速さは大切かもしれないけど
htc EVO WiMAX ISW11HTを使いはじめて、約1カ月弱。今まで、UQ WiMAXの契約でWiMAXを搭載した「ThinkPad X201s」、モバイルWi-Fiルーター「Aterm WM3500R」を使っていたので、WiMAXの速さは十分に知っていたけど、これがスマートフォンに搭載されると、どうなるのか。
まず、ブラウザをはじめ、本体のみで使っている環境については、全体的にレスポンスが良くなり、かなり快適に使うことができている。Wi-Fi以外の環境で、いわゆる「サクサク感」というのを久しぶりに体感できたという印象だ。ただ、ビル内や地下などに移動し、WiMAXでの接続から3Gの接続に切り替わると、IS03をはじめとした他のauのスマートフォンと同じレベルに落ちてしまう。とは言うものの、それは遅くなったというわけではなく、普通のスマートフォンのレスポンスに戻ったというのが正しい表現かな。
WiMAXでのテザリング中。ディスプレイ左上に「WX」のアイコンが表示される。 |
設定はいたって簡単。パスワードはちゃんと自分だけのものに変更するのをお忘れなく |
次に、テザリングについてだけど、これは評価が難しい。Windows 7が動作するパソコンからテザリングでWiMAXでの通信をしてみたんだけど、なかなか安定した結果が出ない。端末のみでアクセスして、数Mbpsの通信速度が出ている場所なのに、テザリングでは1Mbpsに届かないような結果が続くことが多く、ちょっと時間帯をずらしたり、環境を変えると、いきなり数Mbpsに達することもあるという結果。正直なところを書いてしまうと、WiMAX搭載のモバイルWi-Fiルーターに比べると、「バラツキが多いなぁ」というのがホンネ。専用機と汎用機の違いと言ってしまえば、それまでなんだけど、どこまでUQコミュニケーションズのWiMAXにチューニングされているのかがパフォーマンスの安定性の違いにつながっているのかもしれない。
そして、もうひとつ触れておきたい「スピード」と言えば、電池残量の減りの早さ。ここまで、いろいろ試したようにサラッと書いたけど、htc EVO WiMAX ISW11HTのパフォーマンスのチェックは電池残量との戦いとも言えるくらい、とにかくよく減る。「あのスマートフォンより速い」というキャッチコピーは、「早いのは通信速度だけじゃなくて、電池残量もだろ!」ってツッコミたくなるくらい。
そんなツッコミをかわすためか、パッケージには予備の電池パックが付属してるんだけど、auからは電池パックを単独で充電するものが販売されていない。しかたがないので、保証がないことを承知のうえで、市販のISW11HT用電池パック充電器を購入してみた。実売価格は950円と、比較的、お手頃なので、htc EVO WiMAXユーザーは1つくらい持っておいてもいいかもしれません。ただ、充電した電池パックをむき出しで持ち歩くのはちょっとねぇ……。
もうひとつの節電対策はWiMAXを使わないこと。「それって、htc EVOの意味ないじゃん」と突っ込まれそうだけど、元々、auの3G通信はそんなに遅くないので、普段は3G通信で使っておき、何かダウンロードするときや動画などを閲覧するときだけ、WiMAX通信をウィジェットでONに切り替えるわけ。まあ、クルマのニトロスイッチみたいなもんでしょうか(笑)。でも、WiMAXやWi-Fiの通信時間が電池残量に大きく影響を与えることは確かなので、こまめな節電の積み重ねは大切ですよん。