スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

ちょっとイケてるグッズ×5連発!

これら5品、地味だけどツカエル!

 今回は、使ってみたら意外なほど良かったグッズ×5品をご紹介します。似た品はあるけど、より便利だったり、一工夫あったり、なかなか侮れない品々です。まずは写真でザッとご紹介。

ポケットサイズの工具。軽く小さく携帯できて、わしとシッカリ使えます。
電池スペーサー。単3形を単1形に、単4形を単2形に変換するアレですが……。
小型バイスとかヘルピングハンズとか第三の手とか呼ばれる道具。つまむ部分がちょっと便利な逆作用ピンセット!
薄い布を強固に掴むクリップです。タープなどを張るのに超便利♪
化繊の細引きと、それらをシッカリ切れるハサミ。とくにこのハサミが凄いです。

 パッと見、ちょ~っと地味なモノが多いんですが、実力は十二分。しっかり役立ってくれます。ともあれ、それぞれ詳しく見ていきましょう。

小さな4本組み工具「クロス」シリーズ

 まずはポケットサイズの工具。藤原産業の「SK11 クロス」シリーズです。十字型で、十字の先にはサイズ別の4つの工具があり、サイズはどれも手のひら~ポケットサイズです。ネジ種別に3タイプあり、合計5製品があります。手っ取り早く写真で見てみましょう。

藤原産業「SK11 クロスボールポイントレンチ チ SXR41B」(公式ページ)。六角穴付ボルトや六角穴付き止めネジを回せる工具です。一般に「六角レンチ」や「ヘックスレンチ(ヘキサゴンレンチ)」あるいは「アーレンキー」と呼ばれる工具を、4本まとめて十字型・小型化したものです。
六角ボルト・ナットに対応する「SK11 クロスナットレンチ SXR41N」(公式ページ)と「SK11 クロスナットレンチ SXR42N」(公式ページ)。ボックスレンチですね。大きめボルト対応品はそれなりに少し大きめ。
T型トルクス・いじり止めトルクスねじに対応する「SK11 クロスヘックスローブレンチ SXR41H」(公式ページ)と「SK11 クロスヘックスローブレンチ SXR42H」(公式ページ)。

 お値段は販売店によってちょっと違うと思いますが、700~1000円くらいです。どれも非常に便利なので全種コンプリートして使用中~♪

 何がイイのかと言えば、まずそのサイズ。手のひらサイズ~ポケットサイズなので、携帯も保管も邪魔にならずにナイス。実用性ですが、工具がそれぞれ短めであることを除けば、けっこう力を込めやすいですし、サイズ違い4つの工具を指先で使い分けられる手早さがありますし、かなり実用的です。

 多用するのはアーレンキーっていうか六角レンチの「SK11 クロスボールポイントレンチ チ SXR41B」。自転車やオートバイのちょっとしたネジ締め・緩めに超便利です。

 たとえば自転車用工具として見ますと、自転車で多用するアーレンキーサイズは3mm・4mm・5mm・6mmあたりだと思います。ボトルケージとかシートクランプとかブレーキ関連とかサドルとか。これらより小さいのや大きいのは、走行時のメンテナンスなどにはあまり使わないと思います。

 そしてこの十字のアーレンキー、ナンと3mm・4mm・5mm・6mmのセット! 自転車野郎必携的なサイズであり、実用性も(ちょっと短いって場合がたまにありますが)上々。中央の穴にストラップか細紐を通しておけば、路上にチャリ~ンとアーレンキー落として焦ることもありませんヨ♪ というわけで自転車野郎にはとくにオススメです。

