みんなのケータイ
背面キーがクセになる実力派LG G2
【G2 L-01F】
法林岳之
(2013/10/31 06:00)
各社の発表会も終わり、そろそろ秋冬商戦へ向けた新モデルの販売が開始された。キャリアによって、いろいろスタンスは異なるけど、各社とも完成度の高いモデルがズラリとラインアップされている。
そんな各社の秋冬商戦向けのモデルの先陣を切って、NTTドコモからLGエレクトロニクス製端末「G2 L-01F」が発売された。LGエレクトロニクスと言えば、これまで「Optimus」というネーミングでラインアップを展開してきたけど、ハイエンドのフラッグシップモデルとして「G」シリーズを展開することを発表し、その最新モデルが今回の「G2」ということになる。
このG2は今年8月に米国・ニューヨークで開催されたグローバル向けのプレスイベントで発表され、そのモデルにワンセグやおサイフケータイなどの日本仕様を搭載したモデルがNTTドコモから発売された「G2 L-01F」だ。実は、ニューヨークのイベントにも出席したんだけど、プレゼンテーションの内容も非常にわかりやすく、タッチ&トライコーナーでは各国から集まったメディアの注目度が高かったのをよく覚えている。
そんなG2がいよいよ日本で発売され、ボク自身も早速、購入。実機を手にして、最初に実感するのが側面などのボタン類をなくし、ボディがスリムに仕上げられていること。スリムなボディのスマートフォンは増えてきているけど、G2は側面の垂直部分が少なく、ラウンドした背面のカーブも非常に緩やかなため、独特のフィット感を持つ不思議な薄さだ。
そして、G2の外見でもっとも印象的なのが背面中央に備えられた「Refined Rear Key」。電源ボタンと音量キーを組み合わせたもので、背面中央に備えられているため、右手で持ったときも左手で持ったときもちょうど指先がフィットするというレイアウト。このキー、はじめて触ったときから妙にフィットするというか、指先がキーの位置を覚えてしまい、他の機種を触ったときにも思わず指先がキーを探してしまうくらい、クセになるフィット感なのだ。これは自分が購入する前、「できるポケット+ G2 L-01F」執筆のために、デモ機を触っていたときから感じていたことだ。
クセになると言えば、もう一つ印象に残っているのがプリセットされているウィーン少年合唱団が歌う「Life's Good」という楽曲。その曲名通り、言わば、LGエレクトロニクスのテーマ曲みたいなものなんだけど、ニューヨークのプレスイベントでは独唱を聞いたのに加え、タッチ&トライの会場でもずーっと音楽が流れていて、妙に耳に残っている。ちなみに、G2は24ビット/192kHzのハイレゾ音源に対応していて、プリセットされている「Life's Good」も当然、ハイレゾ音源で記録されたもの。このほかにもバッハの「G線上のアリア」など、4曲が収録されている。
実際の使用感としては、ディスプレイのクオリティは高いし、パフォーマンスも十分。光学手ブレ補正対応の1320万画素カメラは、デジタルカメラのようなマルチポイントAFに対応しているし、2900mAhの大容量バッテリーで、電池の持ちも今のところ、大丈夫。気になるところとしては、防水に対応していないこと、microSDメモリーカードが外付けタイプであることかな。
Androidプラットフォームを採用したスマートフォンは、プラットフォームそのものが安定し、ハードウェアのスペックも充実してきたことで、誰にでも買いやすい時代になってきた。その一方で、最近は個性を打ち出すため、いろんな飛び道具を使う持つ機種が増えてきたけど、その点、G2は王道をしっかりと押えた「実力派」という印象。スペックを追求するだけでなく、堅実なスマートフォンを選びたいという人におすすめの一台だ。