健康管理とケータイ

2010年1月18日 11:00
(関口聖)

 「メタボリック」という言葉が一般に広がって久しい。言葉がなくとも、皆思うところがあったからこそ、あっという間に普及したのかもしれない。つまり、「健康維持」とは、一定年齢を迎えた現代日本人、いや人類にとって、生涯追求すべき命題の1つになっていた、と言えるのかもしれないが、それはともかく単純に運動不足になると、軽く腕を伸ばして物を拾おうとしただけで背中の筋肉がつって激痛が走るし、太ってしまうと睡眠を取るたびに腰をじんわりとした痛みが襲う。

 というわけで、関口だけではなく、多くの人が運動の大切さをそれなりに理解し、ダイエットへの意欲をそれなりに持っているはず。そんな「わかっちゃいるんだけどねー」という人にとって、健康管理面におけるケータイの応用はとても重要なテーマだ。すでに「F-01B」には、いくつか健康管理関連の機能、コンテンツが備わっている。

 加速度センサーを応用した歩数計をはじめ、プリセットiアプリの「ヘルスチェッカー」は携帯電話のカメラ機能を利用し、カメラに指先をかざせば参考値ながら脈拍を測定できるほか、歩数をわかりやすく表示して消費カロリーなどをチェックできる。またタニタの体組成計で測定したデータを受信できる。過去の富士通製端末にも搭載されてきたが、こういった機能は、ドコモの携帯電話全てに搭載して欲しいくらい。

 プリセットの待受Flashでは、当日の歩数と運動量(Ex)、その週の運動量(Ex)が表示され、歩数が増えると「フランスまであと○歩」「今週はよく運動しましたね」などと表示されるものもある。富士通の携帯サイトで登録すれば、東海道五十三次を擬似的に表現したゲームも楽しめる。これらの機能、コンテンツにより、継続的な運動を促し、限られてはいるが身体面の状況を常に管理できるというわけだ。

 血圧や体脂肪率などを含め、「ケータイ一台で全てのヘルスケア」という世界が訪れる可能性はあまり高くないかもしれないが、ケータイ経由で健康関連機器とサーバーを繋ぐ、といった分野には、おサイフケータイの機能を応用し、かざすだけでデータをやり取りする、といった機器も普及する可能性も十分あるだろう。これから体組成計や歩数計などを購入するときには、ケータイとの連携という点にも注目して購入すると良いかもしれない。