ソフトバンクの基地局が減少? 包括免許でひとくくりに


 ソフトバンクモバイルは、総務省のサイトで検索できる同社の基地局数が減少していることについて、「包括免許に切り替えたため」とする文書を発表した。

 総務省が運営するWebサイト「電波利用ホームページ」では、無線を使う機器に割り当てられた免許情報を検索できる。同サイトでは、具体的な基地局数は明らかにされていないが、ネット上で「ソフトバンクモバイルの基地局数が減少している」との指摘が挙がり、12日夜にはTwitterで同社代表取締役社長の孫正義氏に対して説明を求める声が寄せられた。これを受けて、Twitter上で同社取締役専務執行役員 兼 CTOの宮川潤一氏が背景を説明、翌13日に同社Webサイトで説明文書が公開された。

 ソフトバンクモバイルによれば、総務省のWebサイトで調査できる基地局数が減少したのは、基地局1つ1つに付与される個別免許から、複数の基地局をひとくくりにする包括免許に切り替えたため。包括免許に切り替えることで、手続きが簡略化できるとのことで、家庭内や一部店舗に設置される小型基地局(フェムトセル)「ホームアンテナFT」や、店舗に設置するような基地局、あるいは100mW以下の低出力の小型基地局を包括免許に切り替えた。その大半は「ホームアンテナFT」という。包括免許になって、複数の個別免許がひとくくりになり、免許数が大幅に減少したように見えるものの、設備自体は変化はなく減少していないとしている。

 なお、同社Webサイトで公開されている基地局数(3月31日時点で18万5881局)は、フェムトセルを含む無線局、中継局の合計だが、家庭向け中継局の「ホームアンテナ」や先述した「ホームアンテナFT」は含まれていないとのこと。

(関口 聖)

2012/4/13 21:27