 あとオートバイ野郎にもちょっと便利だったり、家のなかの小物のネジ締めなんかにもけっこー使えたり。バラの六角レンチより手っ取り早く使えますので、かなり便利です。

つくりも使い勝手も良い電池アダプター

 続いて「電池スペーサー」。単3形電池を単1形電池に変換したりして使うアダプターです。

 単1や単2といった電池は、ラジオとか懐中電灯に使われがちですが、単3や単4の電池と比べると入手性・流通量で劣ります。災害時は供給不足になりがちな電池サイズですが、そんなときに電池スペーサーがあれば入手性・流通量ともに豊富な単3・単4電池を単1・単2電池に変換して使えます。もちろん日常的に使うのもアリですね。

 電池スペーサーは各社からイロイロ発売されています。定番的製品カテゴリーですが、筆者が非常に気に入って使っているのが仁作(ニサク)(公式ページ)というメーカーの製品。

 単1タイプと単2タイプの2種類があります。単3形電池×3本を単1形電池に変えるアダプターが「No.6001 単1サイズ AAx3>D」(公式ページ)で、単4形電池×4本を単2形電池に変えるアダプターが「No.6010 単2サイズ AAAx4>C」(公式ページ)です。

ニサクの「No.6001 単1サイズ AAx3>D」と「No.6010 単2サイズ AAAx4>C」。黄色いほうが単1タイプで、単3形電池×3本が単1形電池に化けます。ピンクのほうは単2タイプで、単4形電池×4本が単2形電池になります。それぞれ、複数の同型電池を並列でつないでいるので、電圧はそのまま(単1形電池や単2形電池とも同じ)。変換元の電池の本数が多いぶん、機器を使える時間が長くなります。どちらも3本セットで648円というショップが多いような感じ。

 これら製品の良いところは、セットできる電池の本数が多いところ。単1タイプには単3形電池が3本、単2タイプには単4形電池が4本入ります。電池が3本入る単1タイプは過去にありましたが、電池が4本入る単2タイプは初めて見ました。本数が入ることは電池持続時間の増加につながりますので大歓迎ですね。

 また、このテのアダプターの場合、セット可能電池本数は「大は小を兼ねる」です。単2形アダプターに単4形電池を4本セットせず、それ以下の本数をセットしても使えます(ただし同時に使うほかのアダプターも同じセット本数にします)。状況に応じて使い方を変えられてイイ感じ。

 それから、アダプター自体のつくりが良く、使いやすく堅牢だったりもします。たとえば複数電池をセットできるアダプターの場合、電池のセット方向を間違えるとショートにより発熱や爆発の危険があります。が、これらアダプターの場合、切り欠きがあったり接点の凹みがあったりしますので、逆にセットしても(実際は逆向きセットすら難しいですが)ショートしないようにつくられています。

 なお、製品ページには「バネ式で電池をセットするタイプの機器でないと、使用できない、加工しないと使用できない場合がございます。 使用できるか使用できないかの判断は、ご自身におまかせいたします」との注意書きがありますが、今のところ筆者にはそういう問題は起きていません。まあでも「無理に詰めたら抜けなくなっちゃった!」てなこともあるかもしれませんので、ちょっと注意しつつ使う必要があるかもしれません。

 使っていての不満があるとすれば、電池を最大本数セットした場合、セットした電池を抜きにくいという点。ただ、アダプターを手に軽く叩き付けるようにすれば電池を抜きやすくなりますので、それほど大きな問題でもないかもしれません。

 また、この使いにくさに対する小技もあります。「細紐で輪をつくってセットする電池に掛けておく」という方法。こうしておくと、セット後にその細紐を引くだけで電池を取り出せて便利です。

こんなふうに、細紐のリングに電池を通してからアダプターにセットすると、紐を引くだけで電池を抜くことができます。1本抜ければほかの電池は指で押し出せますので、細紐リングは1本の電池に付ければOKです。紐はなるべく細く強靱で、電気を通さないものを使いましょう。

 アダプター側に電池取り出し用のフィルムかなんか付いていれば良かったんですけどね。でもまあ、ともあれ、筆者のなかではこの電池スペーサーはサイコーです。無闇に買い増したくなるほど好き。ぜひ一度使ってみてください。

