iPhoneとHT-03A、カレンダーが使いやすいのは?

2009年10月15日 11:00
(村元正剛)

 スマートフォンがケータイに勝るポイントのひとつとしてスケジュール機能の使いやすさが挙げられると思う。

 ケータイにはスケジュール機能が標準搭載されているが、ドコモの比較的新しい機種に搭載された「iスケジュール」や、auがオンラインカレンダーとして提供している「au oneカレンダー」を除くと、仕様はメーカーによって異なる。パソコンと同期する際に、パソコン側で用いるカレンダー/スケジュールソフトに制約がある場合も多く、使いこなせないうちに「ええい、面倒くさい! アナログの手帳のほうが断然便利だ~」なんて思うことが多かった。

 しかし、そんなボクでも、iPhoneを手にしてからはアナログの手帳を持ち歩かなくなった。ボクは普段からMacを使っていて、スケジュール管理にはMacに標準搭載された「iCal」を使っている。それを、USBケーブルでつなぐだけで、まるごとiPhoneのカレンダーに同期でき、iPhoneでの編集も可能。この快適さを覚えてしまうと、逆に「アナログの手帳は、予定変更があった場合にグチャグチャになってしまって、使いづらいな〜」なんて思ってしまう。

 今夏、HT-03Aを購入してからは、「Googleカレンダー」も使うようになった。スケジュール帳はひとつあれば十分なので、iCalだけで事足りるのだが、使い勝手を比べてみようと思ったわけだ。

 使い始めた頃は、iPhoneのほうが使いやすい気がしていたのだが、だんだんHT-03Aがボク基準の評価を高めつつある。

 最も「いいな〜」と思うポイントは、同期の速さだ。Googleカレンダーは、パソコンのブラウザで見た場合と、HT-03Aのカレンダー画面で見た場合とで、レイアウトは変わるものの、オンライン上の同じデータベースにアクセスしているわけだから、どちらからアクセスしても常に最新の状態を見られる。iPhoneのカレンダーは、Mac用の「iCal」とUSBケーブルで接続して同期する仕様。オンラインサービス「Mobile Me」に加入している場合、どちらかを更新すると自動的に同期する設定にできるが、若干のタイムラグが生じる。「Macで予定を書き換えたのに、iPhoneにはまだ反映されていない……」なんて、イラっとすることもある。

 ただし、見やすさでは、iPhoneのほうがちょっといい感じ。iPhoneのカレンダーは「日」と「月」の表示が可能なのだが、「月」表示にした際に、その月のカレンダーと当日の予定が同時に表示される。一方、HT-03Aのカレンダーでは「月」「週」「月」の切り替えが可能だが、「週」や「月」表示にしているときは、カレンダーの着色部分(予定が登録されている部分)をタッチしないと内容を確認できない。ちょっとした手間が生じるのだ。iPhoneは、「iCal」で設定した種別ごとにスケジュールが色分けされ表示されるのも楽しい。種別を指定して、例えば「プライベートの用件だけをチェックする」ということもできる。

 Googleカレンダーは、なぜ色分け表示ができないんだろう?……と不満を感じていたのだが、それは単なるボクの不勉強で、Googleカレンダーも「マイカレンダー」という機能を使えば、初期設定のカレンダー以外に複数のカレンダーを追加でき、それらを色分け表示できることに気づいた。Googleカレンダーには、他のユーザーと共有できる機能があるが、複数のカレンダーを設定していた場合、あらかじめ指定したカレンダーだけを特定のユーザーに公開したりできることも発見した。

 iCal+iPhoneカレンダーの利便性に満足していたために、Googleカレンダーの多彩な機能がノーマークになっていたようだ。ちなみに、iPhoneでもブラウザからGoogleカレンダーにアクセスすることができ、iPhone向けにリサイズされたレイアウトで表示される。一瞬「両方使えるiPhoneのほうが便利じゃん」と思ったりもした。でも、外出時はオフラインになることもあるので、オンラインカレンダーをメインで使うのはやはり危険に感じる。

 スケジューラーにおいては、iPhone、HT-03Aのどちらをメインに使うといいかは、まだ五分五分の好勝負。今後、使い比べていくうちに、また新しい発見があれば、ここでお伝えしたいと思う。
 
 
(追記)
 今回このように書いたが、読者から「iPhoneでもGoogleカレンダーを同期できる」というご指摘をいただいた。実際、「Google Sync」を使えば、Googleカレンダーのスケジュールを、iPhoneのカレンダーと同期することができる。詳しくは次回紹介させていただきたい。