みんなのケータイ
意外と初心者&シニア向けではない? だったら少しカスタマイズ
【Qua phone PX】
2016年12月9日 06:00
初心者ユーザー、とくにシニアが手にとるスマホはホーム画面が超簡単に作られています。「簡単」「らくらく」「シンプル」系のUIですね。でっかいアイコン、電話とメールが大きく表示されている、あの画面です。
最近のスマホならXperiaやGalaxyといった人気の機種も、「設定」の「ホーム」関連の項目から変更できます。これらのスマホはシニアを意識したスマホではありませんが、その人気ゆえシニアの人も使うことを想定して用意しているのだと思います。
さて、では我がQua phone PX、低価格なのでスマホ初心者向けのはず……と思いますが、なんとそんな超簡単なホーム画面が用意されていないのです。
Qua phone PXの「設定」→「ホーム画面」→「ホーム選択」を見ると、用意されているのは「ホーム」「ホーム/アプリ一覧」「auベーシックホーム」の3種類。どれも普通の画面であり、超簡単とは言えません。
ホーム画面にアプリがずらーりと並んでいるだけの「ホーム」と「auベーシックホーム」はスマホに慣れている人にはシンプルに思えます(とくに「auベーシックホーム」はアイコン大きめですし)が、それでも超簡単な画面とは言えない。
もちろんPlayストアを開けば、超簡単なホーム画面に変更できるアプリがあります。私のオススメは「簡単ホーム3 Free」「らくらくホーム~簡単操作アプリ~」あたりですが、これらは本当に画面のボタンが大きく、シンプルです。
……が、そんな超簡単なホーム画面を望んでいる初心者が、Playストアを使えるでしょうか? アプリをインストールできるでしょうか? ここに大きな壁があります。Googleアカウントやパスワードを忘れた、作れない、そんなことがよくあるのです。
となると「Qua phone PX」をシニアの初心者向けにするには、設定を変更していくしかありません。というわけでQua phone PXの購入を考えているシニア、初心者、あるいはプレゼントに、と思っている周囲の皆さんは、こんな設定にしてはいかがでしょう、というご提案。
まずは「設定」→「ディスプレイ」内の項目を変更していきます。「フォントサイズ」で「巨大」を選びましょう。同じく「太字表示」もタップして有効に。なんでも大きい文字になるわけではありませんが、これで多くのアプリや通知の表示が相当クッキリ見えます。
「画面の明るさ」も「100%」に。明るくないと見えにくいでしょう? 節電にはなりませんが、初心者の使い方で急減はそうそう無いはず。光が強過ぎる場合は同じ画面の「リーダーモード」を押してください。目に優しい黄ばんだ画面になります。
次に「設定」→「音と通知」へ。スマホの音が聞こえづらいという人は当然音量を最大に。「音量」で着信音や通知音の音量を最大に設定できます。さらに下の画面に「タップ時のバイブ」「サウンドエフェクト」があるのでこれらを有効にすれば、スマホを操作する際に鳴動しますので、スマホがちゃんと反応しているのか分かります。
さらに「設定」→「言語と入力」でキーボードも変更しましょう。テンキー表示やフリック入力が分かりにくいと思ったことはありませんか? 「日本語キーボード」→「キーボードレイアウト」→「キーボード種類」で日本語、英語、数字、すべてのキーを「50音キー」に変更します。
これでキーボードが表示されるとすべての文字が画面に表示されます。ボタン1つ1つは小さいものの、意外と誤入力は少ないのです。それでも難しい場合は、キーボードの左上にあるえんぴつアイコンを押して「手書き入力」にしてもいいでしょう。
とりあえずこれくらいの変更をすれば、だいぶ使いやすくなるのでは、と思っています。「設定」→「ユーザー補助」にもお助け機能がありますが、こちらはシニア、初心者に関係なく身体に不自由があってもスマホを使えるようにするものなので、今回は含まず。
だけどここまでやっても超簡単とはほど遠い。やっぱり「簡単ホーム3 Free」や「らくらくホーム」を入手してほしいのですが……アプリは音声入力でもいけますが、Googleアカウントは難しいでしょうし、やはり50音キーで確実に入力していくのがいいでしょうね……ここまでカスタマイズしても、やはり“超簡単”への道は険しい。なんでしょう、この本末転倒感。
Qua phone PXは初心者向けではなく、「そこそこのスペックでいい」というスマホを“分かっている人”向けなんですかねえ……。