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ワンプッシュオープンボタンで使い勝手が一新したAndroidベースのフィーチャーフォン

【arrows ケータイ F-03L】

 F-07Fからフィーチャーフォンとして5年ぶりに機種変更したF-03L。F-07Fは富士通製フィーチャーフォンとして最後のSymbian OSを搭載したモデルでしたが、F-03LはOSがAndroidベースのものとなり、通信回線もLTEに対応したことで、使い勝手が大きく変わりました。

arrowsケータイ初のLTE対応モデル「F-03L」

 F-03Lへ機種変更して感じた一番の違いはやはり回線周りの仕様。F-07FもWi-Fiには対応していましたが、専用アプリケーションを使ったデータのやりとりやテザリングはできるものの、iモードメールやWebブラウジングではWi-Fiを使えず3G回線を使う必要がありました。

 しかしAndroidベースとなったF-03Lはこうした制限がなく、すべての通信機能でWi-Fiが使えます。契約しているケータイプランは容量が100MBしかないのですが、自宅やオフィスのWi-Fiに接続し、外出中はスマートフォンのテザリングを活用することで、容量をほとんど気にせず利用できています。

 ブラウザも、今までは通常ブラウザとフルブラウザで分けられていたものが1つのブラウザとして統合されました。機能としても当然ですがAndroidスマートフォンと遜色なく、パソコン向けサイトも問題なく閲覧できます。

ケータイ Watchを表示

 フィーチャーフォンのスペックとしてはワンセグやおサイフケータイ、防水も備えたいわゆる「全部入り」モデルですが、同じ「全部入り」だったF-07Fでは省かれていたワンプッシュオープンがF-03Lでは復活、さっと取り出して開きやすくなりました。

片手で簡単に開けられるワンプッシュオープン

 ただし、指紋認証は残念ながら非搭載。富士通のフィーチャーフォン時代から指紋認証を推進していたので指紋認証が搭載されていないのは残念ですが、コスト的に難しいのでしょうか。

 また、おサイフケータイ機能自体は搭載されているのですが、前回も書いたとおり、対応しているサービスはかなり限定されてしまいます。特に首都圏の交通では非常に便利なSuicaに対応していないのが辛いところ。

 面白い機能としては、すべての通話を録音する自動通話メモ機能を標準搭載。Androidスマートフォンでは同様のアプリがありますが、フィーチャーフォンで最初から使えるのはなかなか便利。「居酒屋の予約したけど何人って伝えたっけ……?」なんていう時にも、後から録音を聞いて確認できます。

 細かい点では、電話をかけるときにプレフィックスを付けても通話履歴には電話帳に登録した名前が表示されるようになりました。筆者はフィーチャーフォンでも楽天でんわを設定して使っているのですが、F-07Fでは電話帳に登録した相手に楽天でんわ経由で電話すると、発信履歴は「003768」がついた電話番号として表示されてしまうため、誰に電話したのか確認が面倒だったのですが、F-03Lは楽天でんわを使ってもちゃんと電話帳の名前が表示されます。

 画面のスクリーンショットもちゃんと撮れます。これもフィーチャーフォンとして使っているとちょっと不思議な気分ですが、Webサイトや地図をさっとメモして後で見るのに便利です。

スクリーンショットも撮れる

 Android的なところを感じつつ、フィーチャーフォンとしてもうまくまとめてあるな、というのがF-03Lの印象。Suicaが使えないのだけが残念ですが、Suicaは使わない、WebやSNSもほとんど使わない通話メインの使い方としては十分すぎるほど使いやすい1台です。