ドラえも~ん、ボクにあったスマートフォンがほしいよ!
DIGNO ISW11K |
約3年間使い続けたauのフィーチャーフォン「CA001」とついにお別れし、Androidスマートフォンに機種変更した。「CA001」は、ここ1年以上は電話とメールでさえ1日に1回使う程度で、それ以外のパケット通信はほぼゼロだった。けれど、最近になって仕事柄最新のスマートフォンを使わないといろいろ不都合な場面も出てきて、京セラの「DIGNO ISW11K」(ブラック)をチョイスすることに。
その時点で一番新しいau端末だったからという単純な理由……ではない。実際のところ、機種選びには2カ月ほどかけているのだ。今回、Androidスマートフォンを検討するうえで最も重視したのは、端末の内蔵メモリ容量だった。ちなみに、前回までレビューしていた「Xperia acro」は、標準の内蔵メモリ残容量が300MB弱であり、SDカードに移動できるアプリも増えてきているとはいえ、アプリをガンガンインストールしたい筆者にとっては、実はとても厳しい。
少し前まで購入第1候補だった「MOTOROLA PHOTON」は、内蔵メモリ容量が公称16GBとなっているものの、16GBすべてをアプリのために使えるわけではないようだ。店頭のデモ機で確認した限りでは、アプリのインストールに使える“アプリケーションフォルダ”の残容量は2.7GBほどだった。それでも現行機種の中では大容量だし、それだけあれば十分とはいえ、16GBをフルに使えないのは残念なところ。残りの13GBを写真や動画や音楽で埋めるのもなんだか切ない。結局、「PHOTON」は端末自体のサイズが予想以上に大きかったこともあって、見送ることにした。
一方、「DIGNO」の内蔵メモリ容量(残容量)は約2GBと、「PHOTON」よりは少ないものの、SDカードと組み合わせれば問題ないレベル。有機ELディスプレイには興味があったし、文字入力が趣味といってもよい筆者には、「DIGNO」独自機能の“すぐ文字”や“手書き入力”(Lalastroke)にも惹かれる。手に持った感触は、軽くて薄いせいか、4インチディスプレイのわりに本体サイズが大きく感じられない。ブラックのモデルにのみ採用されている質感の異なる背面のマットな手触りも、とても落ち着くものだった。
実際に使い始めてみると、もちろん有機ELディスプレイは美しかったのだけれど、それよりもまず、親切だな、というのが第一印象。防水対応の端末を所有したのはフィーチャーフォンも含め初めてで、端末背面に貼られた、浸水させないためのバッテリーカバーの取り外し方と取り付け方などを説明するシールに国産端末らしい丁寧さと、個人的には新鮮さも感じられた。また、“すぐ文字”機能をはじめとする「DIGNO」独自機能の一部などでは、初回起動時にわかりやすい使い方説明画面が表示され、スマートフォンが初めての人でも戸惑わずに使える配慮がなされていて安心感がある。
端末背面ではバッテリーカバーの取り付け方・取り外し方などが丁寧に解説 | アプリの使い方解説画面も用意されていて、安心感がある |
その「DIGNO」独自の“すぐ文字”機能もさっそく試してみた。ホーム画面やロック画面からワンタッチでテキスト入力を始められ、入力したテキストをメモ帳に移動して保存したり、メールアプリに送ってすばやくメール送信したり、あるいは入力した文字列を使ってYouTubeやGoogleマップで検索したりと、応用範囲は広い。AndroidのOSとしてのメリットでもあるが、インテントという仕組みで実現しているこの“すぐ文字”機能は、「何のアプリを使うか」という“手段”ではなく、「何をしたいか」という“目的”から行動を始められるので、なんとなく人間の思考パターンにも合っているような気がする。とりあえず何かしたかったら“すぐ文字”を起動、というクセをつけておけば、なにかと効率的にできそうだ。
ただ、一つ気になったのは、“すぐ文字”から他のアプリに連携し、連携先のアプリで“キャンセル”すると、入力したテキストがどこにも残らない点。“すぐ文字”側でも前回入力したテキストは消えてしまう。たとえばEメールで送ろうと思ったけれど、やっぱりCメールで送りたい、といったようなとき、すぐにやり直しがきかないようだと、せっかくのこの便利な機能を活かしきれないように思われる。
画面左下のアイコンをフリックで画面外に追いやると、“すぐ文字”が起動する | ここで“キャンセル”すると、入力したテキストは完全に失われてしまうので注意 |
その他にも、しばらく使ってみて気になるところが少しずつ出てきた。このあたりは次回以降から具体的にレビューしていきたいが、今のところは、新機種を手に入れた喜びと、使い勝手のよさもあって、併用しているiPhone 4の使用時間が格段に減っている状況だ。