スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

おもしろいカッター

カッターナイフ大好き

 子どものころからカッターナイフが大好きです。NTカッターとかオルファとかのアレですね。現在の子どもが「カッターナイフ大好き」とか言うとある種の問題がありますが、筆者が子どもだったのは昭和の話。ナイフは小学生の道具のひとつみたいな存在でした。ともあれ、確か小学2年生あたりで、親にカッターナイフの使用を許可されました。初めて使って「なんてよく切れるんだ!」と感激したものです。

当時使ったカッターはもうありませんが、手持ちでいちばん古いと思われるのは左のもの。NTカッターのA-300シリーズです。油性ペンでブラックに塗り、ブラックに飽きて表面を削って色を戻したりしつつ、ずいぶん長く使ってきました。右は後に買い足したA-300シリーズ。結局古い1本を使い続け、買い足したものは予備として保存中です。古い1本が全然壊れないので、ほかはず~っと保存中。ありがち。

 工作の類には必ず使ったカッターナイフ。その使いやすさと切れ味から、工作などの場面で数々の「成功体験」を得ました。結果、現在でも何となく「カッターナイフはとても良いもの」と思い込んでおり、ショップのカッターナイフ売り場に行くとつい立ち止まって見入ってしまいます。「なにか良さそうなカッターはないかな?」と。そして良さそうなものを見つけると、迷わず買っちゃいます。専用替え刃のカッターの場合、もちろん替え刃も買っちゃいます。

ついつい買っちゃうカッターナイフ。多数たまっちゃいました。替え刃もたーくさん。どのカッターも、一度か二度使うと「なるほど、そうか」と満足しちゃうんですよね~。そして保管。ずーっと保管。死蔵とも言います。

 というわけで今回は、カッターナイフをご紹介。と言っても、カッターナイフは身近な存在なので、改めて紹介してもおもしろくありません。そこで、手持ちのカッターのうち、ちょっと変わり種のものに絞って紹介してみたいと思います。

現在のマイブームはミシン目カッター

 まずは、現在いちばん気に入りつつ楽しみつつ鋭意使用している「円形刃」のカッターから。刃が円形になっているタイプのカッターですが、そのうち最も気に入っているのが「ミシン目」をつくるためのカッターです。

オルファのミシン目カッター各種。公式ページに詳細情報があります。刃先に切り欠きが多数あり、これにより紙やフィルムなどにミシン目を入れることができます。
使い方は円形刃を対象の上でしっかり転がすだけ。キレイなミシン目ができます。

 最近、小さいノートを使うのに凝っているんですが、好みのノートはページにミシン目が入っていてピリピリピリッと切り取れるタイプ。ただ、「このノートいいな!」と思っても、ミシン目入りじゃなかったりします。ので、ミシン目カッターで切り取り可能にするというわけです。

 あと、そういう実用性とは別に、ミシン目が入った紙やフィルムを「ピリピリピリッ」と切り取るあの感覚! いわゆる「ぷちぷちの梱包材」を潰すようなミョーな快感があります。ミシン目で切り取る感覚を楽しむために、無闇にミシン目カッターを使っているフシもあります。時間と紙の無駄ですネ♪

ダンボール工作用カッター

 ミシン目つながりで、マコト・オリサキインターワークス研究所の「or-ita(オリタ)」(公式ページ)というダンボール工作向けのカッター的ツールも愉快。ダンボールに独特なミシン目を入れ、キレイに折り曲げられるようにするツールです。

ダンボールを自由自在に折り曲げられる工作ツール「or-ita」。握りの部分はオルファ製品で、刃の部分がマコト・オリサキインターワークス研究所の独自製品です。
ダンボールにミシン目のようなカットを入れることで、非常にキレイに折り曲げられるようになります。切れ目が背面に「ほぼ貫通しない」ことと、ミシン目を入れた部分の強度があまり下がらないことが、この刃先のいいところ。ダンボール工作のほか、ダンボール箱を「モノにピッタリのサイズ」に改造するのにも凄~く役立ちます。

