遠ざかっていた「読書生活」がAndroidの電子書籍で復活

2011年3月7日 06:00
(甲斐祐樹)
2Dfacto

 タブレット端末やスマートフォンの登場によって最近話題になりがちな電子書籍。REGZA Phoneユーザーな自分も、NTTドコモの「2Dfacto」で最近は電子書籍を楽しんでいます。

 今まではちょっと遠い存在に感じていた電子書籍も、実際に試してみると意外とお手軽。決済方法はクレジットカードとWebMoneyに加えてspモードにも対応しているので、ユーザー登録さえ済ませれば簡単に電子書籍を購入できます。購入済みの書籍は会員データとして残っていて、本体を初期化しても再ダウンロードできました。ただ、各書籍はダウンロード期限が設定されているので、「いつでも好きな時にダウンロード」とは行かないのは残念。

 ファイルフォーマットは「.book」「XMDF」「PDF」「JPEG」とさまざまですが、自分が購入した書籍は.bookとXMDFのどちらか。.bookはかなりシンプルな作りで、文字サイズや表示の向きが変更できる程度で、しおりも1カ所しか設定できないのに対し、XMDFは文字サイズやフォント変更のほかにフォントやルビ表示、配色など細かなカスタマイズが可能。しおりも複数設定でき、タッチの反応もXMDFのほうが快適です。

 子供の頃は読書が大好きだったけれど、社会人になって本を持ち歩くのが面倒になりいつしか本を読まなくなった自分にとって、こうやって手軽に本を読めるサービスはとっても嬉しい。値段も文庫本版であれば500円くらいで購入できるものも多く、片手で釣り革に捕まりながらも読める通勤時の良き相棒になっています。

 とはいえ複数の書籍を同時に読むことができず、別の書籍を読むには今読んでいる書籍を閉じなければいけなかったり、XMDFもしおりが9個までしか設定できず、通勤中などこまめに本を閉じなければいけないときには不便だったりと課題も多いのも正直なところ。まだまだ使う側にちょっとしたコツが必要で、紙の本ほど気軽に読める存在にはなっていません。

 また、せっかくの電子データなのにソーシャル感がないのも惜しいなと感じます。TwitterやmixiやFacebookといった外部サービスと連携して「友達がこんな本を読んでいる」とオススメしてくれる機能があれば、購入した人がそのまま宣伝媒体になってくれるいい環境が期待できそう。

 まだまだ安泰とは言いがたい電子書籍だとは思いますが、少なくとも本からかなり遠ざかっていた自分が読書の時間を取り戻せたことは本当に感謝したいことですし、今後も電子書籍が点数だけでなく機能や流通面でもどんどん進化していくことを楽しみにしています。

購入した本は再ダウンロードできるAndroid以外の端末でも閲覧可能
.book形式のサンプル.book形式は設定が少なめ
XMD形式のサンプルルビやフォント変更などカスタマイズが充実