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世界遺産になった「明治日本の産業革命遺産」、携帯各社のLTEも

 6日、ユネスコの世界遺産として新たに「明治日本の産業革命遺産」が登録された。NTTドコモやauでは、それらの場所でLTEが利用できると案内する一覧表をまとめている。

 「明治日本の産業革命遺産」は、山口県や九州各地のほか、釜石などにある、明治期に設置された産業設備の跡地をまとめたもの。製鉄、造船、炭鉱など23カ所の資産が登録された。たとえば「萩城下町」など多くの場所は既に観光地となっていることから、携帯電話各社もサービスエリアを整備しており、LTEも利用可能な場所が多い。

 そうした場所の1つである軍艦島(長崎県)は、現在、無人島ながら、話題の観光スポットとして上陸ツアーも用意されている。たとえばNTTドコモでは、6月29日付けで軍艦島のサービスエリアを拡充し、島内全域でLTEが利用できるようになったと発表。またauによれば、2014年6月の段階で、軍艦島でもLTEが利用できるよう整備済とのことで、対岸の半島に設けた基地局装置から軍艦島へ電波を照射する形にしたという。ソフトバンクも軍艦島ではLTEが利用可能だ。

軍艦島(長崎県端島)。auの資料より
auが設置した基地局
軍艦島での電波測定

 他の史跡では、たとえば韮山反射炉(静岡県)は3キャリアともLTEが利用可能。橋野鉄鉱山・高炉跡(岩手県)は、auがLTE化が完了し、ドコモは2016年春にLTE化する予定。ソフトバンクは3Gも含めて圏外と、キャリアによってばらつきがある場所もある。

 ドコモでは、Webサイトにおいて国内の世界遺産で利用できるエリア状況の一覧表を掲載。またauでは「明治日本の産業革命遺産」でのエリア状況を案内するとともに、国内にある他の世界遺産の状況も紹介している。ソフトバンクではそうした一覧がないものの、従来のサービスエリアマップで利用可能かどうか案内している。

関口 聖