スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

オリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3」が激便利!

後戻りできない系の16.6倍ズームレンズ

 筆者の常用カメラはオリンパス「OM-D E-M1 Mark II」(レビュー記事)。マイクロフォーサーズ規格のレンズ交換式カメラです。ミラーレスってやつですね。このカメラを2台使用中(レビュー記事)。

オリンパス「OM-D E-M1 Mark II」(公式ページ)。小型軽量&高性能なのに惚れ、現在は2台を使用中です。異なる焦点距離のレンズをそれぞれのボディに装着して、出先でのレンズ交換を極力抑えて運用。ボディが軽いので2台携行しても行動的になれます。

 OM-D E-M1 Mark IIは主に仕事で使っておりますが、非常によく活躍してくれる交換レンズがオリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3」(公式ページ)。2019年03月22日に発売されたレンズで、発表時に「この焦点距離はイイぞ!」と思って予約購入しました。

マイクロフォーサーズ用の交換レンズ、オリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3」。35mm判換算で広角24mmから望遠400mmまでをカバーするズームレンズです。メーカー希望小売税別価格は11万5000円。実勢税込価格は9万円前後のようです。

 このレンズの魅力は、まずその焦点距離。35mm判換算で広角24mmから望遠400mmまでをカバーしていますので、風景写真からポートレートから鳥や遠景の撮影までいろいろと活用できます。ミラーレス一眼用レンズではトップクラスの倍率となる16.6倍ズーム。

12mm(24mm相当)なら周囲を広く写し込んだ風景写真や遠近感を強調した写真が撮れます。25mm(50mm相当)付近では、人間の視野に近い自然な印象の写真を撮れます。100mm(200mm相当)あたりのレンジだと、背景をボカしたポートレートなんかもイケる。200mm(400mm相当)なら遠くの被写体をアップで狙うこともできます。1本のレンズでいろいろなシチュエーションに対応できるというわけです。※画像はメーカーウェブサイトより抜粋。

 それから、接写も得意。オリンパスのレンズって接写に強い製品が多いんですが、このレンズの場合は広角側ならレンズ先端から10cmまで接写でき、望遠側でも50cmまで接写できます。広角側で接写すると立体感を強調しつつ被写体のディテイルを写せてイイ感じ。望遠側で接写すると対象が歪むのを抑えつつアップ撮影ができて便利。

※画像はメーカーウェブサイトより抜粋。

 さらに、わりと軽めで小さめというのも良いところ。機動性が高いんですね。最近の筆者はe-bike記事(関連記事)を書く関係で、自転車を撮ったりもしていますが、その時は特にこのレンズが大活躍。撮影機材が軽くて済むし、前述のようにズーム域も広いので、このレンズ1本でいろいろ捗っちゃうんです。

OM-D E-M1 Mark IIとM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3を組み合わせてe-bikeの撮影。左のように広角側(24mm相当)で背景を広く入れつつ自転車を撮ることができます。中央のようにズームを使って背景を整理した撮影も可能。接写にも強いので、右のように自転車パーツのディテールを撮るのもラクです。

 使っていて、ホント便利。購入前に「ちょっと高いかな?」とか思いましたが、買って正解でした。

ヤバい! このレンズばっかり使っちゃう!

 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3を購入&使用開始して約5ヶ月が経ちましたが、こういう便利レンズはヤバいですね~。他のレンズの使用頻度が落ちちゃってモッタイナイ! 的な意味でヤバい。それほど使いやすいですしラクですし、画質も十分に満足できるレベルです。

 仕事での撮影ですと、まあ画質面なども考慮して、他のレンズを持ち出すことも多いんですが、私用となると「楽しいし、軽くて小さいから」という理由でこのレンズばかり使ってしまいます。このレンズを持って出れば、24mm相当~400mm相当まで自在に撮れて非常に愉快。その楽しさをラクに堪能できるから、やっぱり多用しちゃいます。

