ニュース

ボートタイプも登場、Parrot「MiniDrones」に3シリーズ追加

 Parrotは、玩具として展開する「MiniDrones」の新モデルを発表した。第2世代と位置づけ、地上走行型の「Jumping」、飛行型の「Airborne」、水面飛行型の「Hydrofoil」の3シリーズ、合計13モデルが9月より日本で発売される。価格は1万3800円~2万6800円(税抜、以下同)。操縦はスマートフォン・タブレットの無料アプリで行う。

 今回発表されたParrotの「MiniDrones」の新シリーズは、従来モデルと併売する上位版という位置付け。機能や性能を高めたほか、LEDライトを装備して夜間に対応したモデルや、ブロック玩具を取り付けられるモデル、ボートタイプの追加など幅広く強化された。

 製品はいずれも、Apple Store、Amazon.co.jp、大手家電量販店、京商オンラインショップで販売される。

「Jumping」シリーズ
「Airborne」シリーズ
「Hydrofoil」

Jumping

 一軸二輪で地上走行型の「Jumping」シリーズは、アクロバティックな走行や最大80cmのジャンプが特徴。広角カメラが搭載され、操縦に使うスマートフォン・タブレット向けアプリでは、映像をストリーミングで見ながら操縦が可能。内蔵メモリは4GBとなり、静止画や動画を保存できる。マイクとスピーカーが内蔵され、音の録音・再生や、アプリを介して「Jumping」の前にいる人と通話ができる。「ロードプラン」として予めコースやアクションをプログラミングできる。

 「Jumping Night」は明るさの調整が可能なLEDを搭載したモデル。暗い場所でも遊べるようになっている。

 「Jumping Race」は通常モデルの倍近い時速13kmで走行できるオンロードのレースをイメージしたモデル。F1のモナコグランプリで使用されるコースで走行性能のテストも行ったという。タイヤは幅の広いスリックタイプが装着されている。

 稼働時間は20分。「Jumping Night」「Jumping Race」はそれぞれ3色で展開される。価格は「Jumping Night」が2万5800円、「Jumping Race」が2万6800円。

「Jumping Night」 Diesel
「Jumping Night」 Buzz
「Jumping Night」 Marshall
「Jumping Race」 Jett
「Jumping Race」 Max
「Jumping Race」 TukTuk

Airborne

 「Airborne」シリーズは小型ドローン(クアッドコプター)。54gと軽量で、スマートフォンを傾けて操縦できる。モーターが刷新されたほか、大型ドローンに採用される3軸加速度センサー、3軸ジャイロスコープが内蔵され、安定性が向上している。垂直方向に向いたカメラ映像を解析して速度を決定し、超音波センサーや圧力センサーで高度も制御される。

 1GBのメモリが内蔵され、カメラで静止画を撮影することもできる。アクロバティックな飛行が可能で、空中に投げるとモーターが起動し、センサーで安定性を保って即座に滞空する。

 「Airborne Night」は明るさの調整が可能なLEDを搭載したモデル。暗い場所でも遊べるようになっている。

 「Airborne Cargo」は最大30gまでのブロック玩具を乗せて運べるモデル。ブロック玩具を取り付けてカスタマイズすることもできる。

 稼働時間は9分。「Airborne Night」は3色、「Airborne Cargo」は2色で展開される。価格は「Airborne Night」が1万7800円、「Airborne Cargo」が1万3800円。

「Airborne Night」 Swat
「Airborne Night」 MacLane
「Airborne Night」 Blaze
「Airborne Cargo」 Mars
「Airborne Cargo」 Travis

Hydrofoil

 「Hydrofoil」はラジコンボートで、船体上部にクアッドコプターのドローンを取り付けることで、船体を水面から浮かせて走らせるモデル。船体から取り外したドローン単体でも飛行が可能な「2in1」モデルになっている。推進力にクアッドコプターのドローンを使うことでホバークラフトのような形になり、船体は水面から5cmほど浮いた状態で走行する。時速は5.4ノット(時速10km)。ドローンには撥水加工が施される。

 稼働時間は水上走行で約7分、空中飛行で約9分。2色展開で、価格は2万1800円。

「Hydrofoil」 Orak
「Hydrofoil」 NewZ

夜間飛行にボートも追加「限界までイノベーションを推進」

Parrot JPAC地域担当 バイス・プレジデント兼マネージング・ディレクターのクリス・ロバーツ氏

 16日には都内で記者向け発表会が開催された。Parrot JPAC地域担当 バイス・プレジデント兼マネージング・ディレクターのクリス・ロバーツ氏は、玩具としてのドローンは、世界中の子供がクリスマスに欲しがる玩具になっていると紹介。2014年に発売したモデルは世界で60万台以上を販売したことや、教育やプログラミングの勉強に利用できるような取り組みを行っていることも紹介した。

 ロバーツ氏は、安定性の向上や夜間への対応といった、強化されたモデルを紹介した後、「限界までイノベーションを推進していく」と語り、ボートタイプを披露。陸、空に続いて水上と、3つを制覇したと自信を見せた。

 ドローンの飛行については、日本において、航空法の改正を含めてさまざまな議論がなされている段階だが、ロバーツ氏は集まった記者からの質問に対し、世界中で同様の議論がなされているとした上で、「責任を持って使ってもらうために、コンシューマに対して教育・啓蒙していく責任がある。製品やそのパッケージ、Webサイトで注意喚起を行い、法改正など新しい情報が出れば提示していく」と語った。また、走行・飛行を行える専用施設について聞かれると「よいアイデアで、検討していきたい」と回答している。

プレゼンテーション

太田 亮三