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Apple Payに「上海公共交通カード」を登録してみる

【iPhone X】

 中国・上海には「上海公共交通カード」というICカードがある。日本で言うSuicaのような存在で、上海の都市全域をカバーする世界一長い地下鉄や、バス、タクシーやリニアモーターカーに至るまで、あらゆる交通機関で利用できる。特に上海リニアは交通カードで乗ると20%の割引が適用される。

上海公共交通カードはSuicaと同じようにApple Payに登録できる

この上海公共交通カード、2018年3月からApple Payに登録できるようになっている。スマホ好きでICカード好きな筆者は、旅行で上海に訪れたおりに試してみることにした。

総延長は東京の地下鉄の2倍ほど、やたらと広い範囲をカバーしている上海の地下鉄。「水郷」と呼ばれる美観地区やディズニーランドにも地下鉄でアクセスできる

 交通カードをApple Payに登録する方法はSuicaと同様で、「物理カードの残高を移行する」という形を取る。手元の物理カードの残高を引き継ぐ形で、Apple Pay上にカードを転送できる。

 筆者は駅の自動販売機で上海公共交通カードを購入し、手持ちのiPhone Xに転送してみた。手順はカード型SuicaをiPhoneに登録するときと同じで、特に迷うことはなかった。

物理カードをiPhoneに当てて、残高を転送する
Suicaの手順を基にしているからなのか、日本語で表示すると「上海交通SuicaID」という表記が

 ただし、Apple Payを使ってのチャージは「Apple Payに登録できる中国銀聯カードが必要(つまり中国本土の銀行口座の開設が必須)」となるため、旅行客が使うにはハードルが高い。Apple Pay上でカードを発行する際も初回チャージが必要となるため、単体で発行するのも難しい。

 残高を追加したいなら、駅などのチャージ機を使うことになる……のだが、多くの駅の自動チャージ機は中国銀聯カードかQR決済(アリペイやWeChat Pay)のみに対応しており、これは現金が使えない。中国のキャッシュレス、外国人観光客にはあまり優しい仕組みではなさそうだ。

観光地近くの駅にあるカード販売機では、現金を使って購入できた

 QR決済は中国国内の銀行口座がないと基本的には利用できないが、券売機では日本発行の銀聯カードでのチャージもできるようだ。また、駅構内にあるコンビニでは現金チャージに対応している。

ちなみに、上海地下鉄の改札は“FeliCaではない”NFC方式で、タッチの反応速度は日本のSuica改札よりやや遅い

 旅行者にとっての悩みは、交通カードに一度チャージしてしまうと現金に戻せないことだろう。その点ではiPhoneのApple Payに登録しておけば、次回の滞在で物理カードを忘れたとしても、残高を無駄なく使うことができる。1〜2年のうちにまた上海に行く予定があるなら、交通カードを登録しても損は無いだろう。