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スマホバッテリーやケーブルの誤使用が火災に――NITEが注意喚起

 製品評価技術基盤機構(NITE)は、スマートフォンやタブレットなどを充電するためのケーブルやACアダプター、バッテリーなどの誤った使い方や不注意で火災などの事故が、春~夏に増加する傾向があるとして注意するよう呼び掛けている。

 NITEによれば、2010年度~2014年度までの5年間、スマートフォン/タブレットとバッテリーやケーブルなど充電用周辺機器の事故は239件確認されている。物の損傷だけではなく人への被害もあり、重傷は5件、軽傷が60件発生した。

 最も多いのは、充電用コネクター周辺の事故で、次いで電池パック、本体、モバイルバッテリーという順。毎月、20件程度の事故が発生するなか、3月~5月にかけて事故が増え、最も多く発生するのは8月になっている。また事故に遭遇した人を年齢別に見ると、40代が一番多く、次いで30代、10代で事故が多い。

 事故の例として、たとえば充電用コネクターは、充電ケーブルの端子などが折れ曲がったりして内部で接触状態となり、火花が出てコネクターの樹脂が燃えたというケース、あるいはコネクターに汗や飲料水などが付いたまま電気が通ってコネクター内部でショートして発熱して燃えたケースがある。ACアダプターの場合は、コンセントとの間にスキマがある状態でネックレスやコインなど、金属の異物が入り込んでしまい、電源プラグがショートとして燃えたという。このほか、携帯電話本体を犬が噛んでしまい、内蔵バッテリーが変形して電極がショート、火災に繋がった事故もあった。

 NITEの呼び掛けは2年前にも行われている。NITEでは、「充電用コネクターにホコリや水分、金属などの異物が入らないようにする」「充電用コネクターは無理に力を入れて挿入しない」「スマホなどを落としたり、衝撃を加えたりしない」といった事故防止策を案内している。

関口 聖