逆作用ピンセット付き第三の手

 続いて、EIGER TOOLの「TOOL×2 クリッパー」シリーズ(公式ページ)の「TC-307 逆作用ピンセット 小」と「TC-308 逆作用ピンセット 大」。第三の手(ヘルピングハンズや小型バイスとも)の手の部分に、逆作用ピンセット(逆動作ピンセットや反作用ピンセットとも)が付いた、何かをちょっと掴んで保持しておけるツールです。模型づくりや電子工作や手芸なんかもに幅広く使える道具。

左が「TC-307 逆作用ピンセット 小」で、右が「TC-308 逆作用ピンセット 大」です。「大」「小」の違いは台座の形状のようで、上部のピンセット部分は同じ逆作用ピンセットでした。どちらも1200円前後。
ピンセット部分は逆作用タイプ。指で掴むとピンセットの先が開き、指を離すとピンセット先が閉じて何かを掴み続けます。

 ご存知の方は既に使いまくりだと思いますが、逆作用ピンセットってちょっと便利なんですよ。ピンセットは小さかったり細かったりするものを繊細に掴める道具ですが、対象を掴むにはピンセットを指でつまみ続ける必要があります。

 でも逆作用ピンセットだと、手を離した状態で掴み続けてくれて、指でつまむとピンセットが対象を離します。普通とは逆の動作をしてくれます。そんな逆作用ピンセットが台座に固定されていて、自由に動かして何かを掴んで保持してその位置を保っていてくれるのが、上の製品。

 ほかにも似たような第三の手があります。多いのはワニ口(わにくち)クリップ的なもので対象を掴むタイプとか。でもソレだとアームが短くて作業の邪魔になったり。じゃあアームが長いタイプを……となるとアームとクリップの操作が必要になって煩雑な使い勝手に。

 最初から長いアーム(というかピンセット本体)がある逆作用ピンセットタイプの第三の手だと、(筆者の場合ですけど)いろいろな作業がスムーズに行える感じ。最近は小さなものを扱う作業やハンダ付けなど、全部この逆作用ピンセット型の第三の手を使っています。とても便利。ぜひ、おひとつ。

 ちなみに、この製品の場合、ピンセット部分は容易に外して別のピンセットなどツールと交換できるようです。逆作用ピンセット以外のより便利なツール……ってのが思いつきませんが、台座部分は汎用性もあるようです。

布を掴んで離さない!

 続いて「タープなどの端を強力に掴みつつ、紐を通す穴を提供するグッズ」。紐を通す穴が付いた洗濯バサミ、の、強力・強靱バージョンみたいな小物です。いくつか使ったんですが、どれも非常に良かったです。

 最初、ボート関連のサイトからホールドオン「マルチクリップ」シリーズ(公式ページ)を見つけて使いました。タープの固定用。タープっていうか単なるレジャーシート的な幕なんですが、幕を張るために紐を通す穴がいい位置にないんです。どうにかならないかな~と調べて、コレを見つけたんでした。

ホールドオン「マルチクリップ」シリーズの「MINI」の使用例。布の端を噛むように掴み、そのまま保持します。穴に紐を通して引っ張れば、タープやテント用フライシートなどを張ることもできます。引っ張れば引っ張るほど食い込むように布の端を噛み込み、その保持力は非常に強力。ただし、引っ張ると硬く固定されるので、平たい金属などでこじって外す必要があります。4個入りで950円でした。

 使った印象は「うっわ! すげぇ!」みたいな感じ。帆布とかをパンパンに強く張るような用途に使えると思います。タープくらいなら楽勝。タープやフライシートに使うと、布側が痛むかも的な、ちょっとオーバースペックな保持力があります。

 まあそれでも実用的なんでイイんですが、コレを使って「あーこのテの小道具って思ったより実用性が高いんだなあ」と思い、さらに興味が出ました。そしてまた別の品を購入。今度は、武田コーポレーションの「がっちり シートクリップ」(Amazon.co.jpへのリンク)と、それに似たノーブランド的クリップ(Amazon.co.jpへのリンク)を買いました。

