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高速道路の深夜割引改変に備えて「ETCマイレージサービス」を試した
【Xperia 5 IV】
2024年11月13日 00:00
高速道路の深夜割引が大きく変わろうとしています。事実上の値上げといえる見直しですが、そこで覚えておきたいのが「ETCマイレージサービス」です。
現行の高速道路の深夜割引は、0時~4時の間に高速道路上にいれば通行料金が通常の3割引になるのに対して、新制度では割引対象の時間帯が22時~翌5時までと拡大されるものの、割引の対象になるのは対象時間帯に走行した距離分のみに縮小。ここでは詳細を省略しますが、上限距離まで設定されてしまいました。
時間帯の変更とともに大きな変更と言えるのが、割引方法が「ETCマイレージサービス」を経由した仕組みになること。現行制度では、ETCゲート通過時に3割引された料金が請求されますが、新制度ではゲート通過時には本来の料金を請求。後日、走行距離に応じてポイントが貯まるETCマイレージサービスに充当されるポイントをもって還元ということだそうです(ETCコーポレートカードもある)。
一般的なポイントサービスとはちょっと違うので、最初は面食らう部分がありました。走行距離(通行料金)に応じて付与された「ポイント」を「還元額」に変換するという手順が必要です。実際の操作は、ETCマイレージサービスのWebサイトへアクセスし、サイト上部にある「ポイント交換」を選択。自身が保有するポイントを、いくら分「還元額」に交換するかを入力します。
入力し終わったら、画面下の「次へ」ボタンを押すことでポイントを「還元額」とすることができます。特に複雑な手続きというわけではありませんが、一般的なポイントサービスのように1ポイント=1円とはいかず、1000ポイントなら500円分、3000ポイントなら2500円分、5000ポイントでようやく5000円分ということになります。還元時には少なくとも1000ポイント以上必要で、端数を入力すれば弾かれます。
そうすると次回走行分の料金が「還元額」から支払われていくという仕組み。すでに走行した分の料金を減免できるということではないので、ここは注意が必要です。5000ポイントが貯まると自動的に還元額に交換される機能もありますが、どの走行分に還元額を充てるかを選ぶことはできないため注意が必要です。走行に応じて付与されるポイント(還元額にする原資)はNEXCO各社の場合、通行料金10円につき1ポイントとされています。
ETCマイレージサービスはユーザー側の登録が必要で、現行の割引制度のような、ETCで通行すれば誰しもが享受できる割引サービスとしては廃止されることになります。あくまで後日のポイント還元なので、そもそも割引と言うべきか疑問なほか、結局のところいくら割引(還元)の対象になるのかドライバーからはわからない仕組みになってしまいました。実際に意見募集では「もっとシンプルな制度にすべき」(55件)といった意見も多いようです。
一方で、深夜割引制度の改変にあわせて、走行距離に応じて料金が割引される「長距離逓減制」も現行の最大3割から5割までに拡大される必ずしもデメリットだけとは言い切れない部分もあります(時間帯関係なく適用)。とりあえず、ETCマイレージサービスは登録も利用も費用はかかりません。ETC装着車をお持ちならとりあえず申し込んでおいて損はないでしょう。