ニュース
今の気分にピッタリな旅行プランを提案、AI戦略を加速するgoo
2017年3月27日 16:07
NTTレゾナントは、ポータルサービス「goo」についての事業説明会を実施した。社長の若井昌宏氏は、AI(人工知能)を活用したサービスへの注力する方針を打ち出した。「gooのスマホ」の新製品「g07+」の概要は、別記事にて紹介している。
ポータルサイトとしてスタートした「goo」は、発表会が実施された3月27日で20周年を迎える。20年の間でQ&Aサイト「教えて!goo」や安否確認サービスJ-anpiなどを展開。NTTグループの“黒子”としてiモード検索やdメニューなどのポータルサイトを運営してきた。
若井氏は「人に例えたら成人になる20周年。gooはますます進化していく」と紹介。2016年より取り組んでいる「gooのAI」のサービスを拡大していくとした。
2016年9月に開始した「gooのAI」第1弾の恋愛相談サービスでは、累計4000人の相談に回答し、回答の満足度も向上しているという。日本テレビとの共同実験として、テレビ番組で紹介されたお店を提案するWebチャットも展開した。
AIによる旅行相談サービスを9月開始
「gooのAI」第2弾として、「旅行」をテーマにした会話型AIサービスが発表された。ユーザーとのチャットの中から旅行プランを提案するもので、9月に提供を開始する。
「今の気分は?」といった質問から、会話を繰り返すことでユーザーが行きたい旅行先や体験したいことを推測し、旅行プランを提案するサービスとなるという。データは「教えて!goo」に加え、gooブログの旅行関連エントリー、goo旅行やgoo地図の専門情報を使用することで、精度を向上させる。
「gooが作るしかない」
「goo」を統括するポータルサービス部門長の鈴木基久氏は、「我々は“オタク集団”。日本のオタクとしての苛立ちや渇望を起点として、ユーザーの要望にも応えるよう、進化の方向性を探ってきた」と語る。
結果として、初の日本語検索サービスや、表記揺れ吸収機能、「辞書を引かないアメリカ人は作ってくれなかった」というオンライン辞書などを先駆けて提供してきたという。
鈴木氏は「グローバルスタンダードには欠けている、日本の我々が使う上でどうしても必要な技術を提供してきた。世界の企業が追随し、凌駕していったものもあるが、それはそれでいいと思っている」とし、「日本に固有の問題にはgooが先鞭をつける」と日本市場に特化した戦略を示した。
今後に向けたスローガンとして「もっとフィット。」「もっと知ってる。」「もっとそばに。」という3つを紹介した。
このうち、「もっとフィット。」にはAIによる意図理解、「もっと知ってる。」にはAIによる潜在需要の掘り起こしが含まれているという。