 この「or-ita」、ダンボールを折るにおいては「あら凄い!」って感じですが、お値段がちょっと高いのが残念(メールアドレスを登録すると価格と購入サイトが知らされるスタイル)。まあ専用品(というかオリジナルの刃)なので、しょうがないかもしれません。

すっごく切れる! 普通の円形刃カッター

 円形刃のフツーのタイプ、ミシン目用でもダンボール用でもない、カット用も便利です。単純に、切れ味がとても良いから。普通のカッターの場合は刃の狭い範囲で対象をカットするので、切れ味が落ちやすいですし、対象に力を均一にかけるのが意外に難しいです。円形刃だと、円周が刃を全て使って切るので切れ味が落ちにくいのと、転がすだけで対象へ均一に力を加えやすいので、とてもきれいにカットできます。

円形刃のカッター各種。切れ味、切り口のキレイさが際立つタイプのカッターで、布や革の裁断にもよく向きます。キンコーズなどのオンデマンドプリント店などにある据え置きカッターには、こういう円形刃が使われていますね。

 大きめの円形刃カッターは、雑誌や本などを断裁するときにも使えます。あまり多くのページだと一度にカットできませんが、10ページくらいなら一気にイケますヨ♪ なお、普通のカッターと違って、刃が幅広く外を向いていますので、扱いには十二分に注意してください。とか言っている筆者は、さっき円形刃カッターで指先をさっくりと切ってしまいました~。

なにこのヘンなカッター?

 風変わりなカッターはほかにもあります。たとえば、円切りカッター。紙を円状に切り抜くことができるカッターです。手芸や工作の分野ではおなじみかも。

オルファの円切りカッター各種(公式ページ)。コンパスのように使い、紙などを円形に切り抜くことができます。

 円切りカッターは巧く使うと愉快&実用的なんですが、円のサイズや対象の材質などによっては失敗することも少なくない感じ。ある程度慣れが必要な、ちょっと使いこなしが難しいカッターかもしれません。

 それから、現在はどうも生産完了というか販売中止になった「テクニックナイフ」と「パネルカッター」。「テクニックナイフ」は替え刃のみ流通していますが、「パネルカッター」は替え刃も入手不能のようです。

「テクニックナイフ」は半円状の刃で、厚め硬めの対象をキレイにカットできます。「パネルカッター」は対象に刃を当ててハンマーなどで叩いて切る、ノミのように使うカッターです。

 考えてみると、どちらも「似たように使える道具」がほかにあったりして、そちらのほうが汎用性が高いので廃番になっちゃったのかもしれません。筆者も、これらのカッターを持ってはいますが、ほかのカッターで代用できたりするので、ほぼ使っていません。

このデザインナイフ、カッコイイ~♪

 ペンのように握って細かいカットを施すタイプの、いわゆる「デザインナイフ」の類も好きなんですが、そのなかで「あらカッコイイ!」と衝動買いしたものがあります。どれもNTカッターの製品で、「D-1000G」(廃番)「D-1000P」(公式ページ)「SW-600GP」(公式ページ)です。

NTカッターの「D-1000G」(上)と「D-1000P」(下)。グリップや太さの違いで、基本的な機能は同じです。両端がリバーシブルで、インスタントレタリング貼り(擦る)、ニードル、カッターが使えます。多機能でありかつ安全に持ち歩けます。
NTカッターの「SW-600GP」。刃先に30°の角度が付いたデザインナイフで、刃先は360°回転します。普通のデザインナイフと同様に使えるのに加え、持ち替えることなく「手前から奥へカット」したり「右から左へカット」したりできます。

 これらは実用性の高いカッターではありますが、それ以上にカッコ良さが際立ち……ますよね? まあ、カッコイイということにしておいてください。じつはNTカッターの製品はけっこう好み。理由はデザインや質感において気に入れるものが多いからです。

 ともあれ、普段はあまり見ないかもしれないカッターナイフ各種。風変わりですが、実用性が非常に高いものもありますので、興味があればぜひ使ってみてください。でも、刃物ですので、怪我には十分ご注意を!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。