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握るだけで機能が使える「エッジセンス」が直感的でとても便利

【HTC U11】

本体下部を両側から握ることで機能を発動

 FeliCa搭載のハイスペックモデルとして選んだHTC U11は、前回も述べた通り、あまり個性的な機能を持たない優等生的な端末なのですが、その中で他社にはない魅力的な独自機能が「エッジセンス」です。

 エッジセンスは、スマートフォン本体の半分より下を左右両側から握ることで、ボタンやタッチといった操作をすることなく特定の機能を発動できるHTCの独自機能です。握り方は「短く握る」「長く握る」の2種類を使い分けることができ、初期設定では「短く握る」にカメラの起動が割り当てられています。

 本体を握るだけで機能が発動すると誤作動が起きるのではないか、と最初は心配していましたが、設定から握る強さを細かく調整できるので、持っただけでは発動せずにちょっと力を入れるくらいで発動する、といった自分好みのカスタマイズが可能です。また、利便性が少し下がりますが、画面がオフの場合はエッジセンスを使わない、という設定を組み合わせることで、さらに誤作動を防ぐことも可能です。

エッジセンスの設定画面
握る強さは調整可能
風船のデモで握る強さを確認できる
カメラを取り出して握るだけで撮影

 初期設定で割り当てられているカメラの起動はとても便利。ポケットからHTC U11を取り出してカメラを構えるまでに両側を軽く握るだけでカメラが起動するのでスピーディーに撮影できます。さらにカメラ起動中も軽く握るとシャッターが切れるため、本体を取り出した状態から手の位置を一切変えることなく撮影を完了できます。

 エッジセンスが発動した時は本体が振動するので、正しく動作しているかは手の感覚だけで把握できます。また、エッジセンスが発動してから手の力を緩めるとワンテンポ遅れてシャッターが切られるので、エッジセンスを確認したら本体をしっかり持つようにすると手ぶれもほとんどありません。

 カメラのクイック起動は各社がさまざまなアプローチを提供していますが、今まで使ってきたスマートフォンの中ではエッジセンスのカメラ起動が最も直感的で使いやすく感じています。また、カメラ起動中に長く握るとインカメラとアウトカメラを起動でき、これも非常に手軽で便利な機能です。

長く握るとインカメラとアウトカメラを切り替え

 初期設定の「長く握る」には機能が割り当てられておらず、何に使おうかいろいろと試した結果、「スクリーンショットを撮影」を設定することにしました。職業柄スクリーンショットは頻繁に撮影するのですが、本体右側のボタンを両方押して撮影するのは面倒なことに加えて、本体のスクリーンショット撮影はエッジセンスが誤作動しやすかったのですが、エッジセンスを利用することで誤作動も起きずスクリーンショット撮影が大変楽になりました。

 エッジセンスはさまざまなアプリに割り当てられますが、その中で便利だと感じたのが音声認識の起動。スマートスピーカー生活に慣れてきたおかげでスマートフォンでも音声認識を多用するようになりつつあるのですが、キーボードをボタン操作で音声認識に切り替えるのは結構面倒でした。その点、エッジセンスはキーボードが表示されているタイミングで本体を握れば音声認識モードになるため、わざわざキーボードを切り替える手間が省けて音声認識がとても使いやすくなります。

 面白いのがエッジセンスで作成できる新しいアクション。初期設定で用意されている操作だけでなく、アプリの「この画面でこのボタンを押す」というタッチ操作をエッジセンスに割り当てることができます。地図アプリで現在位置ボタンの上にエッジセンスを設定すれば、本体を握るだけで地図の現在位置を表示することができるようになります。残念ながらGoogle マップの場合は画面によって現在位置ボタンの位置が変わるので汎用性はないものの、アイディア次第では面白い使い方ができそうです。

 この新しいアクションは、エッジセンスが初期設定で対応するアプリ以外にも設定できる機能がベータ版として提供されており、好きなアプリにエッジセンスを割り当てることができます。試しにdアニメストアの動画を再生中、再生/一時停止をエッジセンスで発動できるようにしてみましたが、縦と横でボタンの位置が異なるという課題はあれど、問題なく動作ができました。前述の通りエッジセンスは「短く握る」「長く握る」の2つが用意されているので、縦と横で握り方を変えれば併用も可能です。

文字入力中にエッジセンスで音声認識を起動
Google マップの「現在位置」ボタンにエッジセンスを設定
dアニメの縦画面と横画面両方の再生/一時停止にエッジセンスを設定

 スマートフォンがコモディティ化していく中、各社とも独自性を出そうと取り組んで椅子機能や設定を試すのが大好きなのですが、エッジセンスについては一見すると突拍子もないような機能に見えて、実際にはとても直感的で使いやすく、カスタマイズ性も高いという面白い機能でした。HTC U11を持っている人はぜひエッジセンスをいろいろカスタマイズして遊んでみて下さい。

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