みんなのケータイ

「ユーザー補助」設定画面

 これまで「みんなのケータイ」に掲載された記事の中で、個人的に最も役立った回は今年1月23日の「AssistiveTouchで片手操作が快適に!」。iOS端末の「アクセシビリティ」設定を使うことで、物理式ホームボタンの操作を画面タッチで代替したり、ピンチ操作を指1本で行ったりするための方法が解説されていました。

 この回はもう驚きの新事実ばかり。読んだその場で設定を変更し、以後も事あるごとに使うようになりました。では、Android端末にもこういった機能はあるのでしょうか? 今さらではありますが、ちょっと検証してみました。

 isai FLには「ユーザー補助」設定があり、これがiOSの「アクセシビリティ」に相当します。実際に中を覗いてみると、画面表示内容を読み上げてくれる「TalkBack」や、色覚障害をサポートする「色の反転」などが並んでいます。

 個人的に利便性が高いと感じたのは「タッチズーム」。字が小さすぎて見づらかったり、老眼の方にもいいのではないでしょうか。画面をトリプルタップすると、基本的にどんな画面でも表示が拡大します。YouTubeアプリで今まさに動画を再生しててもOK。通知パネルも対象です。

「タッチズーム」の概要
実際にズームしてみたところ。実際にトリプルタップした周辺がズームアップされます。ピンチイン・ピンチアウトでズーム率調整も可能
「Universal Touch」の設定画面。機能をオンにすると、画面右に人型アイコンが常時表示されます

 もう1つ、「Universal Touch」もかなり使い出があります。前出のiOS向け「AssistiveTouch」に似た機能で、画面隅に専用アイコンを常駐させておき、本来であれば物理ボタンで行う操作をタッチパネル上で代替します。

 カスタマイズ性はやや低めですが、例えばスクリーンショットはボタン1タップで撮れます。isai FLでは通常、本体背面の音量ボタンと側面電源ボタンの同時長押しがスクリーンショット撮影になっていますが、Universal Touchなら本体をテーブルの上に置いたままで撮影できます。

アイコンのタップでメニューがポップアップ
ホームボタンのトリプルタップで起動する機能を選べます

 また、Universal Touchでポップアップしたウインドウ上で「C」と手書きすれば電話の発信画面へ、「S」と書けば設定画面へ遷移する機能もあります。

 加えて、あらかじめ設定をしておけば、どんな画面からもホームボタンのトリプルタップでユーザー補助関連の設定画面を呼び出せるようになります。設定によっては、トリプルタップのたびにUniversal Touchアイコンの表示・非表示をトグルすることも可能です。

 Androidのヘルプを見る限り、OSのバージョンアップごとにユーザー補助機能は拡充されている模様。Android 6.0(Marshmallow)時代には、果たしてどんな機能が実現されるのか? 今から楽しみです。