ついに「DCMX」デビュー

2008年10月16日 11:00
(関口聖)

 2004年にスタートしたiモード FeliCa、すなわちおサイフケータイは、実証実験のころから取材しはじめ、今も興味深い取材対象の1つ。取材に意欲を持つのは、記者として、というよりも1人のユーザーとして"こりゃめちゃめちゃ未来っぽいがな!"とときめいてしまったことが大きい。とはいえ、最初のころはちょっと様子見で使うことはなく、結局、2005年12月に発売された「P902i」でおサイフケータイデビューを果たした。今のところ、最も利用するアプリは「モバイルSuica」で、そろそろ駅の券売機の使い方を忘れそうな勢いだ。

 おサイフケータイと名付けられただけあって、ケータイでお買い物するのが一番便利と感じているし、Edyやnanacoも導入している。最近ではSuicaとEdyばかり使ってきたが、よくよく考えると普段の生活では、おサイフケータイより、そして現金よりもクレジットカードで支払うことが多い。これまではドコモカードというドコモの提携クレジットカードを利用してきたが、ドコモカードは9月末で更新を終了してしまった。手持ちのドコモカードは、有効期限があと1年あるが、それ以降は使えなくなってしまう。

 ドコモカードを利用してきたのは、ドコモポイントを効率的に獲得するため。そこで今回、ドコモのクレジットサービス「DCMX」に加入した。これで利用頻度の高いクレジットカードとおサイフケータイをがっちりリンクできる。申込から2週間ほど経って、無事にプラスチックのDCMXカードが届き、おサイフケータイでも「DCMX」アプリを使えるように設定した。ケータイ側では、会員サイトの登録など、多少面倒なところもあったが、トラブルはなく、すんなり使えるようになった。で、うずうずして設定翌日にはローソンで買い物してみた。プリペイド型電子マネーでは買い物前に必ず残高を確認していたが、DCMXはクレジットなので、そのあたりの手間は省ける。その反面、使い続けていくと、累計決済額がいくらになるか、ちょっとわかりづらい。もちろん専用携帯サイトにアクセスすれば、次回の支払い確定額は確認できる。だが、たとえば今日買い物したとしても、「11月10日支払い分」になるのか「12月10日支払い分」になるのか、わかりづらい。これはクレジットカード全般に言えることだが、せっかく通信機能を活用できるおサイフケータイなのだから「○月○日に支払う金額」と「○月○日~△月△日までに支払った額」がわかるとか、「昨日までに使った額」がメールで届く、といった機能があると嬉しい。ちなみにドコモは「iD」(ドコモのクレジットブランド)を「電子マネー」と説明しているが、わかりやすく伝えたい気持ちはわかるものの、クレジットカードと電子マネーはきちんと分けたほうがいいんじゃないかなとも思う。

  さて「SO906i」のおサイフケータイ機能を使ってみて、ちょっと嬉しかったのは、リーダーライターにかざすとバイブする機能。かざしたことをLEDなどで通知する機能は他社ケータイにもあるが、バイブで知らせてくれると、たとえば音楽を聴きながら改札を通過したときでも、ちゃんとかざしたことが理解できる。こういった良い機能は、メーカーの垣根を超えて広がってくれるとなお嬉しいなぁ。