みんなのケータイ
「カケホーダイ&パケあえる」で料金を節約してみた
白根雅彦
(2014/9/1 06:00)
仕事柄、筆者は複数の回線契約を維持している。とくにドコモはAndroid用とiPhone用の2契約を維持している。SIMカードのサイズが違う(ドコモのAndroidでNanoSIM採用機がない)ため、1契約で済ませられないからだ。いずれの回線もメインではないため、レビューや検証時にしか使わず、通話もデータ通信も利用頻度はきわめて低い。
仕事で使うのだからある程度のコストはかまわないのだが、それでも安く済ませられるなら安く済ませたい。
ドコモが今夏導入した「カケホーダイ&パケあえる」では、パケットパックのデータ転送量を複数回線でシェアするオプションが用意されている。「カケホーダイ」は無料通話が標準で付属するので、通話をしない場合、従来の料金プランに比べると若干割高になるケースが多いが、複数回線でうまくシェアをできると、従来の料金プランよりも割安になる。
ただし、このシェアの仕組み、若干クセがある。
パケットパックには2GB(3500円<税別、以下同>)、5GB(5000円)、10GB(9500円)、15GB(1万2500円)などがあるが、複数の通常回線でシェアできるのは、10GB以上のパックのみとなっている。3人くらいの家族でシェアすることを前提にしていると思われるが、1人で使うにはちょっと大きすぎる。ましては利用頻度の低い回線では不要も良いところだ。
しかし音声付きの通常回線とデータ専用回線の組み合わせならば、2GBや5GBのプランでもシェアすることが可能だ。しかも基本料金はデータ専用プランの方が若干安い。つまり、iPhoneとAndroidのいずれかをデータ専用にすれば、かなりの節約になるのだ。
使っている端末はiPhone 5cとAQUOS PAD(SH-06F)である。AQUOS PADはいわばタブレットなので、普通に考えるとこちらをデータ専用にすれば良さそうなものだが、あえてiPhone 5cをデータ専用契約とし、AQUOS PADを通常のカケホーダイ契約とした。
最大の理由はVoLTEだ。AQUOS PADはタブレットではあるが、通常の音声通話に加え、最新機能であるVoLTEにも対応している。iPhone側の回線でも音声通話の検証が必要になる可能性があるが、将来的にそのような必要性が生じたとき、音声回線とデータ回線の契約を入れ替えることは可能だという(まだ試していない)。
従来は2回線あわせて基本料金が1486円、パケット定額料金が9900円のあわせて1万1386円だったが、変更後は2回線あわせて基本料金が4400円、パケット定額が3500円、加えてシェア料金が500円で計8400円と、3000円近く安く済むこととなった。ここから各種オプション契約が足されるが、2回線分の月々サポートが割り引かれる。
ちなみにドコモのデータ回線契約ではSMSの利用が可能なため、LINEなどSMS認証を必要とするサービスも利用できる。データ通信できるなら、IP電話サービスを使うことも可能だ。仕方なくiPhoneをデータ通信契約にした形ではあるが、なんだか「コレはコレでありかな」と思い始めている。
とくに最近、飲食店への予約を入れるときにLINE電話を使うようにしているのだが、LINE電話から無料通話できる飲食店というのが実に多い。LINE電話はアプリ内から店舗を検索し、そのまま電話をかけられるので、電話番号のコピペも必要ない。元々、音声通話をする機会は減っているが、数少ない機会もその多くがLINE電話でなんとかなってしまう。
ただ、メイン回線をデータ専用契約にするのはオススメしにくい。というのも、LINE電話などのIP電話だと緊急通報ができないからだ。幸いにもこれまで、ケータイから緊急通報したことはないが、しかしそれができないというのは大いに問題があると思うのだ。