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KDDIとアクセンチュア、データアナリティクスで合弁会社設立

 KDDIとアクセンチュアは、データアナリティクスの活用を推進する合弁会社「株式会社ARISE analytics」(アライズアナリティクス)の設立で合意したことを発表した。資本金は2億円で、出資比率はKDDIが85%、アクセンチュアが15%。代表取締役社長にはKDDIの家中仁氏が就任する。

 新会社は、データアナリティクスを活用することで、KDDIの顧客体験価値(Customer Experience)の向上やパートナービジネスの推進を図っていく目的で設立される。通信やEコマース、IoTなどの領域で人工知能(AI)を含めた先進的なアナリティクス技術を提供していく。

 具体的には、最新のAI技術などを取り入れた次世代型チャットサービスやレコメンドエンジンを開発するほか、KDDIグループが保有するデータの分析支援を行っていく。あわせて、インターネット広告やIoTなどの事業領域で、KDDIのパートナー企業が有するデータの分析機能を提供を行っていく。

 新会社での成果がいつ頃、どのような形でユーザーが体感し、目に見えるようになるのかについて、KDDI 理事 バリュー事業本部 バリュー事業企画本部長の新居眞吾氏は、「昨年末からショップ店頭で、このお客様にはクレジットカードを、このお客様にはauでんきを、というトライアルを行っている。新会社ではこれを高度化していきたい。今はショップ単独、一部のWebだが、アプリの中で展開するなど、面を増やしていく」と語る。

 新会社のチーフサイエンスオフィサー(CSO)となるAccenture Data Science Center of Excellence グローバル統括 兼 アクセンチュア アナリティクス 日本統括 マネジング・ディレクターの工藤卓哉氏は、「アナリティクスやデータサイエンスに限らず、現代のビジネスにおいては人的資源、計算資源、データ資源の3つのR(リソース)が重要になっている。アクセンチュアは自前でデータを持っているわけではないので、このパートナーシップでKDDIの膨大なデータ資源を我々の人的資源をグローバルネットワークを通じて提供していけることは、アナリティクスのイネーブラーとして業界の中で強い立ち位置を構築できる」と両社の合弁への期待感を示した。

KDDI 理事 バリュー事業本部 バリュー事業企画本部長の新居眞吾氏
Accenture Data Science Center of Excellence グローバル統括 兼 アクセンチュア アナリティクス 日本統括 マネジング・ディレクターの工藤卓哉氏