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使えばTポイントが貯まるプリペイド「ソフトバンクカード」、3月6日より

 ソフトバンク・ペイメント・サービス、ソフトバンクモバイル、ワイジェイカード(旧KCカード)、Tポイント・ジャパンは、利用額に応じてTポイントが貯まるプリペイドカード「ソフトバンクカード」を3月6日より提供する。ソフトバンクユーザー向けで、VISA加盟店で利用できる。

 VISAプリペイドカードをベースにしたサービスで、審査がなくソフトバンクモバイルのユーザーであれば、12歳以上のユーザーであれば誰でも利用できる。入会費や年会費は無料。事前にチャージしておくと、国内外3800万店のVISA加盟店でのショッピングで利用できる。ネット通販でもカードに刻印された番号を入力してクレジットカードとして使える。

サービス概要
使い方
Tポイントが貯まる
Tポイントが貯まる例

 Tポイント提携店舗で利用する場合、通常のTポイント付与に加えて、ソフトバンクカードではさらに支払い額200円(税込)ごとにTポイントが1ポイント付与され、合計すると200円で2ポイント貯まることになり、通常の2倍貯まる。また自動でチャージされる無料オプション「おまかせチャージ」が用意され、この場合は支払い額100円ごとに1ポイント付与プラスされるとのことで、通常の3倍貯まる。

 チャージはスマートフォンアプリから可能で、銀行口座のほか、毎月の携帯電話の利用料とまとめて支払うこともできる。またワイジェイカードのキャッシング利用枠からチャージする方法もある。チャージ残高は上限100万円。友人や家族のソフトバンクカードにバリューを譲渡することもできる。

 なお、利用開始時にはソフトバンクの携帯電話の契約が必要だが、利用開始後に携帯電話を解約してもソフトバンクカードはそのまま利用しつづけられる。

「ソフトバンクカード」利用イメージ
ワイジェイカードに出資
各社の役割

「おまかせチャージ」でクレジットカードと同等に

 おまかせチャージは、一見するとオートチャージのようだが、その内容は電子マネーにおけるオートチャージとは大きく違う。

 たとえばSuicaのようなサービスでのオートチャージは、チャージされている金額が一定以下になると、自動的に1000円、2000円を追加する、というものだ。一方、ソフトバンクカードのおまかせチャージは、7000円のバリュー(残高)がある状態で、8000円の買い物をしようとすると、1000円分がチャージされて8000円の買い物ができる、というもの。
 一方、おまかせチャージを契約すると、ソフトバンクカードの残高が常に0円でも、クレジットカードと同じ使い勝手でショッピングできる。こうした仕組みのため、おまかせチャージが利用できるのは、18歳以上(高校生除く)のユーザーで、クレジットカードのような審査が行われる。その結果、与信枠(利用できる金額)が決まる。おまかせチャージで利用した分は、月に1回、引き落とされる。

おまかせチャージが大きな特徴

現金に戻せるバリュー

 ソフトバンクカードにチャージされた金額(バリュー)は、2つの種類がある。銀行口座からの振込、口座振替、そして今後導入されるキャッシングでのチャージで追加されたバリューは「現金バリュー」と呼ばれる。またTポイントからチャージした分、あるいはソフトバンクの携帯電話利用料に合算する「ソフトバンクまとめて支払い」、そしておまかせチャージの分は、「プリペイドバリュー」と呼ばれる。

 一般的なショッピングでは、どちらのバリューでも利用できるが、まずはプリペイドバリューから消費される。では違いは何か。たとえばソフトバンクカード同士でバリューを贈る際には、プリペイドバリューが用いられる。一方、現金バリューとしてチャージされた分は、金融機関の口座に振り込んだり、海外のATMで引き出せたりするなど、現金化できる。現金バリュー分は、資金決済法の対象になる部分ということで、チャージ手段によって扱いが異なることになるという。この2つのバリューの存在はユーザーが利用する際にもはっきり区別されて案内される。

リアルで使える決済手段、3キャリアそろい踏み

 クレジットカード方式で後払いとなるNTTドコモの「DCMX」、プリペイドとクレジットの両方を用意したauの「au WALLET」に続いて提供されることになった「ソフトバンクカード」は、Tポイントとの連携、VISA加盟店での利用という強みに加えて、プリペイドカードとして利用できるほか、「おまかせチャージ」によってクレジットカードと同等の使い勝手も実現したサービスだ。

au WALLETとの比較

 説明会では、auのものと思われる競合他社のサービスとの違いも紹介。ソフトバンクカードならではの部分として、さまざまな銀行口座からの振込(チャージ)が可能なこと、他のカードへバリューを贈ったり、金融機関の口座へ振り込めたりするという点が差別化のポイントとして紹介された。

 プリペイドカードでは、審査がなくクレジットカードを持てない人でも利用できる、ということから、ソフトバンクでは「クレジットカードを持っていても積極的に使っていない層」を中心にアプローチする方針。

 カードにNFCのような機能は搭載されていないが、将来的には携帯電話と一体化することを目指す。

 ソフトバンクグループのジャパンネット銀行からチャージすると、5%チャージ額が上乗せされるキャンペーンなどがあわせて実施される。

関口 聖