ソフトバンク、「Android マーケット」でキャリア課金導入


 ソフトバンクモバイルは、Androidアプリの配信プラットフォーム「Android マーケット」において、毎月の携帯電話の利用料とともにアプリ利用料が支払える、キャリア課金の仕組みを12月中頃にも導入する。

 現在の「Android マーケット」は、グーグルの代金回収代行サービス「Google Checkout」に対応し、有料アプリは登録したクレジットカードを使って決済される。今回ソフトバンクでは、Android マーケットでもYahoo!ケータイのサービスと同様に、ソフトバンクの毎月の利用料とともに支払える、キャリア課金の仕組みを導入する。

 「Android マーケット」上では、有料アプリの「支払い方法の選択」の項目に、「ソフトバンクのアカウントに請求」が追加される。ユーザーは「Google Checkout」か、ソフトバンクのキャリア課金かを選択できるようになる。基本的に全てのダウンロード課金型アプリが対応する。

 なお、サービス開始当初は、売りきり型のダウンロード課金のみに対応し、月額利用料を支払うことはできない。今後、月額制コンテンツやアイテム課金型コンテンツのキャリア課金も検討していくという。

 Android マーケットの有料アプリは、配信元のコンテンツプロバイダー(CP)や開発者側が7割、Google側が3割の利益をとる分配型の仕組みとなっている。キャリア課金の場合もこの比率に変化はなく、3割をGoogleとソフトバンク側で分配することになる見込み。

 なお、Androidアプリのキャリア課金は、NTTドコモが「ドコモマーケット」、auが「au one Market」においてそれぞれ展開しており、この2つはいずれも携帯電話事業者側が配信を許可したアプリのみが提供されている。一方のソフトバンク版のキャリア課金サービスは、通常の「Android マーケット」と同様に、キャリアの認証を得なくとも配信できる。

 担当者によれば、一般的なインターネットに近いオープン性を取り入れるために、アプリの認証を設けなかったという。ただし、ソフトバンクとGoogleは協力し、マーケットに配信されたアプリの監視体制を強めていく方針で、申告があればすぐにアプリを削除できる環境を整えるとしている。監視に割く人員数など詳細は公表されない。

 



(津田 啓夢)

2010/11/4 17:49