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下り最大450Mppsへ、クアルコムがLTEカテゴリー10対応のモデム

 米クアルコムは、LTE カテゴリー10にあたる仕様をサポートしたモデム「Gobi 9x45」を発表した。サンプル出荷は開始されており、2015年には同モデルを採用した商用端末が発売される見込み。

 LTE カテゴリー10は、業界団体の3GPPが「3GPP Release 11」として規格化したもので、いわゆるLTE-Advancedの機能拡充をはかる内容。通信速度は下り最大450Mbps、上り最大10Mbpsになる。キャリアアグリゲーションの進化、通信対応機器が増加することへの対応などが盛り込まれている。

 クアルコムの「Gobi 9x45」は、LTEカテゴリー10に対応した世界初のモデムとのことで、TDDとFDDのキャリアアグリゲーションや、下り通信で最大60MHz幅の3xキャリアアグリゲーションを、上りでは最大40MHz幅の2xキャリアアグリゲーションに対応する。これにより下り最大450Mbps、上り最大100Mbpsを実現する。1つのチップでLTEのほか、CDMA2000(1x、EVDO)、HSPA、。GSM、TD-SCDMAもサポートし、主要な周波数帯やその組み合わせに対応する。

 このほか、LTEブロードキャスト、VoLTE、LTEデュアルSIMもあわせて対応。GPSやGLONASS、ガリレオなどの各国の位置情報システムも利用できる。製造は20nmプロセス。

 このほか消費電力に関わるRF360 エンベロープトラッカーのsinモデル「QFE3100」もあわせて発表。実装面積がそれまでの30%減となり、パワーアンプの電力消費、発熱を抑えて、バッテリー寿命の向上、端末の薄型化に寄与するという。

関口 聖