みんなのケータイ
対応アプリが意外と多くて満足のiPhone Xの縦長ディスプレイ
【iPhone X】
2017年11月20日 06:00
iPhone Xの最大の特長は、なんといっても本体前面のほぼすべてを占める新デザインのディスプレイである。アスペクト比は従来の16:9ではなく、約19.5:9という細長いもので、iPhone 8に近い横幅の本体にiPhone 8 Plus並みの面積のディスプレイが搭載されている。
iPhone X最大の特長であるこのディスプレイを最大限に活かせるのは、iPhone Xに対応したアプリだけだ。非対応アプリは、ディスプレイの上下が黒くなり、従来のiPhoneと同じ16:9の広さで表示される。これではiPhone 8と変わらず、iPhone Xの意味がない。だから数カ月かけて一通りのアプリがiPhone X対応してくれないと、iPhone Xの真価は発揮されないかな、と思っていた。
しかし、その予想は裏切られた。「Twitter」や「Facebook」などの超大手のアプリだけでなく、さまざまなジャンル・開発者のアプリが早い段階でiPhone Xに対応してきて、筆者が常用しているアプリのほとんどにおいて、iPhone Xの大画面を活かせるようになっていた。
ちょっと意外だったのは、「食べログ」と「iSPEED」(楽天証券の株アプリ)だ。この2つのアプリは長年、iPhone 5の解像度までしか対応せず、iPhone 6/6 Plus以降では拡大表示となっていた。しかし、iOS 11のタイミングでアップデートがかかり、iPhone 6/6 Plus以降に対応しただけでなく、iPhone X解像度にも対応した。iPhone 6/6 Plus解像度への対応が3年も放置されので、iPhone X対応にはもっと時間がかかるかと思っていたが、予想外の速さだ。
Yahoo! JAPANの「スポナビ」や「ファイナンス」といった情報アプリも、iPhone Xに当初から対応していた。「食べログ」や「iSPEED」も同様だが、この手のアプリは表示できる情報量が多ければ多いほど使い勝手が良くなるので、iPhone X対応が早いのは非常にありがたい。
逆に、意外なところではGoogle製アプリの多くがiPhone Xに対応していない。「Googleフォト」や「Googleアプリ」は対応しているが、「Gmail」や「Googleマップ」などが非対応だ。あとは「LINE」もiPhone Xに未対応である(筆者はあまり使ってないので影響はない)。いずれもディスプレイを大きく使いたいアプリなので、早い対応を期待したい。
中小規模の開発者によるアプリも、ちょろちょろとiPhone Xに対応しつつある。筆者が愛用しているRSSリーダー「Reeder」やテキストエディタ「iA Writer」は、iPhone X発売から少し遅れてのアップデートでiPhone Xに対応した。いずれも縦長ディスプレイで使い勝手がかなり向上するアプリだ。
iPhone Xは話題の新モデルではあるが、iPhone全体からすると、ユーザー数はまだ少ない。そのiPhone Xのためのアップデートコストをどうするかはアプリ開発者にとって問題となり、個人的にはiPhone X対応アプリが出揃うのはもっと時間がかかるだろうな、と予想していた。
しかし、蓋を開けてみれば、「Google・LINE以外の主要アプリはほとんど対応」という状態だった。もちろん、まだiPhone X対応していないアプリも少なくはないのだが、筆者の使ってる範囲内では、「これだけ対応していればiPhone Xに機種変更した意味はあるかな」と思えるくらいは揃っている。あと数カ月経てば、この縦長ディスプレイのアプリに慣れてしまい、かつてiPhone 4sからiPhone 5に機種変更したときのように、以前のiPhoneを手にしたときに「ディスプレイが縦に短い!」と感じるようになるかも知れない。