みんなのケータイ
iPad mini Retinaでフルセグを見よう
【iPad mini Retina】
法林岳之
(2014/4/3 06:00)
スマートフォンやタブレットで映像を見ることは、今や珍しいことでも何でもない。ネット上で公開される動画をはじめ、各携帯電話会社やコンテンツプロバイダーが提供する映像配信サービスなど、多彩な映像コンテンツを楽しむことができる。iOS製品はiTunes Storeで購入したムービーが楽しめるけど、iPad mini RetinaディスプレイはiPhoneよりも高精細かつ大きな画面で楽しむことができる。筆者自身も海外に出かけるときなどに、いくつか映画をiPad Retinaディスプレイに転送している。
これだけ映像コンテンツが充実してきたけど、その一方で相変わらず高いニーズがあるのがテレビ。いわゆる放送サービス。以前、本コーナーでVerizon版iPad 4(iPad Retinaディスプレイ Wi-Fi+Cellularモデル)を取り上げたときも「外出先でテレビを見る?」と題して、SoftBank SELECTIONで販売されている「エリアフリー録画対応デジタルTVチューナー SB-TV04-WRIP」を使った視聴スタイルを紹介した。この環境は現在のiPad mini Retinaディスプレイにも継承され、同じように外出先でテレビを観ることができている。
ただ、この視聴スタイルはiOS製品の利用する回線がWi-Fiに限られているため、実質的には公衆無線LANサービスや宿泊先のホテルのWi-Fiサービスなどに頼らなければならないのが難点。「そんなにテレビが観たければ、スマホのワンセグがあるじゃん」と言われそうだけど、フルHD対応ディスプレイが当たり前となった現在のスマートフォンにワンセグは解像度が粗すぎる。スマートフォンはフルセグ搭載モデルも増え、個人的にもAQUOS PHONE SERIE SHL23などを愛用しているので、こちらで楽しむ手もあるけど、一人で見る分にはいいものの、複数の人で視聴したいときにはスマートフォンの5インチクラスの画面もやや小さく感じてしまう。
そこで、チェックしていたのが同じくSoftBank SELECTIONで販売される「ポケットフルセグ 録画対応テレビチューナー SB-TV05-FSBA」という商品。しくみとしては本体にフルセグチューナーが搭載されていて、iPhoneやiPadとWi-Fiで接続するというもの。視聴には専用アプリをインストールし、ポケットフルセグ本体に装着したmicroSDメモリーカードに録画することも可能。また、ポケットフルセグには2500mAhのバッテリーも内蔵されていて、モバイルバッテリーとしてスマートフォンなどに給電することも可能だ。iPad mini Retinaディスプレイにはあまり必要ないけど、iPhone用にモバイルバッテリーを持ち歩いているユーザーにとっては、同じくらいの重さ(約134g)でフルセグのチューナーが利用できるんだから、メリットはあるんじゃないかな。
テレビ放送は本体内蔵の伸縮式アンテナで受信するわけだけど、受信感度が弱いところではスマートフォンなどでも利用されることが多い3.5mmミニプラグとF型端子のアンテナ変換ケーブルを接続し、家庭などのアンテナ端子と接続することができる。本体の充電は付属のmicroUSBケーブルを利用する。
実際の使用感としては、まだ数回しか試してないけど、ポケットフルセグ本体の地上デジタル放送の受信感度がカギという感じ。ポケットフルセグではワンセグとフルセグのどちらを優先するのかを設定できるんだけど、たとえば、机の上などに置いたとき、ワンセグになってしまうのであれば、窓の近くなど、テレビ放送波の強そうな場所に置くのがポイント。iPad mini RetinaディスプレイとはWi-Fiで接続するので、一般的な部屋の広さの範囲であれば、多少離れていても視聴には問題ない。
もうひとつ気になるのが電池の減り。カタログスペックによれば、ポケットフルセグの連続視聴時間は約2時間で、iPhoneやiPadをAC電源に接続した状態で視聴すれば、約8時間まで視聴できるという。つまり、ポケットフルセグ本体で地上デジタル放送をを受信している分にはあまり電池を消費しないが、iPhoneやiPad側はWi-Fi経由で送られてきたデータをデコードするためか、かなり電池を消費する。実際に使った印象としては、100%近くあったiPadのバッテリーがポケットフルセグで数十分視聴すると、70%くらいにまで一気に減ってしまう印象だ。
今年はサッカーW杯もあるし、その他にもテレビを視聴したい機会がありそうだけど、そんなとき、ポケットフルセグがうまく活用できるといいなぁ。