みんなのケータイ
有料オンラインライブ配信を大画面テレビで楽しむ方法
【iPhone 11 Pro】
2020年8月3日 06:00
フリーランスの筆者は自宅勤務がデフォルト。打ち合わせや取材もリモートで……となれば特に出かける予定もなく、相変わらずの引きこもり生活が続いています。
出かける予定がないのは仕事のオンライン化に加えて、以前は頻繁に足を運んでいた音楽ライブや舞台公演も、今やオンライン化やむなしの状況だから。
先日、サザンオールスターズの無観客ライブの有料配信が、推定50万人に視聴された(筆者も1/50万でした)ということで話題になりましたが、リアルの会場を満員にして公演ができない現状では、もはや「やるしかない」ということなのでしょう。最近はいろいろなアーティストや舞台公演が、有料のライブ配信に取り組んでいます。
筆者もコロナ禍において、たくさんのライブ配信をWOWOWオンデマンド、GYAO、AbemaTVなどのPPV系や、Streaming+(イープラス)、PIA LIVE STREAM(ぴあ)、ZAIKOなどの電子チケットサービス系、ドコモの新体感ライブ CONNECTなどのキャリア系と、さまざまなプラットフォームで視聴しています。
前述のサザンオールスターズのときは複数のプラットフォームから選べたのですが、通常の有料ライブ配信は利用できるプラットフォームが決まっています。
今は過渡期でもありますし、公演によってプラットフォームがいちいち異なるのは仕方がないのですが、そのたびに視聴環境をチェックしなければならないのは大変。プラットフォームによって専用のアプリが必要だったり、ブラウザベースだったり、OSやブラウザのバージョンが古いと視聴できなかったり……。
たいていは事前に視聴環境をチェックできる動画が用意されているので、チケットの購入前にはぜひ確認しておきたいところです。
ほとんどのライブ配信はパソコンとスマホ、タブレットのいずれかで視聴できるのですが、どうせ見るなら大きい画面で、良い音で楽しみたいですよね。我が家で一番大きなディスプレイは52型の液晶テレビ。そこでなんとかこのテレビでライブ配信を楽しめないかと、いろいろな方法を試してみています。
WOWOWオンデマンド、GYAO、AbemaTVなどは、Amazon Fire TVやChromecastがあれば、テレビで視聴するのは簡単です。我が家のテレビは古くてダメですが、テレビによっては標準搭載のシステムから直接視聴できるケースもあります。
一方、デバイスがパソコン、スマホ、タブレットに限定されるプラットフォームの場合は、これらのデバイスからテレビに映像&音声を出力する必要があります。
パソコンの場合はHDMIケーブルで、スマホの場合もHDMIケーブルが接続できる変換アダプターを用意すれば出力できます。Androidスマホ、タブレットはChromecastやAmazon Fire TVなど、iPhoneやiPadはApple TVがあれば、ワイヤレスで出力することもできます。
ただし、プラットフォームによってはテレビに全画面表示が可能な外部出力ではなく、ミラーリング(スマホの画面をそのまま表示)しかできないものや、そもそもテレビへの出力をサポートしていないものもあります。
筆者がiPhone 11 Proで試したケースでは、PIA LIVE STREAMで全画面表示ができずに、ブラウザの枠内での限定的な表示になりました。サポートによれば「iPhoneなど一部端末で、全画面視聴時にブラウザのタブが残ってしまう事象が発生する可能性がある」とのこと。またStreaming+では全画面表示ができましたが、テレビへの出力は公式にはサポートされていません。
これはひょっとしたら我が家のテレビが古いこともあるのかもしれませんが、有線でもワイヤレスでも、スマホで直接見るのに比べると多少画質が荒くなったり、遅延が発生しやすくなったりする傾向があります。それでもテレビの大画面かつ大口径のスピーカーはやっぱり迫力がありますし、引き続き、プラットフォームごとにベストなテレビ出力の方法を模索していければと思っています。
8月にはLINE LIVE-VIEWINGでも有料ライブ配信が始まりますし、キャリア系のプラットフォームでも、5Gへの取り組みとあわせていろいろな試みが予定されています。
有料ライブ配信は今後もますます盛り上がっていくでしょうし、あわせてプラットフォームの淘汰やユーザー体験のブラッシュアップも進むでしょう。
たとえばチャット以外にも、観客がインタラクティブに反応を返せるしくみがあればいいなぁと思いますし、ライブならではのリアルタイム感の演出にももっと工夫ができるのではないかと思います。
エンターテインメントの楽しみ方の選択肢が広がるのは悪いことではないですが、とは言ってもやはり、“リアル”の体験に勝るものはありません。また以前のように頻繁にライブや観劇に出かけられる日が、1日も早く来ることを願ってやみません。