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シェアバイクが減った上海、シェアバッテリーが増えた

 ここ数年、中国・上海を年に1~2回のペースで訪問しています。直近では今年の6月にMWC Shanghaiにあわせて訪問しましたが、街中の様子で驚いたのは、ちょっと前にはうんざりするほど多かったシェアバイクの数が一気に減ったことです。

一時期は駅の出入り口に長い列を作っていた中国のシェアバイク

 中国のシェアバイクは、日本にも上陸したMobikeやofoのほか、Hello Bikeなど複数のサービスが今でも提供されていますが、各自治体による自転車台数の規制の影響で、従来ほど事業者が好き勝手に自転車を投入できなくなり、以前と比べて街中のシェアバイクの台数は減少しています。

 それでも、シェアバイクは市民の交通手段としてしっかりと定着しており、シェアバイクでの移動はごくごく自然に見かける機会がありました。反面、「これはメンテナンスされていないな……」という状態の自転車を見かけることも少なくありません。

上海市内をシェアバイク(Hello Bike)で移動
放置されるMobikeの自転車

 さて、サービスのジャンルは異なりますが、シェアバイクに代わって見かける機会が増えたのが、モバイルバッテリーをシェアする「シェアバッテリー」です。

 シェアバッテリーは、多数のモバイルバッテリーを収納・充電できる「ベース」に貼られたQRコードを読み取り、専用アプリを介してバッテリーを利用する、主に短期利用向けのバッテリー貸出サービスです。

 今回の上海滞在中には、ショッピングモールの入口、フードコート内の飲食店、MWC Shanghaiの会場などにシェアバッテリーのベースが設置されているのを見かけました。

急増している「シェアバッテリー」のベース。設置する場所や広さにあわせてタイプも様々

 短期間で多くの場所にシェアバッテリーのベースが設置されたことを踏まえて考えると、恐らくシェアバッテリーの事業者が、ベースの設置に協力する店舗に毎月(あるいは年間まとめて)ベース設置の協力金を支払うなど、ベースを設置する店舗に金銭・オペレーションの負担をさせない形でサービスを提供しているものと思われます。

 飲食店側を例にすると、飲食店やその近くにシェアバッテリーのベースが設置されれば、客席ごとに電源を配線するなどの追加投資をすることなく、シェアバッテリーを利用するユーザー自身が少額の料金を負担することで「スマホの充電を含めて、ちょっと休憩」というお客さんを増やすことができそうです。

 シェアバッテリーのベースはMWC Shanghaiの会場にも設置されており、展示会を終えて帰るスタッフ達がモバイルバッテリーをレンタルしたり、返却したりする姿も目にしました。

MWC Shanghaiにもシェアバッテリーのベースが
ケーブルはLightning、microB、Type-Cの3タイプに対応

 最近はスマートフォンのバッテリー容量も多くなっているため、バッテリー消費の大きなゲームや動画閲覧などなどを長時間行わなければ、バッテリー切れに悩むケースは減り、モバイルバッテリーを持ち運ぶ必要が無くなった方も多いでしょう。

 それでも、出先でのバッテリー切れを防げるサービスがどこでも気軽に利用できる環境が整えば、モバイルバッテリーを持たずに外出しても、バッテリーの心配をせずに安心してスマートフォンを使うことができます。

 シェアバッテリーは中国に限ったサービスではなく、日本国内でも「ChargeSPOT」などのサービスが提供されており、都内のドコモショップや小田急線の駅、コンビニなどにシェアバッテリーのベースを設置しています。

ドコモショップに設置される「ChargeSPOT」

 ChargeSPOTの料金は1時間150円(税別)、48時間まで300円。48時間を超えると手頃な価格でモバイルバッテリーがレンタルできるので「いざ」という時に備えて、通勤経路やよく利用するエリアのシェアバッテリーベースの設置場所を覚えておくと良いかもしれません。