ニュース

スノボの滑りをスマホで可視化する「SNOW-1」発売、6万9800円

 Cerevoは、スポーツブランド「XON」(エックスオン)で、13個のセンサーを搭載し、アプリで滑り方をリアルタイムで可視化できるスノーボードバインディング「SNOW-1」を発売した。直販サイト「Cerevo official store」での販売価格は6万9800円(税抜)で、12月21日の週から出荷される見込み。家電量販店ツクモ電機とスポーツ用品店でも12月~1月にかけて販売が開始される予定。

「SNOW-1」

 「SNOW-1」は、スノーボードにブーツを取り付ける「バインディング」にセンサーを搭載した製品。1月に製品展示会「2015 International CES」で発表された製品。Bluetoothでスマートフォンと接続し、足裏の加重や重心位置、ボードのしなり具合や速度をアプリ上からリアルタイムで表示する。発売時にはiPhone/iPod touchに対応したiOS向けアプリのみが提供される。

デモンストレーションを行ったCerevo 代表取締役の岩佐琢磨氏

 計測したデータはスマートフォンのGPSで計測した位置情報データとあわせてアプリ上に記録され、フォームの振り返りに使うことができる。また、スマートフォンのカメラを利用した動画撮影機能も搭載されている。アプリの動画撮影機能を用いて並走者などに滑りを撮影してもらうと、そのときのセンサーの情報が重ねて表示される。

 つまさき部とかかと部にLEDライトを搭載し、前後の過重にあわせて発光する。フォームを改善するための目安として使えるほか、ナイトライドで目立たせることができる。LEDライトは点灯オン・オフが切り替えられる。

 センサーは9軸センサー(加速度、角速度、地磁気センサー)と、板のしなり具合を検知する曲げセンサーを2つ、過重センサーを8つ(両足の上下左右)搭載。オプションとして、別売の曲げセンサーを1つ追加して計測精度を高めることができる。

 重さはバインディングとしては比較的重めな、1セット2.7kg。ブーツのサイズに合わせたMサイズとLサイズの2種類が用意される。本体サイズは約320×175×275mm。IPX4相当の防水仕様となっている。本体の充電は右足、左足それぞれでmicroUSB端子から行う。満充電までの充電時間は約3時間で、動作時間は7時間程度。

 スマートフォンとはBluetooth 4.0 Low Energyで、左右でそれぞれ接続する。センサーの計測機能はスマートフォンと接続された状態でないと機能しない。アプリの対応端末はiPhone 5s/第5世代iPod touch以降でiOS 8.3.1~を搭載したもの。iOS 9~を搭載したiPhone 6以降の端末が推奨されている。Androidアプリについては、準備が整い次第、提供される見込み。

発表会で展示されていた「SNOW-1」の試作品。バインディングとしての強度を保ちながら開発するため、試作と検証を繰り返したという

石井 徹