みんなのケータイ

HUAWEI Mate 30 Pro 5Gでの地図アプリ事情

【HUAWEI Mate 30 Pro 5G】

 筆者が使っている「HUAWEI Mate 30 Pro 5G(以下、Mate 30 Pro)」は、GMS(Google Mobile Services)に対応していません。Google純正のアプリはプリインされておらず、Google Playストアも利用できません。アプリはHMS(Huawei Mobile Services)に対応するものを利用でき、「AppGallery」という専用ストアからダウンロードできます。ということは、これまでに「みんなのケータイ」でも書きました。

 そんなGMS非対応のスマホで、Googleサービスを使うには、どうすればいいのか? Gmailは、ファーウェイの「メール」アプリでも送受信できるので、これといった不便は生じません。Googleマップ、Googleフォト、YouTubeなどは、「ブラウザ」でWeb版を利用できます。といったことも、すでに書いたように記憶しています。

 今回、書きたいのは「それでもやっぱり、GMSに対応してほしいなぁ」ということです。

 筆者は、決して安くはないMate 30 Proを先行発売期間に買うくらいですから、ファーウェイのスマホは好きです。とくに、フラッグシップのPシリーズとMateシリーズは大好きです。かと言って、“ファーウェイ信者”というほどではなく、iPhoneもGalaxyも持ち歩いてますし、ほかにも現役で稼働しているスマホが何台かあります。Googleサービスは、どの端末でも同期して使えるようにしているので、むしろ “Google依存症” かもしれません。

 なので、Mate 30 Proでも、Web版のGoogleマップを使っていて、ホーム画面にショートカットを置いています。

地図を使うことは多いので、Web版のGoogleマップのショートカットをドックに置いている

 使い始めた当初は、さほど不便を感じることはなかったのですが、ある日、道に迷った時にトラブルが発生しました。Web版のGoogleマップでは、電子コンパス機能が使えないんですよ。自分がどっちに向かっているのがわからなくなり、「NAVITIME」の「地図」を起動して確認する、といったことがありました。

 であれば、普段から「NAVITIME」を使えばいいじゃないかと言われそうですが、なんか馴染めないんですよね、新しい地図には。Googleマップには、すでにたくさんのスポットを登録していて、そこへの経路を検索したり、その情報を共有したりとか、使い方にも慣れています。飲食店のレビューの読み方なども心得ているつもりです。

Web版のGoogleマップで現在地を表示した画面。見慣れた画面表示に安心感が得られる
AppGalleryからダウンロードした「NAVITIME」の地図で現在地を表示。電子コンパス機能も備えている
「NAVITIME」の地図は、渋滞情報、花粉情報などの表示にも対応しており、使いこなせば満足できそうな印象も。HUAWEI P40 Pro 5Gなど、ファーウェイの新機種を購入した場合は、目的地までのトータルナビなどを利用できるプレミアムコース(月額300円)が1年間使い放題になる

 Web版のGoogleマップは、アプリに比べて物足りない点がほかにもあります。訪れたい場所などを登録する際、アプリでは、黄色の星(スター付き)、緑の旗(行ってみたい)、赤いハート(お気に入り)の区分で登録でき、さらに、自作したリストも追加できます。一方、Web版では「保存」をタップすると、自動で「スター付き」になってしまいます。自分なりのルールで3色を分けているので、ぜひ、Web版も同じ仕様にしてもらいたいものです。

Web版では「保存」をタップすると「スター付き」に保存される。なお、他のデバイスで「行ってみたい」や「お気に入り」に登録したスポットは、Web版でもそれぞれの色で表示される
Web版でもアプリと同じようにルート検索は可能。されど、音声付きナビは利用できない

 もし、ファーウェイのスマホで、今後もGMSが使えない状況が続くのであれば、NAVITIMEに乗り換えるかもしれません。というか、AppGalleryからダウンロードできる地図アプリの選択肢を増やしてほしいですね。

 筆者がGoogleマップの次に使いやすいと感じているのが「Yahoo! MAP」です。サクサクと操作できて、機能も多く、お店探しなどに活用しています。AppGalleryにはなかったので、「Phone Clone」というアプリを使って、従来使っていたスマホからMate 30 Proに移すことを試みましたが、残念ながら移行できませんでした。ぜひとも、HMSに対応して欲しいものです。

 中国に訪れた際は「百度地図」というアプリを使っています。これもAppGalleryには見当たらなかった(おそらく日本向けのAppGalleryに未配信)のですが、「Phone Clone」でMate 30 Proに移すことができました。「百度地図」は日本でも使えて、地図としての機能は充実しているのですが、あくまでも中国人向けという体裁。ひそかに日本語版のリリースを期待しています。

「百度地図」は機能は充実しているが、中国語表示で、中国人向けのスポット情報しか表示されない

 でも、日本では、iPhoneのユーザーでもGoogleマップを使うくらいですからね。情報量においても、使い勝手においても、Googleマップに分があるのだと思います。米中間のあれこれ、早く収束してほしいですね。