 どんな感じで楽しいのか? 写真でご説明。

高所から下界を眺めたりするのが好きなんですが、この16.6倍ズームレンズを使うと、広い視野の中にこっそり佇む人工物を見つけたり観察したりできて、非常に愉快。左写真の中央左右に使われていない鉄塔があるんですが、その左側をアップにすると鉄塔がしっかり見えます。
富士山と河口湖。湖を進むセイルボードをアップで見ることもできます。個人情報保護のためボカシを入れる必要が出るほど、詳細に観察できてしまう。
こちらは峠にある一本桜。桜の場所から100mくらい離れ、30mくらい上ったところから撮影しています。桜の下に集まる人も撮れてしまう!
けっこうな倍率の望遠レンズとして使えるわけですが、近接撮影距離も短いので、室内でも望遠撮影を楽しめます。

 このレンズについて細かいことを言えば、やや光量不足だったりすると、画面四隅が若干暗く写ったりし、コントラストや解像感も不足しがちです。ですが、フツーに撮るぶんにはほとんどそういう問題も起きませんし、やはり活用幅の広さが魅力的。マイクロフォーサーズのミラーレスカメラを買う時、最初の1本に選ぶレンズとしてもいいんじゃないでしょうか。

他にもあるゾ! マイクロフォーザースの便利系ズームレンズ

 画質的に突き詰めていくと単焦点レンズを選びたくなるわけですが、でも実際に使っていてやっぱり便利なのはズームレンズ。その中でも広角~望遠あたりのレンジが使えるズームレンズだと思います。

 現在のところ、上で書いてきたM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3が「いちばん便利かも~」と思うわけですが、それと似た使い方ができるズームレンズを他にも持っています。全部オリンパス製ですが、何本か紹介してみます。

「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」(公式ページ)。2016年11月18日発売のレンズで、35mm換算24~200mm相当の高倍率ズームレンズです。サイズ(最大径×全長)はØ77.5×116.5mmで、質量は561g。メーカー希望税別小売価格17万5000円。高画質でAFも速く、さらにレンズ内手ぶれ補正機構を搭載しつつOM-D E-M1 Mark IIなどのボディ内手ぶれ補正機構と協調動作することで、世界最強レベル6.5段分のブレ補正効果が得られるそうです。非常にイイレンズだと思いますが、ちょっと重めなのが玉に瑕。でも「どれか1本」として選ぶなら、ズーム倍率と画質のバランスが良く、手ブレにメチャ強いこのレンズが第一候補に上がります。
「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」(公式ページ)。2013年11月29日発売のレンズで、35mm換算24~80mm相当の標準ズームレンズです。サイズ(最大径×全長)はØ69.9×84mm、質量は382g。メーカー希望税別小売価格10万7000円。望遠側がちょっと弱いんですが、コンパクトで高画質。カメラボディとのバランスも良く、長く愛用しているレンズです。携帯性も抜群。そしてカッコイイし質感もイイので、ぜひ実物に触れてください!
「M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO」(公式ページ)。2015年06月26日発売のレンズで、35mm換算14~28mm相当で、上記のズームレンズとは性格が異なる「超広角」のズームレンズです。サイズ(最大径×全長)はφ78.9x105.8mm、質量は534g。メーカー希望税別小売価格17万円。キリッとシャープに写る非常に優れた超広角ズームレンズで、筆者は手持ちのズームレンズの中で最も気に入っています。風景や自転車入り風景を撮る時は、必ずと言っていいほど前出のM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3といっしょに携行しています。

 広角野郎の人には、OM-D E-M1 Mark IIとM.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROの組み合わせがオススメです。軽く持ち歩けて、サイコーに気分のいい広角画像を残せるからなんです♪

 ともあれ、上記のズームレンズ類、どれも非常にいいレンズだと思います。他にも望遠系のズームでイイのがありますが、まあそれはまたの機会に。コンパクトに持ち歩けるミラーレスカメラと高性能ズームレンズの組み合わせ、とても便利&愉快ですので、ぜひ吟味してみてください♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。