左が武田コーポレーション「がっちり シートクリップ」で、4個入りが1663円でした。右がノーブランド的なクリップで、12個入りが999円でした。どちらも布を挟んで保持するクリップですが、挟んで固定する機構が少し異なります。

 上の2つのクリップの使用感ですが、どちらもガッチリと布を掴んで保持! 「がっちり シートクリップ」のほうはツマミを回して固定する方式で、わりと扱いやすく固定が容易です。ノーブランド的なクリップは簡素な機構ですが、固定力は十分。コスパの高さならノーブランド的なクリップ、扱いやすさで「がっちり シートクリップ」、より強さを求めるなら前述のホールドオン「マルチクリップ」シリーズって感じです。

 でも、ぶっちゃけ、タープの固定ならいちばん安いノーブランド的なクリップで全然問題ナシだと思います。タープと言わず布類・幕類へ自由にセットして、自在に張りたいという用途には非常に便利ですので、ゼヒ。

強靱な細紐、それをサクサク切るハサミ

 最後に、化繊の細紐と、それをサクサク小気味良く切るハサミを。化繊の細紐は数多ありますが、筆者が最近好んで使っているのがATWOODの「MICRO CORD」(公式ページ)や「NANO CORD」(公式ページ)。それから釣り糸として使われている「PEライン」の類です。

 これらの細紐、かな~り強靱なんです。引っ張り強度は、MICRO CORDが46kg、NANO CORDは17kg、PEラインはモノにもよりますが30kgくらい引っ張り強度を持ちつつ極細だったりします。これらの細紐でロープ末端処理をしたり、何かを結び留めたり、あるいは縫ったり。

左がATWOODの細紐(細引き)。右がよくある釣り用のPEライン。どれも非常に強靱です。ATWOODの細紐はカラーバリエーションも豊富。縫い糸とは違ってやや滑る糸で、素材はポリエステルやナイロン。瞬間接着剤との相性も良いので、いろいろな目的に使えます。

 便利な化繊の細紐です。ただ、これらの細紐、普通のハサミでは切りにくいんです。とくにPEラインはそう。ハサミの刃の上で滑ってしまい、斜めに切れたり、先が毛羽立ったり。

 そこで「あっそう言えば」と思って、PEライン対応のハサミを買ってみました。PEラインが切れれば、ほかの化繊紐もちゃんと切れるだろう、と。買ったのは、シマノから発売されているPEライン対応ハサミ「スパシザー シャープティップ (SUPA SCISSOR ST) CT-522Q」(公式ページ)です。コレが大当たり。

シマノ「スパシザー シャープティップ (SUPA SCISSOR ST) CT-522Q」。釣り具店で2000円弱でした。PEラインがジャキジャキと小気味良く切れます。刃の先端近くでもジョキジョキ切れる! ATWOODのMICRO CORDやNANO CORDもキレイにカットできました。手持ちのケブラー紐もザクザク切れました。このハサミは小型ですが、普通の大きさで同等の性能があると思われるシマノ「バンノウハサミ CT-524P」(公式ページ)もあるようです。

 なんとまあ小気味良く切れるハサミ! 素晴らしい切れ味! 一発で惚れ込んでしまいました。

 ただ、一般的用途には……どうでしょう。紙なんかも切れますが、ハサミとしては「握り込むのに少し力が要る」という印象。紙を切るのにも力が要るので、そういう場合はフツーのハサミの方が快適かもしれません。

 でも化繊の紐をよく切る人にはオススメ。ノコギリ形状の刃により、化繊紐が滑らず、斜めになったりせず、さらに毛羽立ちにくく、気持ち良く切れます。やるなシマノ。

 てな感じの「ちょっとイケてるグッズ×5発」。どれもピンポイントな感じの品ですが、グッズ選びの一助になれば幸いです。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。