7月の携帯・PHS契約数、夏モデル登場各社純増


 電気通信事業者協会(TCA)は、2011年7月末時点の携帯電話・PHS契約数を発表した。PHSのウィルコムが15カ月ぶりに400万契約を突破している。

 夏の商戦期となる7月、純増契約数はソフトバンクが24万5000件(ダブルナンバーは1000件減)でトップを堅持した。以下、NTTドコモが19万5500件(2in1は8600件減)、au(KDDI)が10万8100件、イー・モバイル(イー・アクセス)が8万5000件、UQコミュニケーションズが7万400件、ウィルコムが4万6300件と続いている。

 MNP(携帯電話番号ポータビリティ)の利用件数は、ソフトバンクが4万7100件、イー・モバイルが100件のプラス(転入超)となる一方で、auは1万1800件、ドコモが3万5500件のマイナス(転出超)を記録した。

通信方式別

 これを通信方式別に見ると、W-CDMA方式でソフトバンクが24万5000件、NTTドコモが18万4200件、イー・モバイルが8万5000件の純増を記録。auのCDMA 1Xは11万5100件の純増で、NTTドコモのLTEサービス「Xi」が8万4300件、UQのモバイルWiMAXが7万400件、ウィルコムのPHSが4万6300件となる。

 特にウィルコムは、7月13日に再び400万件を突破している。同社は2007年7月の465万9000件をピークに契約者が減少し、2010年2月には会社更生法の適用を申請している。同年12月にソフトバンクグループとなり、「だれとでも定額」や「もう1台無料キャンペーン」といった施策を実施した後は、純増に転じていた。

通信モジュール別、ネット接続サービス

 通信モジュールの純増数は、ソフトバンクが10万7800件、ドコモが3万5000件、auが3万4600件となった。他社を引き離し、6月の純増数(4万1300件)と比較しても大きく純増したのはソフトバンク。同社広報部では、その要因を通信機能付きのデジタルフォトフレーム「PhotoVision(フォトビジョン)」の売れ行きが好調によるものとしている。

 ネット接続サービス別の純増数は、iモード/spモードが33万300件、Yahoo!ケータイが13万3500件、EZweb/ISNETが4万900件、EMnetが2万1500件となった。プリペイド契約は、ソフトバンクが8500件、イー・モバイルが2800件、auが600件の純増、ドコモは1600件の純減となった。

【携帯電話:各グループごとの加入者数および総計】
事業者純増数累計
NTTドコモ195,50058,610,300
KDDI108,10033,460,200
ソフトバンク245,00026,383,700
イー・モバイル85,0003,426,000
総計633,500121,880,200

【第3世代携帯電話:各グループごとの加入者数および総計】
事業者純増数累計
NTTドコモ【W-CDMA】184,20057,508,200
au【CDMA2000 1x】115,10033,343,400
ソフトバンク【W-CDMA】245,00026,383,700
イー・モバイル【W-CDMA】73,7003,341,000
総計618,000120,576,300

【携帯電話:インターネット接続サービス契約数】
事業者純増数累計
iモード/spモード330,30051,076,700
EZweb/ISNET40,90027,725,300
Yahoo!ケータイ133,50020,352,300
EMnet21,50055,400
総計526,20099,209,700

【PHS:各グループごとの加入者数および総計】
事業者純増数累計
ウィルコム46,3004,040,000
総計46,3004,040,000

【BWA:加入者数】
事業者純増数累計
UQコミュニケーションズ70,4001,100,700

 




(津田 啓夢)

2011/8/5 16:39