みんなのケータイ

暗所に強い夏スマホ3モデルで夜景を撮り比べてみた

【HUAWEI P20 Pro/Galaxy S9+/Xperia XZ2 Premium】

 暑い日が続いております。これだけ暑いとせっかくの夏休みといえど、日中外に出かけるのはなかなか勇気がいります。なにせ高校野球もナイター開催というご時世。必然的に、行動するのは少しでも涼しい夜ということになります。でも、安心してください。今年のスマートフォン夏モデルには、夜に強いカメラを搭載する機種が揃っています。出かけるのが夜になっても、夏休みの思い出の写真をきれいに残せるでしょう。中でも特に「暗所に強い」とアピールしている3機種が、たまたま手元に揃うタイミングがあったので、夜景を撮り比べてみました。

 一つは、この「みんなのケータイ」でも多くの人が取り上げている、3眼の「HUAWEI P20 Pro」。1/1.7型の大きなイメージセンサーや、4つのピクセルを1つにまとめ、受光感度を高めた約4000万画素カラーレンズ、F値1.6のモノクロレンズを組み合わせて、肉眼で見えないものも写るレベルの、最大ISO102400の写真が撮影できます。

 もう一つは、機械的に絞りが切り替わるしくみを採用する「Galaxy S9+」。暗い場所では自動的に絞りが開放に切り替わり、F値1.5での撮影ができるしくみになっています。光学手ぶれ補正に加えて、独自のノイズリダクション機能もあり、筆者の周りでは失敗写真が少ないと評判も上々です。

 最後の一つは、間もなく発売開始となる「Xperia XZ2 Premium」。ソニー初の2眼モデルであり、4K HDR対応のディスプレイを搭載する機種です。4K HDRで動画撮影ができ、4K HDRで見られるかなりレアな一台。F値1.6のモノクロとF値1.8のカラーという2つのイメージセンサーで最高ISO感度は静止画で51200、動画で12800となっています。

 夜景はお台場の自由の女神付近から、レインボーブリッジを撮影したもの。いずれも最大撮影サイズ(ただし「Xperia XZ2 Premium」は17M)に設定して、手持ち&オートで撮影しました。

 こんなこと言ったら元も子もないかもしれませんが、どれも十分にきれい! 2年くらい使ったスマホから買い変えたら、どれを買っても間違いなく「最新のスマホすげー!」ってなります、絶対。ただそれだとレビューにならないので、敢えて感想を書いてみたいと思います。

見比べるとやはり、写真の解像感やシャープさでは「HUAWEI P20 Pro」がすごいですね。最大撮影サイズの40Mで撮っているので、サイズもこれだけ7296×5472と抜きん出ているのですが、そのためか遠くのビルの窓の明かりまでパキッとくっきり写ってます。また水面の反射も一番シャープに見えますが、一方で空の雲はややパキッとしすぎというか、人工的な感じがしないでもないです
「Galaxy S9+」の作例は、3つのスマホの中で最も明るく見えます。空を見ると肉眼でも見えるか見えないかだった雲もしっかり写ってますし、こんなに明るく撮れているのに、ノイズがほとんど感じられないのはすごいのひと言。一方で明るいためか、ほかの2つに比べると少し締まりが足りないというか、細部のシャープさにやや欠けるかなという感じもします。最大で12Mという撮影サイズの差も大きいのかもしれません
「Xperia XZ2 Premium」の最大撮影サイズは19Mですが、デュアルカメラを使って撮影する場合の最大サイズは17M(4:3の場合)になるようです。この写真は17Mで撮りました。解像度にはかなり差があるのですがが、「HUAWEI P20 Pro」に迫るシャープさで明るさも十分。さすがはプロも愛用するデジカメを作っているメーカーだけあります。一方で他の2つに比べるとやや緑が強いめに出ている感じがします。このあたりの色味は好みの分かれるところかもしれません

 続いて、お好み焼きを撮ってみました。作例として撮るならもっと見栄えのする食べ物が良かったのですが、食べたかったのだから仕方ない。「HUAWEI P20 Pro」と「Xperia XZ2 Premium」は引き続きオートで、「Galaxy S9+」はせっかくあるので食事モードで撮ってみました。が、お好み焼きを作例にして撮って見てわかったのは、お好み焼きだと差がよくわからないということ。食欲に負けた私が悪うございました。反省しております。どれもシズル感たっぷり、美味しそうで甲乙付けがたいですが、敢えてレビューしてみたいと思います。

「HUAWEI P20 Pro」にはAIがシーンを自動認識して、最適な設定で撮影してくれる機能が搭載されているのですが、お好み焼きもちゃんとフードと認識されました。ソースの照りもちゃんと表現されているし、手前にピントが来てうしろは程良くボケている感じもプロっぽいです
「Galaxy S9+」の作例は、3つの中で一番黄味がかっているというか、温かい印象の写真になりました。食事モードで撮ったので、その効果が出ているのだと思います。食事モードでは料理の一部分にフォーカスをあて、周囲をぼかしたプロっぽい写真が簡単に撮れるのですが、まさにそんな感じの写真。Galaxyの食事モードは何を撮ってもシズル感が出る印象です
「Xperia XZ2 Premium」の作例はほかの2つに比べると、一番パキッとしていて色味もはっきり異なります。肉眼で見たお好み焼きの色に一番近いかもしれません。「Xperia」はかつて料理写真が苦手と言われたこともありましたが、それも過去の話。色味はリアルなんだけど、しっかり美味しそうに撮れています

 こんな夜景とお好み焼きの写真で何がわかるというご意見もあるでしょうが、せっかく手元に3機種が揃ったので、撮り比べてみました。どれを選んでも、夏の夜涼みの良いお供になること間違いなしです。