780分、連続動画視聴が13時間というロングライフを実現している。

バッテリーの劣化などは[設定]アプリの[バッテリー]-[バッテリーの状態]で確認が可能。[最適化充電]は過去の充電パターンを学習し、デバイスの仕様直前まで80%超の充電になるように調整する
[設定]アプリの[バッテリー]のグラフ表示を見ると、非常に短時間で100%まで充電できたことがわかる

 そして、この4600mAhのバッテリーは、同梱のACアダプターとUSBケーブルを使い、80W SUPER VOOC FLASH CHARGEにより、バッテリー残量がほぼない状態から約28分でフル充電が完了する。一般的なスマートフォンは18W程度で充電するため、単純計算で4倍以上の速度で充電、もしくは1/4以下の時間で充電が完了するわけだ。これだけの速さで充電ができるのであれば、前夜に充電を忘れてしまっても朝の身支度を調えているうちに、フル充電が完了してしまうわけだ。

同梱のACアダプターとUSBケーブルを接続して、急速充電をすると、充電中の画面には「SUPERVOOC 80W」と表示される

 実際に急速充電の動作を検証するため、今回はバッテリー残量が1%の状態(自動的にシャットダウンした状態)にして、付属のACアダプターとUSBケーブルを接続し、充電をしてみたところ、約31分でフル充電することができた。「28分よりも長いじゃないか」と言われそうだが、OPPOが示した28分でのフル充電は、バッテリー残量が2%の状態から充電を開始し、画面が消えた状態で充電したときの時間を計測している。これに対し、筆者はバッテリー残量が1%の状態まで放電した状態で充電を開始し、動画を撮影するため、画面をくり返しタップしながら、画面が点灯させた状態で計測したため、約3分ほど、長くなったわけだ。ちなみに、OPPOによれば、5分の充電で約3時間の動画視聴、もしくは約2時間のゲームプレイが可能とのことだ。

バッテリー残量が1%の状態から、同梱のACアダプターとUSBケーブルで充電した様子をタイムラプスで撮影。左の端末では充電開始からの時間をストップウォッチで表示。画面がオフになるたび、画面をタップして転倒させているので、くり返し手の動きが映し出され続けている

 こうした急速充電は一般的に短時間で充電ができる半面、バッテリーへの負荷が大きく、バッテリーの劣化を早めるという指摘も多い。

 そこで、「OPPO Reno10 Pro 5G」では「BHE(Battery Health Engine)」と呼ばれる機能を搭載し、約800回の充電サイクルで90%、1600回の充電後も80%以上のバッテリー性能を維持できるようにしている。

 BHEが具体的にどのような技術なのかというと、バッテリー内のリチウムイオンの移動を監視し、正常な電流で充電ができるように調整する一方、電界性質の素材も改良することで、安定かつ耐久性のあるバッテリーを形成できるようにしているという。

 今回、80W SUPER VOOC FLASH CHARGEによる急速充電を何度か試したが、充電中の発熱も気になるほどではなく、安心して充電することができた。

 こうした充電環境が整ってくることで、充電スタイルが変わってくるかもしれない。使い方は人によって、さまざまだが、いつもバッテリー残量を気にして、在宅時や在社中も常に充電していたり、移動中はカバンの中でモバイルバッテリーで充電し続けるという使い方はよく見かける。自宅やオフィスでもスマートフォンの外部接続端子にACアダプターからのUSBケーブルをつないだまま、通話をし続ける人も少なくないだろう。

 しかし、80W SUPER VOOC FLASH CHARGEが利用できる「OPPO Reno10 Pro 5G」であれば、音声通話や動画視聴などで使っていても飲み物を取りにいったり、用足しに行くなど、ちょっと席を外すタイミングで充電器を接続すれば、おそらく席に戻ってきた段階で、少なくとも数%、うまくすれば十数%はバッテリー残量が増えているはずだ。そこでスマートフォンを手にして、使いはじめるのであれば、充電器を外し、シャワーを浴びたり、食事をするなど、またスマートフォンを使わない数十分間に充電する。つまり、 「いつも充電」「常に充電」ではなく、「空き時間にちょっと充電」くらいの使い方で、バッテリー残量を維持できるようになる わけだ。

 また、外出時のモバイルバッテリーを持ち歩くことについてもオフィスや行動範囲のカフェなどに電源コンセントがあるのなら、モバイルバッテリーではなく、同梱の電源アダプターとUSBケーブルを持ち歩くスタイルも考えられる。ちなみに、同梱品と同じ「OPPO 80W SUPERVOOC 急速充電アダプター(急速充電対応USBケーブル同梱)」は、OPPO公式ストアで4980円で販売されているので、自宅用と外出用に用意することも可能だ。OPPOの急速充電アダプターは端子が格納できない点が気になるが、重量は150gで、10000mAhクラスのモバイルバッテリーよりも軽いので、持ち歩き用を変えてみるのも良さそうだ。

パッケージには本体のほかに、保護ケース、ACアダプター、USBケーブル、取扱説明書などが同梱される

『充電』という当たり前ながら、もっとも重要な機能の大切さを再認識させる一台

 国内のオープン市場向けに、ミッドレンジやエントリー向けに魅力的なスマートフォンを投入してきたOPPO。なかでも「OPPO Reno」シリーズはいち早くFeliCaを搭載し、防水防塵に対応するなど、日本のユーザーが求める期待に応えるモデルを展開してきた。

 今回発売された「OPPO Reno10 Pro 5G」は、これまでの「OPPO Reno」シリーズの流れを継承しながら、ワンランク上のスペックを搭載し、急速充電という切り口でユーザーの利用スタイルを変えようとしたモデルだ。スマートフォンの充電という行為は、どの機種にも共通するが、実際に使っていくうえで、充電中は操作や使い方が制限されるわけで、そこをできるだけ短くする急速充電は、意外に見過ごされてきた訴求ポイントと言えるのかもしれない。

 また、今回の「OPPO Reno10 Pro 5G」はオープン市場向けに加え、ソフトバンクでも取り扱われる。しかもソフトバンクは新トクするサポートを利用したとき、最初の24回は月々917円、2年後の25~48回目は2443円という傾斜型の支払いを採用することで、最初の2年間の負担を2万2008円に抑えている。

 前回、本稿で取り上げたGoogleの「Pixel 8」同様、かなり割安に端末を使うことができるわけだ。もっとも本誌でも既報の通り、総務省が端末販売の割引額のガイドラインを改定するため、いつまでこの価格で購入できるのかはわからないが、もし、興味があるのであれば、新しいガイドラインが適用される12月27以前に購入することを検討した方が良さそうだ。ぜひ一度、店頭で実機を手に取り、その仕上がりと価格をチェックしていただきたい。

Amazonで購入