三井公一の「スマホカメラでブラブラ」

「Xiaomi 13T Pro」のカメラを試す! トリプルカメラの使用感はいかに?

 シャオミ(Xiaomi)から、50メガピクセル搭載の「Xiaomi 13T Pro」がお目見えした。一見、デュアルカメラ端末かと思いきや、超広角~望遠カメラも搭載した使いやすいトリプルカメラ機に仕上がっていた。その使用感はいかに? スペックなどの詳細は関連する過去記事を参照願いたい。

グリップ感がいい外装仕上げとまとまったカメラ部

 今回使用した「Xiaomi 13T Pro」はアルパインブルーというカラー。実はこのモデルだけ外装仕上げが異なっているのだ。昔懐かしい銀塩カメラ外装のような「シボ」がある「ヴィーガンレザー素材」を採用している。これが実に手によく馴染む。ケースを装着しなくてもしっかりとグリップできるのが気に入った。

 「ヴィーガンレザー素材」は俗に言う人工皮革だがなかなか上質、という印象を持った。いい撮影にはしっかり確実に端末をホールドする必要があるので、他カラーの「ヴィーガンレザー素材」モデルも欲しいものである。

 さて肝心のカメラ部を見てみよう。

 スクエア部分にきちっとまとめられたカメラは3眼構成だ。大口径のメインカメラは35mm版換算で24mm相当。F値はF1.9だ。

 50メガピクセルとなっているが今主流の技術「ピクセルビニング」を採用して、通常は約12メガピクセルのアウトプットになっている。1/1.28インチサイズの大型イメージセンサーかつ光学手ブレ補正機能を搭載し、低照度の環境でも安心して撮影に臨める仕様だ。

 AIとオートHDRも優秀なのでほぼすべてのシチュエーションにおいて端末任せで問題ないだろう。

 その左となりにあるのは望遠カメラだ。35mm判換算の50mm相当F1.9で、こちらも50メガピクセル仕様になっている。2つ並んだカメラの下にちょこんと鎮座した小さいレンズが超広角カメラである。

 12メガピクセル仕様で35mm判換算の15mm相当F2.2というスペックである。

 この3つのカメラがあれば一般的な撮影で不自由することはないはずだ。

「Xiaomi 13T Pro」のカメラ画面をチェック

 カメラの切り替えはスクリーン下部の「0.6」「1」「2」のアイコンをタップして行う。切り替え速度はまあまあといったところ。指をスライドさせればシームレスに最大20倍までのデジタルズームが可能だ。

画質が落ちるので5倍程度までの使用が無難か。 上部中央のアイコンをタップすればより細かな設定ができるメニューが現れる。「AIカメラ」の設定もここで行う。なおシステムの「追加設定」で「地域」を日本以外にすると、カメラ設定に「シャッター音」が出現し、騒々しいシャッター音をオフにすることが可能であった。

「Xiaomi 13T Pro」でブラブラとスナップ実写

 さてさっそく握り心地のいい端末を持って、街中をブラブラとスナップしてみた。AIとHDRは基本はオンで、端末任せでシャッターを切ることを楽しんでみた。動作速度は激速ではないが、特に不満を感じることはなく、テンポ良く撮影を進めることができた。

「AIカメラ」のオフとオフの比較。このような半逆光のシーンでは、ハイライトとシャドウのバランスと、発色が肉眼に近い仕上がりとなった。自然な印象なので常時オンで問題ないと感じられた。

 ピクセルビニングによりデフォルトでは12メガピクセルの出力となるが、設定で50メガピクセルも可能だ。

ファイルサイズが巨大になるのと同時に色合いもやや異なるが、高層マンションや川面のディテール、枝振りなど細かい描写はさすが高解像度といった写りだ。大きくプリントしたい、という時は50メガピクセルで撮っておくといいだろう。

 念仏車に超広角カメラで接近してみた。35mm判換算の15mm相当なのでググッと背景を広く写し込むことができた。艶のある石の質感もとてもいい雰囲気。文字も鮮明に写しとっている。

 ブラブラ撮影中、お腹が空いて堪らず飛び込んだ天丼のお店で。望遠カメラのほぼ最短撮影距離くらいでシャッターを切った。サクサクとした揚げたての衣を的確なホワイトバランスで撮影できた。

 お世話になっているカメラ店のフィルムコーナーでのカット。価格の高騰ぶりに吃驚した。自分が「TRI-X」を使っていた頃は1本375円だった(もっとも100フィート缶から詰め替えていたが……)。外光と蛍光灯のミックス環境下だったが色合いも自然で好感が持てる仕上がりに。

 望遠カメラの写りもいい。過去の水位表示もしっかりとキャプチャーできているし、水門のディテールも良好だ。しかし令和1年の水位には驚かされた。

 こちらも望遠カメラだ。公園に鎮座している蒸気機関車だが、ベコベコとした金属外装と波打つアクリル窓がいい感じ。デフォルトだと露出がオーバー目になったので、スクリーンをタップして暗めに露出補正をした。その一連の動作もやりやすかった。

 「Xiaomi 13T Pro」は「AIカメラ」をオンにして撮ればまず失敗はないだろう。超広角カメラで釣り人と風景を写し込んだが、手前の草から向こうのビルまで精細感もあり、雲や水面のディテールも素晴らしい。気軽に撮影を楽しめる端末である。

 やや傾いた陽の光を浴びる工事現場。気持ち発色が派手めかな?と感じるが、記憶色としてはこんなイメージだろうか。

 驚いたのが暗所性能だ。「Ultra Nightアルゴリズム」による処理で「夜景モード」にすれば低照度でも美しい写真を撮ることができるのがうれしい。 ガラス越しではあるが、手ブレ知らずで暮れゆくシーンを見た目に近い印象で撮影できた。

3つのカメラとも「夜景モード」の写りがいい。露出とホワイトバランス、発色が整っていると感じた。
1/1.28インチサイズ大型イメージセンサーかつ光学手ブレ補正機能搭載のメインカメラでなくても、超広角カメラ、望遠カメラともにいい印象のナイトシーンを撮ることができた。この端末は夜にブラブラ撮影したくなるね!

まとめ

 「Xiaomi 13T Pro」は充電スピードばかりが注目されがちだが、そつなくまとまった3眼カメラ搭載機だという印象を持った。

 アルパインブルーだけが纏うことを許された「ヴィーガンレザー素材」は高級感だけでなくホールド感も高く、大型センサー+光学手ブレ補正機能のメインカメラと望遠カメラ、超広角カメラとで画角的にもスキがない。特筆すべきは「夜景モード」の画質だろう。

 わずかな時間だったが撮影してその写りにビックリしたほどだ。暗い室内や薄暮の時間帯でも大いに活躍しそうである。AI任せでイージーにシャッターを切るだけで誰でもキレイなナイトシーンが撮影できるのが素晴らしかった。

三井 公一

有限会社サスラウ 代表。 新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。 雑誌、広告、ウェブ、ストックフォト、ムービー撮影や、執筆、セミナーなども行っている。Twitter:@sasurau、Instagram:sasurau